あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

山口瞳の予言

2007-04-17 01:35:29 | マスコミ関連
こんばんは。

前回ご紹介した『週刊文春BUSINESS』に、もう一つ気になる記事が掲載されていました。

昨今のセレブブームに対して、生き方として、そんな生活は幸福なのかという問いかけをしているもので、いろいろ考えさせられます。(※以下抜粋)

 昨年の1月、セレブブームの元祖ともいうべきライブドアのホリエモンこと堀江貴文社長が逮捕されたころ、週刊文春は、作家の故山口瞳氏が30年以上前に書いた、こんなコラムをご紹介しました。

 「現代は、田舎者の全盛期である。/威張る奴が全盛をきわめている。/田舎にいると、書籍や雑誌で勉強する。書籍や雑誌には理論が書いてあり、新しいことが書いてある。従って、地方出身者は観念的たる傾向をまぬかれない。前衛的になる。新しがりであり、理論家になり、居丈高になる。そのバイタリティーと頑張りは素晴らしい。/

 私は、地方から出てきたばかりの男に六本木を案内されたことがある。六本木というのは私の育った地域である。(彼は)いまの六本木が東京だと思っている。東京には違いないが…。/田舎者とは威張る奴である。スタンド・プレイをする奴である。他人の迷惑をかえりみぬ奴である。世に恨みを抱く奴である」(「威張る奴」=「少年達よ、未来は」所収、一部略)
  中略
 そんな彼の代表作・新入社員諸君!その二より…
「僕には、もう、クリスタル族なんていう青年の心持がわからなくなっている。何も言うことはない。そこで、若いときの山本周五郎先生を絶望から救ってくれたリンドベイの言葉を掲げることにする。
 
 『苦しみつつ、なお働け、安住を求めるな、この世は巡礼である』。働くのは会社のためでも家族のためでもない、自分のためである。失意のときは、この言葉を思い出してくれ給え。気楽な稼業と思ったら大間違いだ。常に安住するな。しかし、この言葉の意味がわかるのは、40歳、50歳になってからだろう。

 新入社員諸君、この人生、大変なんだ。そうして、本当の酒の味がわかるのは、苦しみつつ、なお働いた人たちだけなんだ」