あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

~イギリスメディアレポート~BBC2

2005-05-21 00:15:19 | 海外事情
昨日、デジットのセミナールームでインターンシップキャリアサミットイベントにおける学生記者の仕事内容とそのポイントについてレクチャーを行いました。

イベント全体の構造の説明、取材班と学生班の分離、ドレスコード、DVD撮影隊とのコンビネーション、ガイド・Webなどへのメディア展開など、いろんな話をしました。

こういった経験をするチャンスは、なかなかありません。

機会を成長に変える。それには、“狙う”という意識が大事です。

具体的成功イメージを持って動くかどうか。そこで、大きな差が出ます。

知識と訓練に基づく“万全の事前準備”。勝負は、戦う前に決まっているのです。

さて、今日はガイド表紙モデル風戸さんのイギリスBBCレポート第二弾です。

◆BBCの報道姿勢について

BBC(British Broadcast Corporation/英国放送協会)は前回お伝えしたように、その質の高さから世界の公共放送の頂点を極めた報道機関だと言われています。

今回、私はイギリスでイギリス人100人にメディアアンケートを実施しました。

その集計結果を見ると、好きなチャンネルランキングの堂々一位がBBCでした(約50%)。

この結果に関しては、年齢のばらつきもほとんどなく、BBCがイギリス国民に愛されているということがよくわかります。

BBCは質の高い報道をするので、ある程度知識のある人に好まれるようですが、質が高いといって超まじめなのかというとそんなことはなく、朝のニュースなんてキャスターはソファーに座ったりしながらとてもリラックスしています。

また、BBCはコメディーもやればチャリティーもやります。

ところで、BBCが広範囲にわたる公正な情報と質の高い番組を作り続ける理由、その理由は一体何なのでしょうか?

その理由は、国営放送でありながら公共性を維持しようとした、BBCの初代会長リース氏の精神が源流と考えられています。

例えば、イラク戦争に関するBBCの報道で象徴的だったのが、アメリカ軍の女性軍人救出大作戦の取材です。

BBCは、この件に疑問を抱き、自ら現場となった病院等を丹念に取材したり、アメリカの兵隊の証言を検討したりすることで、あの取材は全くのアメリカのでっち上げだったことを突き止め、後日ドキュメンタリー番組で放送したのです。

イギリス自国も参加している戦争であろうとも、真実を追究し、発表しようとするBBCの報道精神には本当に圧倒されます。

つまり、国営であっても決して政府の見解を伝えるパイプではなく、あくまでも政府と国民の双方の信頼を得ることで危機の解決を促すというのがリース氏の報道戦略であり、今もその精神が脈々と生き続けているのがBBCなのです。

ちなみに、BBCはNHKの受信料みたいに家でお金を請求されるのではなく、自分で郵便局に払いに行かなければなりません!もし払わないと、ナント罰金らしいです。うーん、厳しい…。


いかがだったでしょうか。

僕の好きな番組に、NHKでやってる「地球ふしぎ大自然」という番組があります。
先日最後に流れるクレジット部分に、“制作BCC”と入っていました。

日本の番組を見ているつもりでも、意外とBBCの制作ってあるかも知れませんね。

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