金陵のまかないから昇格か？「ネパールカレー」

私の好きな「金陵」。いつもは叉焼丼やネギそばなどを食べているのだが、先日来、店頭の黒板メニューに書かれた「カレーライス」がずっと気になっていた。 　そこに週末中華の教授からこんな指令が発せられた。 　教授！　さっそく行って食べてきたのでご報告いたします。 　この店の人たちはみんな感じがいい。 　２階に上がって一番奥の窓に面した１人用のテーブルにつこうとしたら、オバさんがこんなことを仰ってくれる。 　『そんなところじゃなくて、こっちの席に座ったらいいわよ』 　ここは狭くて席数に限りがある。なのに４人がけのテーブルを勧めてくれるのだ。 　さらに付け加えて、 　『テレビ、見る？　スイッチ入れたげるわよ。え？　新聞でいいの？』 　ＢＧＭもかかっていないし、一人客だし、料理が出てくるまで時間を持て余すだろうからとの配慮が嬉しい。 　カレーセット（７００円）を注文。 　まずはポットでお茶が出てきた。 　新聞を読みながら待つこと１０分。 　１階の厨房からセットが次々と運ばれてきた。 　カレーはライスの上にかけられた状態を想像していたのだが、ご覧のように小型ドンブリにたっぷりとルーが入って出てきた。その上には香菜！ 　皿に盛られたご飯の横には炒めた青菜が！ 　ここの叉焼丼などに添えられているあの青菜だ。 　ドンブリからはカレーのいい香りが漂ってくる。 　見た目サラサラ系、具少ない系…だと感じたのだが、いやいやこれはすごい。 　カレー汁は見た目どおりサラサラタイプ。しかし、この中に驚くほどの鶏肉が埋蔵されているのであった。 　それをご飯の上にかけながらいただく。 　私の味覚音痴な舌では判断できないが、いろいろなスパイスを投入して作っているようだ。 　素敵な香りがする。しかし、それに騙されてはいけない。このカレー、めっちゃ辛いです。「杜記別館」の辛さとは違う、奥の深い複雑な辛さ。 　食べ始めて５分ほどで大汗が吹き出てきた。例によって、禿げ頭から首筋を伝い流れ落ちた汗が、胸、メタボな腹を経てパンツまで浸入。下着はビショビショだし、汗を拭いたハンカチもずぶ濡れで、絞れば滴り落ちるほど。 　このカレーを食べるときはバスタオルと着替えの下着が必携。 　しかし、ただ辛いだけではない。当然に美味しい。しかもカレー汁がたっぷりあるので、途中でご飯だけになってしまうなんてことがない。 　よくあるでしょ、ご飯の量に対してカレー汁が少ないっていう店。 　ここのは心置きなくカレー汁をかけることができる。 　ご飯とカレー汁の残り分量を計算せずに、大胆に食べることができる。 　ところで、問題の「ネパールカレー」。なぜネパールなのか。 　お店の方に尋ねたら、その答えは意外にも簡単だった。 　ここではネパール人が働いているという。そういえば売店・工場時代から外国人の職人をよく見かけた。 　「金陵」のカレーライスは、その彼が作った本格ネパールカレーだったのである。 　聞くのを忘れてしまったが、これはおそらく「まかない」で作っていたのではないだろうか。 　それが最近、通常メニューの中に登場したと思う。 　もう一つ聞くのを忘れた。教授の写真にもあるとおり、黒板に「本日のカレーはチキンカレー」と書かれているところを見ると、日によって具が替わるのだろうか。 　できれば皮付き焼豚入りのネパールカレーを作ってくれないかな？ ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね 「ハマる横浜中華街」情報はコチラ⇒