卍(まんじ-万字)同好会というものがあることを
もけさんのブログで知った。
みんなに好きな漢字を1字ずつ挙げてもらい
一万字を目指そうというもの。
発起人はDoblogの「とりささみ」さん
漢字は好きなので、参加させてもらった。
いろいろ好きな漢字があってなかなか選べなかったが、
とりあえず、今一番気に入っていて、他の人が挙げていなかった「嬉」(うれ‐しい)にした。
小さい頃は漢字をおぼえられずに泣いていたが、今ではすっかり漢字好きだ。
表意文字というところがいいし、抽象語が(読むときは)わかりやすいし、かなと使いわけて文字数の加減ができたり。。多く使いすぎると不合理だけど、バランスよく使えば、なかなか素晴らしい文字だと思う。
ところで、1万という数は、ちょっと聞くと多いと思ってしまうが、実際どうなのだろう。
私はもともと数の感覚があまり発達していないので、こういうときいつもピンとこないのだが、言葉というものはある程度まとまった量がないと表現しにくいものだから、けっこうケタ数はあるはずだ。
試しにいろいろ調べてみよう。
「学年別漢字配当表」で6学年合計するとおよそ千。
常用漢字の数はおよそ2千。
ウィキペディアで調べてみると
JISの第一水準が2965字
〃 第二水準が3390字 計6879字('97年)
ウィキペディアの JIS X 0208 の項
このJISの約6千字は漢字検定の1級の目安にもなっている
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せっかくここまで書いたからもう少し調べてみよう
よく中学校や高校で配られる「便覧」(国語の資料集)に書かれているのだが、
漢字の作られ方(造字法)は象形・指示・会意・形成の4つに分類されている。
象形はすぐに意味がわかるし、指示と会意はどうでもいいのだが、
「形成」
これが全漢字の8割を占めると書かれている。
形成文字とは「航」のように、意味を表す字(舟)と発音を表す字(亢)を組み合わせた文字。
この仕組みがわかってくると、(かつ、一定量の漢字の音読みをおぼえてくると)漢字攻略が
面白くなってくると思うのだが、中学生にあまり知られていない。
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ところで、ところで、
あまり知られていないことと言えば、上に挙げた「航」の字の部首は何かと漢字検定で出題されたら「舟」であって「亢」ではない理由。
その理由のカギは「康煕字典(普段書かないのに一発で変換された・・・汗)」にある。
明治以降の日本の漢和辞典のほとんどが「康煕字典」の部首と配列にしたがってきたらしい。
では康煕字典はどのように部首を決めているか。
まず、ものすごく古い「説文解字」は字義(漢字の意味)を重視して部首を決めている。
その後の「五経文字」は字形を重視している。
そして清に編纂される「康煕字典」は、なんとその折衷案。
(明の「字彙」も折衷案。こちらの方が先。)
そのため、字形で部首がわかるものの中にぽつぽつと字義で部首が決まっているものが混じってしまった。
ex.「字」の部首はウカンムリではなく「子」
「化」の部首はニンベンではなく「ヒ」
(ちなみに「康煕字典」には47,035字が収録されているらしい。)
超漢字というソフト(?)を作ってる会社の用語解説
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最後に、卍同好会の趣旨とはズレてしまうようなメモを。
「漢字廃止論」というものについての言及をウィキペディアで見つけた。
「漢字をめぐる政策」の項(ページの下の方にあります。)
私はこの論を支持するわけではないが、日本語の「表現力」や「学習のしやすさ」、「経済性」などなどの観点から、この論の視点を忘れずにいたいと思う。
◇あとでいろいろ手直しします。
(TB元:もけさんのブログの
記事)