二ーチェを読み進められない。文庫を手にとることすらしたくない。気持ちを表す抽象語なんか一語も使いたくない。思いがこぼれてしまいそうで。
毎朝のように通っている街の空が、同じ輪郭なのに同じじゃない。 まるで、初めて恋した子供のように。だまって、だまって、目だけを精一杯見開いて、まわりの世界を楽しみつくしている。
自分でも、このアップダウンの激しさには、ただ驚くばかりだ。 帰りは3駅も乗り過ごした。それでも気分は変わらず逆の電車に乗り換える私の真正面に、大きな月がいた
輝ける気がする。あの頃よりも、今はずっと。
毎朝のように通っている街の空が、同じ輪郭なのに同じじゃない。 まるで、初めて恋した子供のように。だまって、だまって、目だけを精一杯見開いて、まわりの世界を楽しみつくしている。
自分でも、このアップダウンの激しさには、ただ驚くばかりだ。 帰りは3駅も乗り過ごした。それでも気分は変わらず逆の電車に乗り換える私の真正面に、大きな月がいた
輝ける気がする。あの頃よりも、今はずっと。