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働く人の6割「格差拡大」 失業不安も 連合総研調査

2006年05月07日 | 経済
働く人の6割「格差拡大」 失業不安も 連合総研調査 (朝日新聞) - goo ニュース
働く人の6割が「5年前より個人の収入の格差が広がっている」と感じていることが、連合総合生活開発研究所(連合総研)の調査で分かった。また、景気回復にもかかわらず、失業の不安を感じる人が依然5人に1人おり、連合総研では「非正規雇用など不安定な雇用の広がりが、『明日は我が身』と、働く人全体の意識に影を落としている」と分析している。
調査は3月末から4月にかけて、首都圏と関西圏の民間企業に勤める20~50代の900人を対象に実施し、781人から回答を得た。内訳は男性が6割、女性が4割。正社員が約7割、非正社員が3割だった。
個人の収入の格差について、63.6%が5年前と比較して「拡大した」と答えた。「変化していない」は14.5%、「縮小した」は5.9%だった。
「拡大した」と答えた人に、その要因(複数回答)をたずねたところ、「パート・派遣など非正規雇用が増えた」(51.1%)が最多。「失業や就職難で収入のない人が増えた」(43.7%)、「企業の業績格差が拡大した」(42.5%)などが続いた。
一方、今後1年以内に失業する不安を感じている人は17.9%で、昨年同期の20.6%より減ったものの、景気や賃金の改善を見込む人が増える中で、高止まりしているのが目立った。 →情報源

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……………「これからは年功序列じゃなくって能力給がいい!」と主張してた奴、出て来い。


…とまぁ冗談はさておいて…まぁ物事すべてにいえるわけですが、肯定的に捉えようと思えば結構できますし、逆に否定的に捉えようと思えばやっぱりできてしまうわけで。
雇用の不安も、一時もてはやされていた「ワークシェアリング」そのものですからねぇ。正規社員の首を切り、非正規社員で穴を埋める。んでもってみんなでちょっとずつ仕事を分け合えばいいんです!とやってたじゃないですか。煽っていた方々は今更になって雇用の不安を訴えるよりも、自分たちの理想が実現したことを誇ればいいと思うんですけどね。…そういえば、ワークシェアリングを訴えていた社民党が、自分たちの党の職員がいざやろうとすると、職員全員が退職を嫌がってシェアできなかったという話があったよーな気がするんですけど。理想と現実は違いますし、人間にはエゴがありますからね。

猫西は、現在の格差社会を生み出すもとになったのは、一時はやった「能力給」じゃないかと思ってます。それの善し悪しはさておいて、その人の働きぶりで給料が決まるということは、明らかに「格差」が生じるということですからね。しかも、その差ってのは能力が並ばないと永遠に格差が生じたままになるわけで。年功序列だと、ある意味「ずっとこのままがんばっていけば、いつかはあの人と同じようになれるかもしれない」という希望があるんでしょうけれども。
大体、欧米並みの「能力給」を導入するんであれば、やっぱり欧米並みの格差社会をも受容しなければならなかったんじゃないかと思うのです。横並びを棄てたのであれば、厳しい言い方になりますが脱落するものが生じるのも仕方のないことで…そうした競争社会の「勝ち組」にだけ焦点をあてて、「年功序列はダメだ! これからは能力によって給料が決まるほうがいい!」とやっておきながら、実際にそうして新しい序列と格差ができると「格差社会!」とわめく人たちは、本当にどうにかしているとしか思えません。だいたい、セーフティネットとして生活保護があるんだから、そう酷い話でもないと思うんですけどねぇ…。

しかし、これだけ雇用不安と格差が問題になっているのであれば、いっそのこと、元通り年功序列で一生ひとつの会社にしか就職しないような風潮を復活させて、人材の流動性を低くしちゃったらどうでしょうか。…もっとも、そうなったらそうなったで、新しい不満の種が出てくるだけかもしれませんが。