中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

暑い日に「謝甜記」で熱いお粥

2016年07月19日 | 中華街(大通り)

 6月中旬の暑い日のこと。今シーズン最初の冷やし中華を食べようと思い「桃源邨」に向かった。(この店では冷やし中華ではなく上海冷麺という)
 
 しかし、ドアには準備中の札が…

 よくあるんだよね、ここでは。12時を過ぎても開店していないってことが。
 仕方なく頭を切り替えて、気分は「冷」から「熱」モードへ。

 代わりに入ったのは「謝甜記」だ。
 モツのお粥をオーダー♪


 運ばれてきたままの状態では、これが何のお粥かよく分からないけど、水没している具材をサルベージすれば、なるほどモツだと分かる。

 熱いスープのようなお粥をフーフーしながら啜る。相変わらず美味しいね♪
 汗を拭き拭き、あっという間に完食だ。暑い日に食べる熱いお粥もなかなかいいもんだ。


 さて、ここで話はガラリと変わって……


 7月9日、大西さんを乗せたソユーズが国際宇宙ステーションへのドッキングに成功したというニュースが流れた。


 その日の夜。
 空を見上げると三日月の傍に光る点があった。もしかしたら宇宙ステーションか、なんて思ったが、そんなことはありえない。これは月に大接近した木星だった。

 そういえば紅葉坂を登り切ったところにある神奈川県立青少年センターの近くに、宇宙関連の記念碑や記念物があるのだが、ご存じだろうか。


 一つは宇宙桜。


 2000年、毛利さんがエデンバー号船内に持ち込み、一緒に宇宙を旅してきた桜の種子から育てられたエゾヤマザクラだ。
 地球に帰還した種子は毛利さんの出身地、北海道余市で育てられ、その苗木のうちの一本が2005年に横浜へ贈られたという。

 神奈川県立青少年センターの敷地に建つこの由来板を読んでいて思い出した。平成5年頃まで、センターの屋上にプラネタリウムがあったことを。
 県立図書館に行くたびに施設を見上げていたのだが、いつでも行けると思っているうちに撤去されてしまった。

 しかし、そこにあった天体望遠鏡が岩手県奥州市に転勤し、「衣川天文台」の中で活躍していることを最近初めて知った。
 かつて横浜市内の川に架かっていた橋やその親柱が、今でもあちこち移転して残されているのと同じように、これも東北地方で大切に保存活用されているようで、ちょっと嬉しくなった。 

 さて、もう一つの宇宙関連はというと…


 宇宙桜から少し桜木町側に寄ったところにある金星太陽面経過観測記念碑だ。

 これについては話が込み入ってくるので、まずは過去にアップした記事を読んでいただこうかな。
 金星太陽面観測記念碑 ← クリック

 この記事をアップした時はちゃんと調べていなかったのだが、あとになってから記念碑に書かれている経度、緯度はどこなのだろうか、という疑問がわいてきた。

 第1観測地点(野毛山)東経139°37′48″ 北緯35°26′45″
 第2観測地点(山 手)東経139°39′02″ 北緯35°26′07″

 野毛山も山手も標高が高いので、おそらく記念碑の設置されている場所が観測地点だったと思い込んでいたのだが、碑があるからといってそことは限らない。

 ということで、国土地理院の測量計算サイトにアクセスし、世界測地系座標変換 (TKY2JGD)を使って調べてみた。
 これは便利だよ。度分秒で表された数値を十進数に変換しなくてもいいのだ。皆さんもためしにやってみてね。

 国土地理院・世界測地系座標変換 (TKY2JGD) ← クリック

 そうすると、第1観測地点(野毛山)東経139°37′48″ 北緯35°26′45″ というのは野毛山ではなく、野毛の都橋の傍であることが分かった。

 同じように第2観測地点(山 手)東経139°39′02″ 北緯35°26′07″ を調べてみると、こちらもフェリス女学院の敷地内ではなく、中区上野町4丁目の民地の中。フェリス女学院・雙葉学園・妙香寺で形作られるトライアングルゾーンの真ん中なのであった。

 由来板とか記念碑があるからといって、必ずしもそこがピンポイントで現場であるとは言えないことが分かったのは収穫だった。
 西洋理髪発祥の地記念碑が山下公園に建てられているが、当時あの場所は海だったし、そもそも日本人が最初に店を開いた場所は現在の中華街の中なのである。
 あの大きな記念碑を市場通りあたりに建てるわけにはいかないので、日本人が西洋技術を習った外国船の近くということで、今の山下公園内に建立されたのだろう。

 
 さて、経度と緯度を入力するとその場所が地図上に表示されるという機能も素晴らしいが、その逆のサイトもある。国土地理院の地図から逆に、その地点の経度と緯度を知ることができるのだ。

 小中学生の子どもたちは、夏休みの宿題にこれを使ってなにか研究をしてみたらいかがだろうか。


 えっ? そういうお前さんはこれを使って何を研究するのかって?

 明治7年に野毛と山手において金星太陽面経過観測が行われたわけだが、なぜ、この2地点が選ばれたのかを解明してみたい。


 二つの観測地点を線で結んでみると、こんな感じになった。
 本町通、海岸通りなど関内の通りと平行線を描いているのだ。
 これは何なのか…
 

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