最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

最前線で活躍するお父さん、お母さんのためのBLOG
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/

●思考回路

2011-12-12 10:33:48 | Weblog




*********************************
 彡彡人ミミ      彡彡彡彡彡
| ⌒ ⌒ |   MM ⌒ ⌒ MM
q 0―0 MMMMM ∩ ∩ MM m
(″ ▽ M ⌒ ⌒ M″ v ゛)/ ̄)
凸/Σ▽乃q ・ ・ p ̄Σ▽乃 ̄` /
\   /(″ ▽ ゛)\    厂 ̄偶
 ===○=======○====================
 子育て最前線の育児論byはやし浩司   12月 26日号
 ================================  
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━¬¬¬¬¬――――――――――――――
★★★★★★★★★★HTML版★★★★★★★★★★★
マガジンを、カラー版でお楽しみください。(↓)をクリック!

http://bwhayashi2.fc2web.com/page026.html
★メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに
選ばれました!
★2009年、2010年、連続、カテゴリー部門・人気NO.1に選ばれました。

【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【子どもの学力】(ウィキペディア百科事典より)(資料として保存)

++++++++++以下、ウィキペディア百科事典より抜粋++++++++++

●試験・調査の結果

●国際的機関による調査

●学習到達度調査 (PISA)

2007年12月に発表されたPISA2006の被験者(当時高校1年生)は、小学6年生からゆと
り教育を受けている世代として結果が注目されたが、

読解力は41か国中14位→56か国中15位へ(統計的には9~16位グループ)、
数学的リテラシー(能力・知識)は41か国中6位→56か国中10位へ(同4~9位)、
科学的リテラシーは41か国中2位→56か国中6位へ(同2~5位)へ、
と全分野で順位を下げる結果となった。
また、同一問題による正答率の比較でも、前回を下回る問題の方が多かった。

PISA2003では、日本は読解力でレベル1あるいはレベル1未満の下位層の割合が増えてい
ること、及びフィンランドや韓国と比べて下位層の割合が高いことが問題視された。
さらにPISA2006では、数学でレベル5やレベル6といった上位層の割合が減っているなど、
新たな課題も判明した。

読解力の正答率の推移と比較では、2000年、2003年、2006年で共通に実施された(同一)
問題28題について、平均正答率は00年が65.2%、
03年が62.2%、06年59.5%であり、年ごとに低下していた。

正答率の比較では、06年は03年より上回った問題は6問、下回った問題は22問であった。
そのうち5ポイント以上、上回った問題が1問、下回った問題が6問だった。

科学的リテラシーの正答率の推移と比較では、2003年と2006年で共通に実施された(同一)
問題22題について、

平均正答率は03年が59.5%、
06年が60.1%であった。
正答率の比較では、06年は03年より上回った問題は13問、下回った問題は8問、変わら
ず1問であった。
そのうち5ポイント以上、上回った問題が1問、下回った問題が1問であった。

また、2000年と2006年の共通問題14題について、平均正答率は00年が65.7%であったの
に対して、06年は61.5%であり、00年に比べ約4.2%低下していた。

正答率の比較では、06年は00年より、上回った問題が9問、下回った問題が4問、変わら
ず1問だった。
そのうち5ポイント以上、上回った問題が0問、下回った問題が4問だった。

数学的リテラシーの正答率の推移と比較では、2003年と2006年で共通に実施された(同一)
問題48題について、

平均正答率は03年が56.1%、
06年が53.4%であり、約2.7%低下していた。

正答率の比較では、06年は03年より、上回った問題が8問、下回った問題が40問だった。
そのうち5ポイント以上、上回った問題が1問、下回った問題が10問だった。


国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)

2003年に国際教育到達度評価学会(IEA)が行った国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2003)
では、

小学4年生の算数の平均得点は1995年より3点低くなったが統計上の誤差を考慮すると有
意差はなかった。
小数第2位までのひき算「4.03-1.15」では、正答率が95年の87.3%から03年の72.3%へ
と15.0ポイントも下げている。

中学2年生の数学同一問題全79題の平均正答率は、1999年より4%低くなっていて、前回
より上がった問題が7問、下がった問題が72問となっている。

同時に行われた調査では、「数学の勉強が楽しい」かについて「強くそう思う」割合は9%
(前回は6%)と若干増えたものの、国際平均29%と比べると依然低いままであった。

