中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

精進風色々野菜の炒め煮@獅門酒楼

2011年11月15日 | 中華街(中山路)

 肉なし! 白菜、湯葉、長芋、シイタケ、絹サヤ、春雨、銀杏などを使ったヘルシーな炒め煮。

 この煮汁が絶品だ。それが湯葉や葉もの野菜にしみ込み、全体として滋味豊かで味わい深い仕上がりになっている。
 まるで中国のお寺で精進料理を食べているかのよう。


 湯葉を噛みしめながら、ふと壁面を見やると……




 いままで気にも留めていなかった「書」が目に飛び込んできた。

 漢文の素養もないし、書道もやったことがないので確かなことは言えないが、李白の七言絶句のようである。

 両人對酌山花開
 一杯一杯又一盃
 我醉欲眠卿且去
 明朝有意抱琴来

 と書いてあるらしい。

 本来、1行7文字で4行というのが七言絶句なのに、8文字だったり6文字だったりと不揃いなのはご愛嬌というところか。

 二人相対して酒を酌み交わしていると、山の花がほころんできた。
 一杯一杯また一杯と飲みすすむうちに、
 私は酔っぱらって眠くなってきたので、今日はお開きにしよう。
 でも、明日の朝は琴を抱えてまた来てね。


 そんな意味らしい。
 
 いい生活だなぁ……。
 山の中に小さな庵を構えて気のおけない友人と飲む。
 酒のツマミはもちろん精進料理だ。
 いつか、そんな暮らしをしてみたい……


 ところで、この漢詩の作者は李白ということなのだが、誰がこれを書いたのか。
 左下の隅に目をやると、



 愛新覚羅と読める。
 が、名の方が読めない。

 この姓で有名なのは溥儀とか溥傑であるが、ネットで調べてみると他にも大勢いる。
 
 これを書いた年が壬戌なので、1922年か1982年。しかし、90年前のものとは思えないので、おそらく1982年に書かれたのであろうか。
 だとすると、この人かな…。

 李白の漢詩を読み、こんなことを考えながら精進風色々野菜の炒め煮を食べていたら、なんだか酒が恋しくなってきた。


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2 コメント

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山下町では (ふ゛り)
2011-11-16 07:27:16
絵と同じくらい書が飾ってありますね。
私の好みは悟空茶荘の「茶亦酔人」です。
返信する
そう (管理人)
2011-11-17 06:26:29
>ぶりさん
絵も多いけど書も多いですね。
店名の由来になっているのもあったりして。
一度、これらを集めて解説してくれますか?
返信する

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