東京大阪ラプソディー

私が生まれ育った故郷「東京」の友人たちへ、また私の「大阪」での生活を知る心優しき人たちに、徒然なるままに綴っています。

本所・桜屋敷・・・

2014-06-25 15:07:42 | 日記
今年は入院生活があったり体調不良の日々が多いため、仕事を終えてから家で過ごす時間が必然的に長くなる。
こうなると人は能動的に何かに取り組むというより、ついつい安易な方に流れていくのであろう。
私の場合、受け身の最たるものは家でのDVD鑑賞ということになる。

ここに来て遂にDVD全巻を手に入れた「鬼平犯科帳」。
外での飲み代の分が135巻の一大コレクションに化けてしまった。
これを観ながら冷えた吟醸酒を少々??…心を清々しく保つ至福の時となった。
病気になる2010年4月以前を顧みれば、何ともつつましく、我ながら…笑ってしまう時がある。

江戸・本所を流れる横川(現・大横川)に架かる法恩寺橋を渡ったところにあった高杉道場に長谷川平蔵が入門したのは19歳の春だった。。。第1シリーズ(全9シリーズ)の第2話「本所・桜屋敷」という話に出てくる。
この辺りの街並みが実にいきいきと描写されている。

妾腹に生まれ、継母に疎まれて、平蔵は盛り場や悪所をうろつき、本所では札付きのワルだった。
そんな彼が高杉道場で剣術に目覚める。剣友、岸井左馬之助との友情や男の純情、世間に翻弄される女の変わり様、哀れを描いた秀作である。

「むかしもなく、さらに
 ゆくすえもなく、ただひとつ、
 いまのわがみあるのみ」
一人の女性を思い独り身を貫き通した剣友左馬之助に「女とはそういうものだと」平蔵が言うくだりである。

JR錦糸町駅からゆっくりと歩いて10分ほどか。

グーグルのストリートビューで見る。
その大横川をまたぐ法恩寺橋を渡る辺りにあった高杉道場や桜屋敷らしい建物は見当たらない。
江戸情緒とは無縁の交通繁多な街並みになっていた。
江戸城を築いた太田道灌が開基した法恩寺の境内は花と緑にあふれていて鬼平シリーズでもお馴染みだ。
この寺が出てくる「尻毛の長右衛門(第3シリーズ第13話)」の一説を書いた木の立札が・・・本堂の上にはスカイツリーの威容が望める。
行ったことのない場所でも、ドラエモンの「どこでもドア」の如く、こうして行った気分になれる。
バーチャルとはいえ、まったく便利な世の中である。

平蔵在りし日、渋谷、目黒界隈はかなり不便な田舎だったらしいが(笑)次回、東京に帰った折には、実際に鬼平が活躍した本所へ足を運んでみたいものだ。



父の日、そしてお宮参り・・・

2014-06-19 17:19:14 | 日記
食欲はない。
しかし、ご飯などの炭水化物を毎食摂るように心掛けているせいか、入院前のマイナス1キロまでに戻してきている。
マートンのような打率だった食後の吐き気も影をひそめて少し落ち着いてきたようだ。

6月第3日曜日の15日は父の日・・・
埼玉の娘夫婦からプレゼントが届いた。
術後の容態を気にかけてくれ家内に問い合わせの電話があったそうだが、届いたのは私の名前入りの…日本酒(笑)

ええセンスしとるやないか(笑) ということで嬉しさもひとしお。有難くチビチビいただこうと思う。
娘夫婦とRくんは夏休みに大阪に帰って来る。
今年から幼稚園児のRくんだが、幼稚園に通うようになって食べ物の好き嫌いが減ってきたという。

早く会いたいな~ 私の腹の傷口を見せたら何て言うか今から楽しみ(笑)

翌日は息子の第二子、Tくんのお宮参りに出かけた。
早いもので、もう生まれてから1か月が経過した。その間、私は修羅場を見たが、長男のSくんが2年前にしたように
できるだけ同じようにやってあげたいと思っていたのでさっさと退院できて本当に良かった(と思うしかない)。

地元のW八幡で祝詞をあげてもらい、Tくんが健やかに真っ直ぐに成長してくれることを家族みんなで祈る。
あいにく本殿は77年ぶりの全面改修中であったが、社務所内に神様を遷しており、当日は滞りなく儀式を執り行うことができた。

