李朝時代の扁額です。
李朝の高級官僚、両班(ヤンバン)の書斎に掛けられていた物です。
横62.4㎝x縦40.7㎝(額部分)。李朝時代。
日本の扁額のように、一枚の板から彫り出したものではなく、書や印は彫った物を貼り付けてあります。
額の縁には、唐草?のような模様が描かれています。
いかにも李朝らしい脚もついています。
実はこの品、ずっと以前、雑誌『太陽』に広告が載っていました。
当時の私は、生き方の大転換期にありました。ガラクタ集めにのめり込む一方で、土を耕すひっそりとした生活を始めようと試行錯誤の毎日。その時に、これだ、と思う品に出あったのです。広告主は名古屋の李朝専門店。現物を目にして、おおこれだ、という思いをいっそう強くしました。しかし、値が良すぎました。とても、手が出ません。泣く泣く店を出ました。
しかし、世の中はわからないものです(大げさ(^^;)
数年後、興りはじめていたネットオークションに出品がありました。くだんの李朝専門店が東京へ店舗を移転するにあたり、ネットで売りに出したのです。間違いなくあの品です。しかも、四分の一の値段。それでも、ネットオークションの開始価格としては相当の高額で、入札者は私だけ。開始価格で入手できました(^.^)
そしてこの品は、めでたく、李朝箪笥上の一角に納まりました(ここには、戦前からずっと100年程前のゴフラン織が掛かっていましたが、今は行方不明。誰かに差し上げた?(^^;)
このままでは少し寂しいので、韓国現代作家の作品を置いてみました。
故玩館玄関の大ガラス戸を開けると・・・
こんな具合に、李朝がお出迎えしてくれます(^.^)