中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

中華街で生姜焼き!

2009年12月22日 | 中華街いろいろ



 中華街ランチで時々見かけるメニュー。
 店頭の黒板書きを見て「おお~っ!」と声をあげてしまうもの、
 それは「カレーライス」と「生姜焼き」。その中から、今回は生姜焼きを取り上げてみよう。

▲福満園市場通り店・豚肉の生姜焼き(650円)
 まずは「福満園市場通り店」で食べた豚肉の生姜焼き。
 定番のザーサイの他に「昆布・ニンジン・ネギの漬物」が出てきた。胡麻油の風味が効いていて、なかなか美味しい。
 最近、あちこちで見かける「海苔のスープ」。それだけ福建出身の調理師が増えてきたということだろうか。
 ここは四川・福建料理の店だから、こういうスープが出てくるのだが、どうも中華街ランチで海苔のスープという組み合わせが多くなってきた気がする。

 さて、生姜焼きであるが、ここのは洋食屋さんのものとは一線を画した“中華風”である。
 甘めのタレが片栗粉でトロミをつけらている。生姜の風味は少ないほうだ。中華料理としての生姜焼きだが、量も多くて美味しい。
 かなりご飯がすすんでしまった。

 デザートの杏仁豆腐は普通に美味しい。

▲新福記・豚しょうが焼き(630円)
 洋食屋で食べる生姜焼きといえば、豚肉のほかにキャベツの千切りと玉ネギ、と相場は決まっている。店によっては、玉ネギを使用せず豚肉だけというこだわりを持つ店主もいるが、たいていは肉+玉ネギだ。

 ところが、ここ「新福記」では、その玉ネギに替えて長ネギを使っているので、最初の見た目が衝撃的。
 生姜は“すりおろし”がタップリ。そのタレで下敷きのキャベツが大浸水になるほどだ。
 このタレには「酢」が入っているようで、少しだけ酸っぱさを感じさせる。その辺が中華的な生姜焼きの味付けなのかもしれない。

 もちろんボリュームもあって、美味しい!
 町の洋食屋さんとはひと味違った生姜焼き。たまにランチで出してほしい一品だった。

 食後のデザートは大好きなフワトロの杏仁豆腐。さらにサービスでスイカも付いてきた。(6月26日だったので)
 

▲龍華楼・豚肉しょうが焼き(850円)土曜日価格
 続いて「龍華楼」。
 平日なら630円のランチであるが、この日は生憎の土曜日。そのため220円アップの850円だ。
 すりおろした生姜と醤油がたっぷりのタレ。キャベツの千切りは別添えではなく下敷きスタイル。そこに旨いタレがしみ込んで、シットリしたところがまた美味しい。

 豚肉は厚めにカットされているが柔らかくて齧りやすい。美味しく仕上がっている。
 生姜焼きの旨みを引き立てるご飯。ここのは、それ自身が美味しい。炊き方が上手なのか。それとも良い米?


▲龍華楼杏仁豆腐
 食後の杏仁豆腐は「好々亭」と同じトロトロタイプのもの。私の好きな杏仁だ。


▲彩香・豚肉の生姜炒め(650円)
 「彩香」(菜香とは別の店)では生姜焼きとは言わないようだ。店頭の表示には「豚肉の生姜炒め」と書いてある。 
 で、中に入りメニュー表を確認すると、こっちでは「細切り豚の生姜炒め」になっていた。表と内部で微妙に表現が異なる。

 そして運ばれてきた「細切り豚の生姜炒め」。豚肉が細切りになっているのかと思ったら、レタスが細切りになっていた。
 まあ、表現はともかく、ここはレタスではなくキャベツでやってもらいたいところ。生姜焼きにはキャベツでしょ。

 この生姜焼き、どこか洋食屋のそれに近い。中華風の感じがしないのだ。お馴染みの味わいである。安心感のある生姜焼きといった雰囲気が漂う。
 結構美味しくいただいたが、食後の杏仁豆腐は普通に美味しくなかった。
 

▲翡翠楼・豚肉の生姜焼き(630円)
 次は「翡翠楼」。シウマイで有名な「崎陽軒」から独立したお店だ。
 一人で入ったので、当然、2人用のテーブルに案内されると思っていたら、なんと4人がけの席に案内された。相席ではない。4人用のテーブル独占なのである。
 着席すると、まずポット入りのお茶が運ばれてきた。オシボリは店員さん自ら広げて手渡してくれる。この辺が崎陽軒仕込のサービスなのだろうか。

 さて、ここの生姜焼き、玉ネギは使わず肉だけで勝負している。その肉も量が多い。タレは中華風らしく片栗粉でトロミをつけたもの。生姜の香りも充分出ている。かなり美味しい。
 千切りキャベツは下敷きタイプではなく別添えタイプ。食べ始めてしばらく経過した頃が、タレに絡められシットリしてきていちばん美味しくなる。

 今まで食べた「中華料理店の生姜焼き」としては、かなり上位に位置する。
 
 食後の杏仁豆腐は固めのタイプかと思っていたが、口の中に入れるとホロホロと崩れる。意外な美味しさがあった。


▲明華・生姜焼き(700円)
 「明華」。風采の上がらない地味な造りの店だったが、昨年夏、大幅にリニューアル。
 外観も店内も大きく変わった。
 BGMもテレビからFMヨコハマに! 

