むう・・・これはちょいと残念なデキだなあ。何が残念かというと全体的に盛り上がりに欠ける。強いて言えば5面ボス戦くらいだもんなあ、テンション上がったの。シチュエーションと音楽、この二つの舞台効果と絶妙な敵配置などのゲームそのものの面白さが合わさって初めてSHTはアドレナリン噴出のドラッグ的役割を果たすわけで、これまでのTFシリーズもそのテンションUPの文法に則っていた(どちらかというとゲーム性より音楽のインパクトの方が強かったけど)。
ところが今回のVIは道中がなんとも盛り上がらない。はっきり言うが音楽のせいだ。TAMAYO女史やら古川もとあきやらそうそうたるメンバーが楽曲を提供しているが、ん~使いどころが悪かったとゆーか、ちょっとTFには合わなかったねえ。RYNEX-R選択時の5面BGMとかどこのグラディウスだよ!確かに古川氏にはフュージョンなTFサウンド希望とか妄想したけどさ。まんまだよ(笑)反面ボス戦は結構曲は盛り上がるが肝心のボス戦そのものがあんまり楽しくない。ラスボスのオーン皇帝のデザインがゾルゲテイスト120%で笑ってしまった。つーかコレって確か・・・。
前述の5面ボス戦は歴代TFシリーズの自機との連戦でここが唯一盛り上ったと言える。ただこれだってシリーズを知ってる人間はニヤリとするだろうけど初見の人にとっては「?」だろう。一種の反則技だし。あと、この連戦の演出はどう見てもセガガガのR720。いつドルメヒカが飛んでくるかヒヤヒヤしたわw
最後まで買うのを悩んでいたんですが、やっぱりリアルな評価を待ってからにしようと思ってたら…そうですか。
最近豪華なサウンドスタッフってのもよく煽りとしてありますが、どうしても世界観の統一性としては弱くなりますよね。あと開発陣も実際過去作に関わった(もしくは思い入れがある)人間がどの程度いるのか微妙ですし。
とにかくシューティングのキモは配置と調整な訳で、この辺は分かっている人間がいないと難しいですよね。
それを考えると雷電IVとか良く出来てるかなぁと思います。配置と調整がイマイチだと式神の城IIIみたいになるから(笑)
TFVIが盛り上がりに欠けるのは音楽のせいだ!と書きましたが、演出面も弱いんですよ。
Vは1面の追尾ミサイル、ディープパープル出現シーン、2面のジャングルの生い茂った木々から差し込む光、3面のスピード感、4面の降下シーンで襲い掛かるクモ型メカ、進入察知センサー、4ボスガーディアンズナイトの変形、5面白眉のブリガンダイン合体シーン&艦隊戦、そしてラスボス。
目立つものだけでもこれだけ見所があるというのにVIときたら・・・。
というかVIにも追尾ミサイルはあるしガーディアンズナイツっぽいボスもいるしセンサーもあるし合体もあるんですけど、結局どれもこれも過去作のオマージュなのでインパクトに欠けるんですよねえ。
過去の傑作の呪縛から逃れることができなかったという意味で、グラIIとIVの関係にそっくりなんですよ。
だからもし「VII」が出るチャンスが残されているなら、グラVのように一度フォーマットを壊して新しいTFを作って欲しいですね。