また「そう思う」割合は30%(前回33%)、「そう思わない」「まったくそう思わない」割合
は61%(前回61%)、前々回(1995年)の54%より7%増えた。

国内機関による調査

小・中学校教育課程実施状況調査
2003年に国立教育政策研究所が行った平成15年度 小・中学校教育課程実施状況調査 (無
作為抽出により、1学年1教科1問題冊子当たり、1万6千人対象 小学校 1万6千人×4
教科×3冊子÷2(1人2教科)×1.1×2学年 中学校 1万6千人×5教科×3冊子÷3(1人
3教科)×1.1×3学年) では、多くの学年、教科で前回調査と同一の問題については、正
答率が有意に上昇した設問が、正答率が有意に下降した問題よりも多かった。

特に、小学生と中学3年生の上昇が顕著で、理科では前回より正答率が上昇した。
また、アンケートで「勉強が好き」「どちらかというと好きだ」と答えた子の割合は増加傾
向にあった。

高等学校教育課程実施状況調査

2007年4月13日に文部科学省が発表した教育課程実施状況調査 (6教科12科目。1科目
1問題冊子当たり 1万6千人対象。各教科問題冊子は二種類のうち一つ)国内においての
みの調査なので、国際比較はできない。

では、平成10年以降の指導要領で学んだ高校生はそれ以前の指導要領で学んだ高校生に比
べ、同じ内容の問題181問(総数657問中)において、145問は正答率が前回並、26問は
前回を上回り、10問は前回を下回るという結果になった。

内訳は、国語(上1、同4、下5)、
数学(上0、同11、下0)、
英語(上4、同16、下1)、
地歴公民(上10、同58、下0)、
理科(上11、同56、下4)で、前回を有意に上回る問題の多くは、地歴公民と理科に見ら
れた。

同時に学習についての意識面でも「勉強は大切」と答えた生徒の割合は増加するなど、学
力に関する肯定的な傾向もみられた。

大学入試センター試験

2006年1月に行われた大学入試センター試験では、現役受験生は中学3年生から2002年度
以降施行の学習指導要領で学んだ1期生となった。
しかし、この学習指導要領では学習内容が減っており、試験内容もそれを反映しているの
で、この成績によって以前との世代の学力の単純比較を行うことはできない。

他国との比較による議論

G8での順位比較(PISA2006)
国\科目
科学的リテラシー
読解力
数学的リテラシー

カナダ
3 4 7
ドイツ
13 18 20
フランス
25 23 23
イタリア
36 33 38
日本
6 15 10
ロシア
35 39 34
イギリス
14 17 24
アメリカ合衆国
29 - 35

 このようにG8のほとんどの先進国は日本よりも順位が低いため、日本としては昔のよう
に「先進国に追いつき追い越せ」というスタイルを再現するよりも、先進国としての新し
いスタイルで子ども達に意欲をもたせるかを国民全体で考えることが重要であるとの指摘
がある。

保護者の意識

学力低下への不安から、子供を塾に通わせる意識は高くなっており、塾費用は増加してい
る。そのため、ゆとり教育の導入後、教育費を得るために母親が仕事をせざるを得なくな
り、親子の接触が減り、かえって家庭のゆとりがなくなることもある。

学力低下の要因としては、ゲームや漫画、ゆとり教育、教師の質の低下を挙げている。
『学力低下の原因(複数回答)では「ゲームやマンガなど誘惑の増加」53%がトップ。続い
て、「授業時間の削減」50%、「教師の質の低下」41%』
PISAにおける日本の成績

左側の数字は平均を500とした時の点数。()内の数字は順位。 上位10位までの結果につ
いてはOECD生徒の学習到達度調査を参照。

参加国数 日本の参加学校数 日本の参加生徒数 数学 読解力 科学 問題解決
PISA2000 32カ国 135学科 約5300人 557(1) 522(8) 550(2)
PISA2003 41カ国・地域 144学科 約4700人 534(6) 498(14) 548(1) 547(4)
PISA2006 57カ国・地域 185学科 約6000人 523(10) 498(15) 531(5)  
PISA2009 65カ国・地域 185学科 約6000人 529 (9) 520 (8) 539 (5)  
●TIMSSにおける日本の成績
左側の数字は点数。()内の数字は順位。 上位10位までの結果については
国際数学・理科教育調査を参照。

