昨年3月よりQEF埼玉に入会しました。
一昨日もQEF埼玉に出席し、8年ほど前から研究している損失関数の不思議について
報告してきました。
会員のみなさんにもとても興味をもっていただき、かなり活発な議論が展開できました。
そして、みなさんもとても不思議がっていました。
さらに、その不思議を検証するためのアイディアもだしていただけました。
そのアイディアをもとに、今、その不思議を検証しているところです。
一次式を習ったのは中学1年のときでした。
y切片のある1次関数の一般式は
y=ax+b と教わりました。
高校でもこの標記だったのが、大学に入って統計学を勉強したとき
y=a+bx のように傾きとy切片の記号が入れ替わって、
なんじゃ、こりゃっ! と思ったものです。
さて、品質工学の動特性に初めて触れたとき、基本機能が
y=βM と標記されていることで、面喰らいました。
なぜ、ゼロ点回帰式の傾きをbではなく、βにしてあるのか?
なぜ、入力量をxではなく Mなのか?
とても疑問に思ったものです。
βの意味は比較的早い段階で気づきましたが、信号因子の水準(入力量)を
あらわす変数にMをあたえたのか、に思い至るにはかなりの時間が
かかりました。
y=βM
このように標記されるシステムの基本機能。
入力される『エネルギ』、『物質』、『情報』が期待される別の『エネルギ』、
『物質』、『情報』に変換して出力するのがシステムのやくめです。
このときの変換効率がβです。
入力量をMと標記する理由は動特性の感度の真値の式
S=(Sβ-Ve) / r でVeを引く理由につながるのですが、このことに
気がついている人は、長年品質工学にたずさわっている人々のなかでも
それほど多くないのでは?と思います。
著名な先生が書かれた書籍では、Mを入力の真値としていますが、
たぶん、田口先生の説明を聞き間違えたか、誤解したのではないでしょうか。
入力量をMと標記する理由 ・・・ それは、計測工学の書籍を読めばわかります。
品質工学研究発表大会QES2016 のエントリーが始まりました。
早速、申込みをしました。
パラメータ設計では感度やSN比の要因効果を要因効果図で表現するのが
一般的ですが、今回発表するテーマは別の要因効果の可視化方法について
です。
要因効果の可視化だけでなく、実験がうまくいったか?の検証を確認実験を
おこなう前に判断する、という使い方もできそうです。
今日から論文を書き始めました。意外とすらすら書くことができ、今日中には
完成しそうです。
さて、昨日、海保横浜防災基地に『日本丸』 が接岸していました。
いつもは、ランドマークタワー近くの「日本丸記念公園」にいるのですが。
しかし、どうやってあそこからひっぱりだしたのだろうか?
と疑問におもって、となりで日本丸の写真を撮っていた方に伺ったら
「日本丸」は2隻あるとのことでした。
記念公園が初代だそうです。
また、大桟橋に、「PEACEBOAT」が入港接岸中でした。
何人かの「接岸マニア」が集まっていました。
先週は、とてもうれしいできごとがありました。
いずれ、その内容を報告できると思います。
ドイツ自動車メーカー(国民車)のディーゼルエンジン排気ガスのデータ改ざん、
横浜市都筑区のマンション基礎工事(くい)データ改ざん、そして、半年ほど前に免震装置の
ゴム特性データを改ざんした企業による車両用防振ゴムデータの不正発覚と、大きな社会的
騒動となる製造物に関する問題が起き続けています。
テレビのニュースコメンテータが
「品質問題・・・」と言っていましたが、これは品質問題ではありません。犯罪です。
そして、ドイツ自動車メーカーとゴムメーカーともに経営層は無関係、
現場(しかも技術者)が勝手にやったといっています。
マンションの基礎工事を請け負った企業も現場のひとりの男性が勝手にやったと
いっています。
多くの人は、
「そんなことあるわけないじゃん!」 と思っていることでしょう。もしそうだったとしても、
「そのような不正が起きないように監理するのが、あなたたちの仕事でしょ!」と
思うでしょう。
まぁ、この真偽はともかく、現場に責任を押しつける、いわゆる、とかげのしっぽ切りで
組織を守るのはよくある話で、もし、上司から不正行為を命令された時点で、その人の
人生は、たぶん、終わりです。
命令どおりに動けばその不正が発覚したときに、切られます。命令に従わないと
その後は冷や飯を食わされつづけます。現に ・・・ まぁ、やめときましょう。
ところで、都筑区のマンションですが、私のとなりで仕事をしている同僚が住んでいます。
彼の建物ではないのですが、あらたな基礎工事データ不正も発覚して、今後どうなるか?
とても不安だと思います。
はなしは変わりますが、太宰府市で開催される 『ももクロ男祭り』 こちらも問題になって
いますね。
男しかライブに参戦できないのは 『男女差別だ!』 ということで、同市の女性団体が
憤っているようです。
ももクロは今まで 『男祭り』 だけでなく 『女祭り』、5月に行われる 『子供祭り』、
『親子祭り』 など限定ライブを続けてきました。それぞれ独特な構成で演出されていて
『女祭り』 に参戦できない私は、映像化されるとすぐに購入して楽しんでいました。
当然、『女祭り』 に参戦できなくても、まったく腹がたったり理不尽だ、などと思った
ことはありません。
今回は太宰府市の行事とコラボレーションということで、市の財源からお金がでるのなら
問題ですが、当然、税金は一銭もはいっていません。
『区別』 と 『差別』 の概念の「区別」 がつかない人とこの問題を議論しても水掛け論に
なるだけですが、「女性専用車両」、映画の「レディースデイ」 にかみつく人はあまり
見かけません。 公的な施設、事業でも性別という区別が現に存在しています。
公立の女子高、男子校(今はほとんどないかもしれませんが)、こっちのほうが
問題なのでは?
世の中には、めんどくさい人たちがいるものですが、この人たちのおかげて社会の
ルールが良い方向に向かったり、製造業の品質が高まったりするのは事実です。
クレーマーは最高の先生だ、といっている経営者もいるようですから。
女性団体もモノノフたちも、おたがい冷静に ・・・
9月5日、関西品質工学研究会様からご招待していただき参加させていただきました。
関西品質工学研究会様の活動は以前より学会誌や研究発表大会を通じて、その
知識や探究心、そして、情熱について、とても感服しておりました。
まさか、今回その関西品質工学研究会様で3件も報告させていただくことができるとは、
とても素晴らしい経験をさせていただきました。
私はどちらかというと品質工学界的には異質な存在だと自己認識しています。
したがって、自分が追及したり、研究したりする内容も、どちらかというと、本来の品質
工学の作法とは違うアプローチをとっています。
今回の報告の一部も品質工学の王道とは異なる手法の紹介でした。品質工学という
技術体系にとっては、外乱(ノイズ)です。
品質工学的には邪道といえる内容です。
ノイズによる応答を観察するのが品質工学ですが、私が発信したノイズでいろいろな
ご指摘やご意見、ご指導が活発に発信されました。実は、これがねらいでは
あったのですが、そのレスポンスの速さや内容は実に洗練されており、知的でした。
私にとって、とても勉強になりました。
本当に楽しく、有意義な時間をすごすことができ、あらたな知識や考え方を得ることが
できました。とても貴重な体験でした。
そして、なにより私にとって大きな財産となったのは、関西品質工学研究会会員の
皆様と知り合うことができたことです。
関西品質工学研究会の会員の皆様、今後ともよろしくお願いいたします。