   

しばし休憩の後、スタジオに移動してみんなで記念撮影。
主役のTくん、最初は賢かったが、、、撮影時間が長くて後半はちょっとご機嫌斜めだったかな~

とにかく、Sくんが通った道をTくんも同じように歩んでもらった。。。
あれからもう2年…すっかりお兄ちゃんに成長したSくんを見ていると、時の流れは眩暈がするほどの速さだと実感する。
今は兄弟でこれだけ体格差があるが・・・

息子夫婦からはハンズフリーヘッドセットをプレゼントしてもらった。

スマホなどとペアリングしてBluetoothを利用して無線で電波を飛ばせば、スマホにダウンロードした音楽をワイヤレスで聴けたり、
勿論、マイクも付いているので手放しで通話もできるスグレモノである。新し物好きの私にはうってつけのアイテムである。
これは息子というより、たぶん嫁のHちゃんのチョイスだろう(笑)
有難いことである。

気が付けば、2014年のフライトも既に半分が過ぎようとしている。私にとってはダッチロール気味に乱高下の収まらない日々だった。
しかし、例えまた苦しく痛い思いをしたとしても、まだまだ落下傘で飛び降りる勇気はない。
前向きに行こうと気持ちを新たにさせてくれる人々が周りにいるだけでも、幸せというほかはないのだろう。

普通に飯が食えるようになったら・・・

2014-06-13 13:51:42 | 日記
少し遅れたが今月も原稿は出したし、何とか日常的なことはこなしている。
復活の日は近いという手ごたえは感じている、、、

家の中でする事は不測の事態が起こったとしてもまだ安心?だが、外回りのことは前回術後の経験上まだ控えている。
おまけに食べる量は半分でも費やす時間は人の倍ほどかかるとなれば、酒の付き合いも先に延ばしている。


あす開催のN後援会幹事会や自民党支部総会は欠席させてもらうことにした。
そして密かに楽しみにしていた来週末のS府議会議員後援会主催のゴルフコンペも残念ながら欠席する。
まさか久々のプレイでいくら力んだショットをしたからって腹が裂けるわけじゃないが、腹筋に強めの力が入ると…
例えばシャッターの上げ下ろしにさえまだ痛みがあるため時期尚早ということだろう。
N先生にも迷惑をかけて申し訳ないが、こればかりは仕方ない。

しかし私がどのような状況だろうと行事は淡々と進められていくものだ。
次の月曜日には先月生まれた孫、統士郎くんのお宮参りがある。
徳島からもお父さんお母さんがお出ましになるし、近所のことなので、、、ここは一丁頑張ってみたい。

その翌日は朝から医療センターで主治医の診察があるし、夕方には遅々として思ったように進まない?歯科医に…
こうなったら今年はとことん医者通いをしてやろうかと腹を括り直してみる。。。
結構イケイケが多い若い看護士たちとのやりとりを楽しみながら瓢箪から駒が出てくるのを待ってみるのも一興か??

そんなことは普通に飯が食えるようになってから言えといわれそうだな(笑)

15連敗から8勝7敗に・・・

2014-06-11 21:00:06 | 日記
大相撲の話ではない‥
「七転八倒から七転び八起きへ」という意味合いだ。

イレウスの転げ回るような痛みも懲り懲りだが、30分ほど続くキツい吐き気も勘弁して欲しい。
傷口の痛みも日々軽くなる一方で、食後の三回に一回は吐き気に襲われてライフクオリティは著しくよろしくない。
まるで抗がん剤治療中の4年前に戻った気分だ。

折角、人並みに食べれていたのに、双六の≪振り出しに戻る≫に嵌まってしまった時の焦燥感を禁じ得ない。
「あ~またイチからなのか・・・」そんな焦りというか、自己嫌悪というか、気分は完全に梅雨空のようだ。

退院してからまだ10日目だが、こりゃ当分の間は食べるモノや量、形態に注意して地雷を踏まないようにしないと、
またあそこへ帰って行きそうで…
気持ちだけは負けないように!七転び八起き…
七回転んでも八回起き上がってという気概を持ってトータルワンアップでセーフを目指していきたいと思う。

