中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

清正公通り

2006年07月06日 | レトロ探偵団
 かつて桜木町駅前にあった伝説的な「桜木町デパート」。昭和30、40年代に栄えたほぼ全館飲み屋という雑居ビルである。
 その当時、小汚い飲食店が密集している呑み屋街としては、このほかに清正公街というのがあった。私も20、30代の頃は足繁く通ったものだ。

 ここは新宿のゴールデン街とは比べものにならないほど小規模だったが、薄汚く、妖しげで、不思議な魅力があった。
 屋外のトイレではよく喧嘩をしていたし、小間物をひろげるなんて毎夜のことだった。
 我が職場の同僚たちは暴力団員の頭をひっぱたいたり、逆に血だるまにされたりと、青春を謳歌した遊び場でもあった。

 そんな清正公街もすっかり変わってしまい、今では再開発して造られた清正公プラザがド~ンと建っている。「韓国式エステ」「カラオケ」など今風の店が入居し、かつての面影はない。
 それと同時に清正公本堂も移転し、現在は長者町9丁目の駐車場の片隅に祀られている。ここは埋め立てで有名な吉田勘兵衛ゆかりの地で、周囲には吉田氏の土地がたくさんある所だ。近くには吉田家所有の古い大きな井戸も残っている。

 さて、「清正公(せいしょうこう)さま」と親しまれてきた清正公堂は、江戸時代に開運の守護神として祀られている。開堂は栄玉山常清寺第十世住職・不染院日亮上人で、奉安された清正公大尊祇は開運、防災、合格、必勝等の霊験あらたかな神祇として知られ、広く庶民大衆の信仰をあつめてきた。

 毎年5月4、5日に行われる五月大祭には、運の強かった清正公にあやかって、人生の苦悩に打ち勝ち幸運に恵まれるよう、「しょうぶ入り御勝守」が授与される。

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