小学校4年生
参加国数 日本の参加学校数 日本の参加生徒数 算数 理科
TIMSS1995 597(3) 574(2)
TIMSS2003 25カ国・地域 150校 4535人 565(3) 543(3)
TIMSS2007 37カ国・地域 148校 4487人 568(4) 548(4)

中学校2年生
参加国数 日本の参加学校数 日本の参加生徒数 数学 理科
TIMSS1995 605(3) 571(3)
TIMSS1999 38カ国・地域 140校 4745人 579(5) 550(4)
TIMSS2003 46カ国・地域 146校 4856人 570(5) 552(6)
TIMSS2007 50カ国・地域 146校 4312人 570(5) 554(3)


img231.jpg


img232.jpg

++++++++++以上、ウィキペディア百科事典より抜粋++++++++++

Hiroshi Hayashi++++++Nov. 2011++++++はやし浩司・林浩司

【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【思考回路(プロセス)と思考力】
Independent Thinker論

++++++++++++++++++++

思考回路とは何か?
ひとつの例として、私は田丸謙二先生のことを思い浮かべる。
田丸謙二先生は、50歳をすぎてから独学で中国語を学んだ。
いつも手紙で、「50歳を過ぎてからの独学はたいへんです」と書いていた。

その田丸謙二先生は、そのころよく中国へ行った。
年に数回という頻度ではなかったかと記憶している。
大の中国びいきで、そのことは田丸謙二先生のホームページを見てもわかる。
ホームページのトップには敦煌(とんこう)で撮った写真。
随所に、中国での写真が飾ってある。

tonnkou.jpg
(田丸謙二先生撮影)

が、ここからが田丸謙二先生のすごいところ。
田丸謙二先生は、そのあと中国化学界(南京)の総会で、記念講演をしている。
もちろん中国語で。

中国化学会.jpg
(田丸謙二先生のHPより転載)

つまりこれが思考回路である。
先生の脳の中には、そういう思考回路ができている。
「学ぶ」→「ものにする」という思考回路。
さらに詳しく書けば、「学びたい」→「どう学ぶか」という思考回路。
そうした思考回路ができている。
できているからこそ、中国科学院での記念講演ができた。

私たちにとって重要なのは、この思考回路。
情報ではなく、思考回路。
この思考回路をどう頭の中で作っていくか。
が、それは実は、乳幼児期から始まっている。
乳幼児期から形成される。
おとなになってからでは、遅い。
思考回路というのは、そういうもの。

脳科学の世界では、「思考プロセス」ともいう。
意味はややちがうが、「回路」のあるなしで、その人のものの考え方、さらには生き様は大
きく異なってくる。
田丸謙二先生を例にあげるまでもない。

++++++++++++++++++++ 
●愚劣な情報

 先週、何かのテレビ番組を見た。
5分程度のことだったので、内容は断片的なもの。
その中で、司会者が、「歯磨きをするのは、食事のあとすぐあとがいいか、それともしばら
くしてからのほうがいいか」と、質問していた。

 食後直後?
それとも食後、しばらく間をおいてから?

 私も瞬間あれこれと考えたが、専門家と言われる人が説明を始めたところで、自分の書
斎に入った。

●歯磨き

 歯磨きなど、いちいちそこまで考えてする人はいない。
食べたものにもよる。
昼食か、夕食かにもよる。
場所にもよる。
レストランで1~2時間かけてディナーを楽しむときもある。

 甘いものを食べれば、口の中が何となくねばっこくなる。
そういうときは、すぐ磨く。
しかし仕事中のときは、そうはいかない。
歯磨きというのは、それができるとき、その場ですればよい。
いくら早くしたくても、できないときがある。
ばあいによっては、家に帰ってからということもある。
直後がよいとか、悪いとか、そんなことを議論するほうが、ナンセンス。