 だが、変わらないものもある。
 ランチに付いてくる塩分濃いザーサイと、刻みネギだけ入ったラーメンスープ。
 箸置きなんかも洒落たものに変えているのだから、なんだかバランスが悪い。

 さて、「明華」の生姜焼き。玉ネギは使わず、肉だけの真っ向勝負だ。これが完全に洋食屋のそれで、意外なことにと言ったら失礼だが、かなり美味しい。
 豚肉1枚でご飯が5口くらい進んでしまう。途中でお代わりしようかと考えたが、かつて見た悲劇を思い出してやめておく。

 「また食べに来てもいい」と思わせる生姜焼きなのだが、デザートが付かないで700円という割高感がちょっとね……。
 でも、店頭メニューに出ていたら、また入ってしまうかも。


▲獅門酒楼・中華風生姜焼き(680円)
 今まで見てきた生姜焼きとは明らかに風貌が異なる。これは完全に中華料理だ。
 彩りがすばらしい。玉ネギ、ニンニクの芽、パプリカ、これが麻雀牌の白・發・中という大三元カラーをイメージしている。

 下敷きの千切りキャベツには、マヨネーズがかけられていた。その上に上質なロース肉を使った生姜焼き。「獅門酒楼」のオリジナリティーを感じさせる一品に仕上がっていた。
 また食べてみたいと思うのだが、今度はいつ出てくるか分からない。
 なので、お店のHPチェックを忘れないようにしなければ。

 そういえば大通りの「一楽」では生姜焼きが出たことあるのかなぁ。ここも何か一ひねりしてきそうなお店なので、HP要チェックだ。


▲獅門酒楼・デザートのマンゴープリン
 ランチのデザートに革命を起こした「獅門酒楼」。選べるデザートからマンゴープリンをチョイス。美味しい。


▲双明楼・生姜焼き(カレー風味)
 確かにどこかカレーの香りがする「双明楼」の生姜焼き。
 見た目は、豚肉と玉ネギが薄茶色のあんに絡められている。私がイメージしていたのは、すりおろした生姜が混じった“タレ”だったのだが、これはどう見ても“アン”である。中華丼のあんと似たような姿。

 そしてお味の方はというと…
 うーん、これを生姜焼きと言っていいのだろうか。あの生姜混じりの甘辛いタレの味がない。見た目どおりの中華料理だった。
 普通、洋食屋さんの生姜焼きといったら、薄切りの豚肉を使うのだが、ここのは厚め。やはり中華風の切り方なのだろうか。


▲東光飯店のメニュー
 「東光飯店」のランチで生姜焼きが出たとき撮影。しかし、このときはそのまま機会を逃し、食べることができなかった。
 どんな味だったのだろうか。


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5 コメント

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確か (ふ゛り)
2009-12-22 08:21:03
アリーマさんのリンク先にしょうが焼きの方がいらっしゃいましたよね。
しかし山下町となればこれまた面白いですね。
回数通えぬ渡しはあえて選ばないのですが、教授も詳しそうです。
返信する
Unknown (管理人)
2009-12-23 06:35:55
◆ぶりさん
たまにしか中華街へ行けない人には、
あまり関係ないメニューですけど、
ほとんど毎日行っていると、
こういうのがほしくなります。
返信する
Unknown (つちころり)
2009-12-24 23:23:46
毎回凄いデータベースですね。筋金入りです…。

五目そばネタも返上しないとなぁ~。
返信する
Unknown (管理人)
2009-12-28 07:34:09
◆つちころりさん
五目そばも、広東麺もありますね。
中華街は奥が深い!
返信する
はじめまして。 (ユートラベルノート)
2010-02-22 10:11:32
はじめまして。
ユートラベルノートの増谷と申します。
ブログ楽しく拝見させていただきました。
見ているだけでお腹が空いてきます。
どの生姜焼きもご飯にばっちりあいそうですね。

実は、この旅行記事を見て、わたしたちのサイト「ユートラベルノート」にもぜひ、このような生の海外情報が欲しいと思い、ご連絡させていただきました。

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