エッセイ -日々雑感-

つれづれなるままにひくらしこころにうつりゆくよしなしことをそこはかとなくかきつくればあやしゅうこそものぐるほしけれ

月に向かって飛び立つ - 義母の死んだ日 ー

2015年10月05日 | 雑感

2015年9月29日

 

                                      

 

一昨日27日は仲秋の名月、昨日はスーパームーンだった。二階の窓から、京都東山連峰の上に上る名月を二回見た。

 18年前の9月27日。

家内の誕生日は見事な満月の日だった。

そしてその翌日未明、家内の母は亡くなった。85歳だった。

 

今年もまた、家内の誕生日は仲秋の名月と重なった。 

たまたま東京から帰ってきていた息子と娘と4人でスーパームーンを、18年前のあの日と同じように開け放たれたリビングの窓からずっと見ていた。

 

“いま、おばあちゃんは、あの月に向かって飛んではるのよ!”、 家内は、あのとき、子供たちに云った。

 

歳月を経たが、いまなお私達の心の中に遠い日の感性はほんの少しく残っている。


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