●150万時間

 もしこんな情報に振り回されていたら、頭の中が混乱する。
それだけが情報ではない。
磨き方。
歯ブラシの選び方、などなど。
ほかにもいろいろある。
それこそ重箱の底をほじり始めたら、きりがない。
つまりこれが、無用の情報。
……とまでは言えないにしても、テレビで全国に流さなければならないような情報ではな
い。

仮に視聴率が5%として、1億2000万人の中の、約600万人が見る。
その人たちが15分間、その番組を見たとするなら、延べ150万時間。
日本人全体で、150万時間を無駄にしたことになる。
(人間の一生を、80年とするなら、70万時間。
2人の人が、一生、同じ番組を繰り返し見たとすると、140万時間になる。)

●批判精神

 幸い私は、批判精神が旺盛。
いつごろから私がそうなったかはわからないが、小学1、2年生のときには、そうなって
いた。
前にも書いたが、小学3年生のときのこと。
私の家に、10数人の人たちが集まっていた。
「M・倫理研究会」という団体に、私の父が入っていた。
その団体が、定期的に各家庭を回って、座談会のようなものを開いていた。
私もそのとき、それを聞いていた。

 その中で、中央に座った男性が、「親の因果、子にたたり……」というような話をした。
で、その直後私に向かって、その男性が、こう聞いた。
「そこにいるぼく、君はどう思うかね?」と。

 が、私はこう言った。
「そんなもの、ありません」と。
「たたりなどない」という意味で、そう言った。
まわりの人たちが、シーンとしたというか、ざわめいたのを脳のどこかで記憶している。

●自己実現のための思考回路

 このことは、子どもたちを観察していると、よくわかる。
思考回路のできている子どもは、自分の思考回路に沿って、ものを考え、行動する。
どうすれば自分の夢を実現させることができるか、それをよく知っている。
発達心理学の世界では、それを「自己実現」という言葉を使って説明する。
自分の夢や希望を、やがて目的に昇華し、その目的に向かって努力していく。
その「力」を、「自己実現能力」という。

 たとえば昔、宇宙飛行士になりたいと言っていた子どもがいた。
たまたまペットボトルのロケット実験で、市長賞を取ったこともある。
中学生のときのことだった。
で、最近その消息を聞くと、あのNASDAで、本当に宇宙ロケットを設計しているとい
う。
その子どもは自分の思考回路に従い、自分の夢を実現した。

 その思考回路については、たびたび書いてきた。
原稿を探してみる。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

【思考回路】

●夢や希望を育てる
________________________________________

 たとえば子どもが、「花屋さんになりたい」と言ったとする。そのとき重要なことは、親
は、それに答えて、「そうね、花屋さんはすてきね」「明日、球根を買ってきて、育てて
みましょうか」「お花の図鑑を買ってきましょうか」と、子どもの夢や希望を、育ててや
ること。
が、たいていの親は、この段階で、子どもの夢や希望を、つぶしてしまう。
そし
てこう言う。
「花屋さんも、いいけど、ちゃんと漢字も覚えてね」と。

●子どもを伸ばす三種の神器
________________________________________

 子どもを伸ばす、三種の神器が、夢、目的、希望。
しかし今、夢のない子どもがふえた。
中学生だと、ほとんどが、夢をもっていない。
また「明日は、きっといいことがある」と
思って、一日を終える子どもは、男子30%、女子35%にすぎない(「日本社会子ども
学会」、全国の小学生3226人を対象に、04年度調査)。
子どもの夢を大切に、それを伸ばすのは、親の義務と、心得る。

●役割混乱
________________________________________

 子どもは、成長するにつれて、心の充実をはかる。
これを内面化というが、そのとき同時に、「自分らしさ」を形成していく。
「花屋さんになりたい」と言った子どもは、いつの間にか、自分の周囲に、それらしさを
作っていく。これを「役割形成」という。
子どもを伸ばすコツは、その役割形成を、じょうずに育てていく。
それを破壊すると、子どもは、「役割混乱」を起こし、精神的にも、情緒的にも、たいへん
不安定になり、混乱する。

http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/++++++++++++++++はやし浩司

●思考プロセス(回路)
________________________________________

 しかし重要なのは、「思考プロセス」。
幼いときは、「花屋さんになりたい」と思ってがんばっていた子どもが、年齢とともに、今
度は、「看護婦さんになりたい」と言うかもしれない。
しかし幼いときに、花屋さんになりたいと思ってがんばっていた道筋、あるいは思考プロ
セスは、そのまま残る。
その道筋に、花屋さんにかわって、今度は、看護婦が、そこへ入る。
中身はかわるかもしれないが、今度は、子どもは、看護婦さんになるために、がんばり始
める。

