あるマーケティングプロデューサー日記

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ラストキング・オブ・スコットランド

2007-04-08 22:40:39 | 好きな映画
こんばんは。

本日は、主演男優のフォレスト・ウィテカーがアカデミー主演男優賞を受賞した映画『ラストキング オブ スコットランド』を観てきました。

この映画は、30万人を虐殺したと言われているウガンダの独裁者イディ・アミンのリアルな素顔を、実際に側近として仕えたスコットランドの青年医師の視点で描いた作品です。

舞台は、1971年のウガンダ。スコットランドの医学校を卒業して間もない青年ニコラスが、医師としての理想に燃え、クーデター直後のウガンダの地を踏むところから始まります。

偶然道中でアミンの怪我を手当てしたことがキッカケで、ニコラスは大統領の主治医に任命されますが、フランクで茶目っ気のあるアミンとは全く異なる圧制者としてのアミンの素顔に気付くのに、そんなに時間はかかりませんでした。

イギリスのバックアップを受けてクーデターに成功し、最高権力を手に入れた瞬間から、人格が変っていくアミン…。

この映画の一番の見所は、庶民的でユーモラスな人気者アミン、疑心暗鬼で臆病で孤独な政治家アミン、自分の政治的延命のためなら人命の抹殺を何とも思わない虐殺者アミンといったその多面性を見事に表現したフォレスト・ウィテカーの演技力です。

この映画を観て、人間というものは誰しもが内にアミンと同じ残虐性を秘めているものであり、それを制御し人間が人間らしくなるのは、家庭や教育、宗教、倫理といった文化の力だと痛切に感じました。