窓に映った部屋 

小さい頃、叱られては、窓に映った部屋に逃げたいと思っていました。同じ部屋なのに別世界に見えて。

赤いカバン

2005-04-24 21:49:18 | 新婚前後の日記
仕事が終わって、日曜の重要イベント(自分の実家に(未来の)義父を招く―しかも初対面)
の準備のため実家への道を急いだ。
そのとき、私はいま何に向かって走ってるんだろう、と、ふと思った。
昨年の、ちょうど今頃に買った赤いカバンを右手でつかんで、
黒い大きな三角トートバッグを肩にかけて、
下はジーンズ、上は白いスプリングコート
茶色の皮ヒモ靴、左手にクラン○ーキッズで走ってる。

これが、今の私の精一杯の姿だな。

そう、一人で納得しながら踏み出す足に力をこめた。


実家に着いて、おしゃべりをしたいだけして、
ひと息ついて、いきなりわかった。
私は、まだ見てない自分に向かって走っていたんだ。
思い描いたこともない自分を見たくて。


十年先も、この赤いカバンを忘れないような気がする。

言い訳のイイワケ

2005-04-17 20:57:35 | 日記(カテゴリ外)
(未来の)ダンナのやさしさに甘えて毎日過ごしている。

いろいろな意味で、こうありたい、こうしておきたい、と
自分の「あるべき姿」「やれるべきこと」を実力以上に
思い描いてしまい、それができていないことが気分を暗くしてしまう。
その影響で、ずっと浮かない顔をしていたり、不安が募ってしまっている。

そのせいで、本当にささいなことでもすぐに泣きそうになる私を、(未来の)ダンナは
あたたかく包んでくれる。

いつもいつもかまって貰っているわけにはいかないと思うのだけれど、
今はちょっとでも、会話に齟齬があると、本当に動揺してしまう。

(一ミリのスキマもないように、皮膚と皮膚をぴったりと合わせて呼吸をするように…)

言い訳を、もっと堂々と並べてみようか
かっこつけて、口から出さずにはいても、心の中では思っているのだから。

「朝も夜も、○ちo○くのでいそがしーの!」(ごめんなさ~い)

こころみの記事

2005-04-15 20:59:56 | 新婚前後の日記
大きいリス○リンを買うのを、どうしてあんなにしつこく反対してしまったのか。
恐竜が夢に出てきたくらいで、なぜ朝から泣いてしまったのか

少し考えてみたのです。

そして思い至ったのは、
大きいリ○テリンは、付き合いはじめて3~4年目の頃の
あなたの部屋にあったからということ。

鏡の側で異様な存在感をもっているオレンジ色のボトルが、
私とあなたの距離を示しているように思えたのです。

でも本当にそのときは、それが第一の理由だとは気付かなかったのです。

私はまだ、私なりのワガママの表出のしかたを、探しています。

「性別」フォルダ

2005-04-08 20:14:54 | ライフ・哲学系
引越の準備中に
本棚から薄っペらい投げ込みファイルフォルダ
(ポリプロピレン?のような素材の70円くらい
で売ってるやつに、仕切りタブがついたもの)
が出てきた。
ブログを始める前、自発的にエッセイを書いて
投げ込んでストックしていこうと考えて用意したものだ。

四つほどタブがあって、カテゴリ名が書き込まれている。

「国語に関すること」

「性別」

「その他」

「備考」


…性別? 一瞬、一年前の自分が考えたことがわからず、
手も頭も止まってしまった。

そして思い出したのだ、ついこないだまで
それが自分の中で相当根を張った問題だったことを。

自分が女であること、女は非理知的といわれがちであること、
女は地面にペタリと座りこんだらいけないこと
女はミニ裁縫セットとコンパクトを常に持ち歩くことを期待されること
女の友情は儚いこと
女は三界に家がないこと
顧客に電話で「女じゃハナシがわからない、男性を出して」
と言われること
などなど

こういったことが、思考の爪先をひっかける糸だった

今では「まるで嘘のように」女としての自分を当然として受けとめている。