●進学校と受験勉強
________________________________________

 たいへんよく誤解されるが、「いい高校」「いい大学」へ入ることは、一昔前までは、目
的になりえたが、今は、そういう時代ではない。
学歴社会を支える、権威主義社会そのものが崩壊してしまった。
親は、旧態依然の考え方で、「いい大学へ入ることが目的」と考えやすいが、子どもにとっ
ては、それは、ここでいう目的ではない。
「受験が近いから、(好きな)サッカーをやめて、受験塾へ行きなさい」と子どもを追うこ
とで、親は子どもの夢をつぶす。
「つぶしている」という意識すらないまま……。

●これからはプロの時代
________________________________________

 これからはプロが生き残る時代。
オールマイティなジェネラリストより、一芸にひいでたプロのほうが、尊重される。
大手のT自動車の面接試験でも、学歴不問。
そのかわり、「君は何ができるか?」と聞かれる時代になってきている。
大切なことは、子どもが、生き生きと、自分の人生を歩んでいくこと。
そのためにも、子どもの一芸を大切にする。「これだけは、だれにも負けない」というもの
を、子どもの中につくる。
それが将来、子どもを伸ばす。

●大学生の問題
________________________________________

 現在、ほとんどの高校生は、入れる大学の入れる学部という視点で、大学や学部を選ん
でいる。
もともと、勉強する目的すらもっていない。
そのため、入学すると同時に、無気力になってしまったり、遊びに夢中になってしまう大
学生が多い。
燃え尽きてしまったり、荷おろし症候群といって、いわゆる心が宙ぶらりんになってしま
う子どもも多い。
当然、誘惑にも弱くなる。

●自我の同一性と役割形成
________________________________________

 子どもをまっすぐ伸ばすためには、(子どもがしたがっていること)を、(現在している
こと)に一致させていく。
そしてそれを励まし、伸ばす。親の価値観だけで、「それはつまらない仕事」「そんなこと
は意味がない」などと、言ってはいけない。
繰りかえすが、子どもが、「お花屋さんになりたい」と言ったら、すかさず、「それはすて
きね」と言ってあげる。
こういう育児姿勢が、子どもを、まっすぐ伸ばす基礎をつくる。

●結果はあとからついてくるよ!
________________________________________

 大切なことは、今できることを、懸命にすることだよ。
結果は、あとからついてくる。
またその結果がたとえ悪くても、気にしてはいけないよ。
ぼくたちの目的は、失敗にめげず、前に進むことだよ。
あの「宝島」を書いたスティーブンソンは、そう言っているよ。

●子育ては工夫
________________________________________

 子育ては工夫に始まって、工夫に終わる。
わかりやすく言えば、知恵比べ。
この知恵比べによって、子どもは、伸びる。
が、それだけではない。
何か問題が起きたときも、同じ。
家庭環境は千差万別。状態も状況も、みなちがう。
子どもについて言うなら、性格も性質も、みなちがう。
能力もちがう。そんなわけで、「子育ては知恵くらべ」と心得る。
この知恵比べが、前向きにできる人を、賢い親という。

●内政不干渉
________________________________________

 たとえ親類でも、兄弟でも、内政については、干渉しない。
相手が相談をもちかけてきたときは別として、こちらからあれこれアドバイスしたり、口
を出したりしてはいけない。
相手を説教するなどということは、タブー中のタブー。
ばあいによっては、それだけで、人間関係は、破壊される。
それぞれの家庭には、人には言うに言われぬ事情というものがある。
その事情も知らないで、つまり自分の頭の中だけで考えてものを言うのは、たいへ
ん危険なことである。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●思考回路

 よく私はこんな説明をする。
私はこうしてものを書くのが好きだから、何か問題が起きると、すぐ、文章によってそれ
を解決しようとする。
また文章でないと、落ち着かない。
そのため口約束というものを、信用しない。