管に繋がれてベッドの上での生活はもう十分経験させてもらった…
健康オタクのような、いつも健康自慢をしているような人たちにしっかりとバトンタッチしたいものだ。。。

ここからの景色は確かに絶景ではある、、、晴れの日も雨の日も、朝、昼、晩に様々な景色は気を紛らせてくれたような気がする。
しかし気持ちにゆとりがなければ美しい景色も所詮、上の空なのである。景色を見ながらほかのことを考えさせられていた。

日々のゆとりという点ではきわどいように感じるが、8勝7敗の人生であれば十分だと思う今日この頃だ・・・

イレウスになる・・・

2014-06-03 16:23:21 | 日記
 以前、このブログで「ルシウスになりそう」という題名でアップしたことがあるが、今回、私は「イレウス」になってしまった。。。

 5月22日、四年目の定期検査(正確には+1ヶ月だが)…
造影CTは年に三回やっているので、手慣れた要領で病院服に着替えて何の逡巡もなくピタッと機械に収まる。緊張感のかけらもない。
部屋に入って看護士やCTの技師等と挨拶して造影剤静注~検査して部屋を出るまでのタイムを計ったらたぶん私は最短の部類だろうと自負している。だからといって料金が安くなるわけではない。今日も12000円コースだ。

今年は年初に口腔外科で手術や入院もしたし、私の年間の医療費だけで既に……
こういう医療保険の財源を食い潰す輩を国は減らそうとして動き始めた。
人間ドッグ協会を手先に使ってこれまで危険とされていた検査数値を大幅に緩めている。
血圧しかり、血糖値しかり、コレステロール値しかり・・・
製薬会社や甘い汁を吸っている医療関係者らは猛然と反発するという構図は見え過ぎていたが、その通りに猛烈な反発を人間ドッグ教会に向けている。
何が正常値なのか健康の基準値そのものが曖昧模糊としてきたということは、患者不在の感がある。
しっかりした指針を国は示して欲しい。

限りある財源だ。もちろん大事にしなきゃならない。私もなるべくなら医者にかからない生活をしたいと切望しているのだが、そんな思いをよそに・・・

5月23日の夕食後、私は救急車で医療センターに搬送される。
昨日も来たところである・・・

またまたCTやレントゲン、血液検査の結果、イレウス(腸閉塞)と判明。
即(2時間ほどもがき苦しんだが…)緊急の開腹手術となった。私も家内も唖然としたが仕方ない。
15センチほど切腹した。血管を乗せている腸間膜に小腸が絡みつき変色していたそうだ。
放置していれば小腸は壊死し、最悪は生死にかかわる状況にもなったという。
手術時間は約2時間。

我慢強くなく痛みに弱い私は、幸いそこまで悪化させずに済んだわけだが、私的にはとにかく全身から脂汗というか冷汗が吹き出し、痛さにのたうち回った挙句の119番だった。
別室で寛いでいた家内もこれは尋常ではないと判断し、私の顔を見るなり即座に119番を薦めたほどだ。

胃がんの方は4年経って転移再発はなかったわけでホッとしたが、とんだ伏兵に襲われた格好だ。腹腔鏡の手術であっても内臓を触れば、イレウスの確率はグンと上がる。

入院中「鬼平」のDVDは第5シリーズと第6シリーズを制覇・・・とにかく痛みが収まればヒマで…


4年経過後にこうした事態になるのは稀だと主治医のY先生は言っていたが、こんなことでまた医療センターの16階(消化器外科・内科)に舞い戻ろうとは思ってもみなかった。

昨日、何とか退院を果たすも、体重は10日間の入院で3キロほど減って63.6キロに!
階段の上り下りや大股での歩行はまだ苦手種目だ。
傷跡に響くので咳や寝返りどころかあくびもできなかった術後のことを思えば少しは楽になった。まだ腸が本調子ではないので量的には半分程度だが、ご飯も食べれるようになった。
ついでにアルコール(芋焼酎の湯割り)も試してみた。
禁酒10日で肝臓の数値もリセット済、きっと高校生の頃のような健康なレバーだと思う(笑)
酔い方も変わりなく、たぶんこちらはOK! 酒が美味く感じれば全快は近いと確信している。

「二度あることは三度ある」「住めば都」というが、、、入院はもう本当に勘弁して欲しい。
さすがに家内にも申し訳ない。
適度に運動した方が治りは早くなるので、明日から仕事だ。
今まで通り普通に「仕事がしたい!」と心からそう思う。。。人間、そんなものである。