 が、たとえば暴力団と呼ばれる人たちはどうだろうか。
本当のところそういう人たちがどういう思考回路をもっているか、私には、わからない。
わからないが多分、何か問題が起きると、暴力によって解決しようとするかもしれない。
それが思考回路(厳密には、行動回路)ということになる。

 で、この思考回路は、人によってみなちがう。
問題への対処の仕方が、みなちがう。
もちろん夢や希望をもったとき、その実現方法も、みなちがう。
人それぞれだが、ではあなたはどうか?
あなたにも、その思考回路があるはず。

●田丸謙二先生

 同じ「学ぶ」といっても、私と田丸謙二先生とは、ちがう。
たとえば私は、今、外国語をマスターしたいという気持ちは、ほとんどない。
ないから、それを実現しようというエネルギーがわいてこない。
もしそれだけのエネルギーと時間があれば、もっとほかの面に向けたい。

 が、田丸謙二先生は、研究者として、若い時から、そういう思考回路をもっていた。
並大抵のチャレンジ精神ではない。
未開の分野を切り開いていく。
そのことは、日本触媒学会の会長、国際触媒学会の会長という経歴をみてもわかる。
40年前の昔、「触媒」に目を向ける学者は少なかった。
が、今や、触媒なしでは、科学の世界は成り立たないほど、触媒は私たちの日常生活に溶
け込んでいる。
もう一言、付け加えるなら、田丸謙二先生のような研究者がいたからこそ、この分野では
日本は世界のトップを走っている。
それがチャレンジ精神であり、それを実現していく道筋が、思考回路ということになる。

●終わりに……

 そこで私やあなたには、どんな思考回路があるか。
それを少しだけ、探ってみるとおもしろい。
あるいはあなたの子どもでもよい。

たとえば何かの夢や希望があったとする。
問題でもよい。
あなたはそれを、どのような形で実現したり、解決したりするだろうか。
が、中には不幸にして、その思考回路そのものがない人(子ども)もいる。
その時々の波にのまれ、のまれるまま、右往左往する。
子どもにたとえるなら、夢や希望にしても、とんでもないものをもったりする。
「ぼくは、ゴレンジャーになりたい」とか、など。

 最後に私が心配するのは、今、その思考回路のない人(子ども)が、多いということ。
考え方や行動に、一本の筋が通っていない。
発達心理学風に表現すれば、自我の確立に失敗し、役割混乱を起こしている。
そしてそのままおとなになり、社会人になる。
だからいつもこう悩む。
「私とは何か?」と。

 いつも心のどこかに不完全燃焼感をもち、その日その日を、ただ何となく過ごす……。
ここでいう(思考回路)には、そういう問題も含まれている。

(はやし浩司 教育 林 浩司 林浩司 Hiroshi Hayashi 幼児教育 教育評論 幼児教
育評論 はやし浩司 思考回路 思考プロセス 役割混乱 不完全燃焼感 はやし浩司 
自我の確立 自我の同一性 はやし浩司 田丸謙二先生 Independent thinker)


Hiroshi Hayashi+++++++Nov. 2011++++++はやし浩司・林浩司



【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●『休息を求めて疲れる』"Men tire themselves in pursuit of rest."

 Laurence Sterne(ローレンス・スターン:1713~1768)の言葉という(「英語で読む世
界の名言サイトより)。
『イギリスの小説家。奇抜な発想とスタイルを持った作品が多い』(同サイト)とある。

 が、ネットで調べてみると、Florence Nightingale(フロレンス・ナイチンゲール)の
言葉という説もある。
あのナイチンゲール(1820-1910)である。

生年月日でみるかぎり、Laurence Sterneのほうが先ということになる。

 ……しかし何よりも驚くのは、こうした調べが、私の小さな書斎で、しかも瞬時にでき
てしまうということ。
以前は、図書館まで出かけ、1日仕事だった。

 で、私はこの言葉を、1970年に、オーストラリアで知った。
オーストラリアの友人の、いつもの口癖だった。
それで耳に残った。
が、訳は私がつけた。
『休息を求めて疲れる』。

 もっともだれが訳しても、同じ訳になる。
Men tire themselves in pursuit of rest.……「直訳すれば、人は休息の追求の中で、自
らを疲れさせる」ということになる。
が、これではおかしい。
だから「休息を求めて疲れる」と。
20年ほど前に書いた本の中で、この格言を紹介した。
が、その訳で検索をかけてみると、460万件近くもヒットした。

 が、何よりもすばらしいのは、こうして過去と現在が、ひとつの格言を通してつながる
こと。
「あのとき、あの人が言った言葉は、Laurence Sterneの言葉だったのだ」と。

 繰り返しになるが、この格言は、愚かな生き方の代名詞のようにもなっている。
言外で、「そういう生き方をしてはいけませんよ」と。
今日はこの言葉を、肝に銘じたい。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 休息を求めて疲れる 
はやし浩司 休息を求めて、疲れる)

+++++++++++++++++

10年ほど前、中日新聞に書いた
コラムを紹介する。2011/11/22

+++++++++++++++++

 ●「休息を求めて疲れる」。

 イギリスの格言である。愚かな生き方の代名詞にもなっている格言でもある。
「いつか楽になろう、なろうと思っているうちに、歳をとってしまい、結局は何もできな
くなる」という意味である。「やっと楽になったと思ったら、人生も終わっていた」と。

 ところでこんな人がいる。
もうすぐ定年退職なのだが、退職をしたらひとりで、四国八八か所を巡礼をしてみたい、
と。
そういう話を聞くと、私はすぐこう思う。「ならば、なぜ今、しないのか?」と。

私はこの世界に入ってからずっと、したいことはすぐしたし、したくないことはしなかっ
た。
名誉や地位、それに肩書きとは無縁の世界だったが、そんなものにどれほどの意味がある
というのか。
私たちは生きるために稼ぐ。稼ぐために働く。これが原点だ。

だから○○部長の名前で稼いだ100万円も、幼稚園の講師で稼いだ100万円も、10
0万円は100万円。
問題は、そのお金でどう生きるか、だ。
サラリーマンの人には悪いが、どうしてそうまで会社という組織に、義理立てをしなけれ
ばならないのか。

未来のためにいつも「今」を犠牲にする。
そういう生き方をしていると、いつまでたっても自分の時間をつかめない。
たとえばそれは子どもの世界を見ればわかる。
幼稚園は小学校の入学のため、小学校は中学校や高校への進学のため、またその先の大学
は就職のため……と。社会へ出てからも、そうだ。
子どものときからそういう生活のパターンになっているから、それを途中で変えることはできない。
いつまでたっても「今」をつかめない。つかめないまま、人生を終わる。

 あえて言えば、私にもこんな経験がある。
学生時代、テスト週間になるとよくこう思った。「試験が終わったら、ひとりで映画を見に
行こう」と。
しかし実際そのテストが終わると、その気力も消えてしまった。
どこか抑圧された緊張感の中では、「あれをしたい、これをしたい」という願望が生まれるものだが、それから解放されたとたん、その願望も消える。

先の「四国八八か所を巡礼してみたい」と言った人には悪いが、退職後本当にそれをした
ら、その人はよほど意思の強い人とみてよい。
私の経験では、多分、その人は四国八八か所めぐりはしないと思う。退職したとたん、そ
の気力は消えうせる……?

 大切なことは、「今」をどう生きるか、だ。
「今」というときをいかに充実させるか、だ。明日という結果は明日になればやってくる。
そのためにも、「休息を求めて疲れる」ような生き方だけはしてはいけない。
(以上、中日新聞のコラムより)

++++++++++++++++++はやし浩司2011/11/22


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 はやし浩司のホームページ http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
***********************************

このマガジンがお役にたてそうな人が、あなたのまわりにいませんか?
よろしかったら、どうか、このマガジンのことを、お友だちの方に
話していただけませんか?

よろしくお願いします。              はやし浩司
***********************************
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■  
まぐまぐプレミア版(有料版)のお申し込みは……
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/page141.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■                      
.   *※※
.※※  ***※
.*※※…※}※**   
. **++ ※))
. {※}※※ /
. ※*… /mQQQm
.**/| |Q ⌒ ⌒ Q  Bye!
.  = | QQ ∩ ∩ QQ   
.       m\ ▽ /m~= ○
.       ○ ~~~\\//
.=================================
.みなさん、次号で、またお会いしましょう!
.=================================

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。