★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

ビートルズ vs ストーンズ

2024年07月26日 10時18分38秒 | 徒然(つれづれ)
 1973年、大学時代に所属していた軽音楽同好会では、ビートルズ派とストーンズ派の仁義なき戦いがあった。
 戦いといっても、いがみ合いや諍いの類いではなく、その音楽性の優劣というか比較を、多岐にわたって熱く議論するのだ。

 ビートルズの曲にはハズレがないけど、ストーンズは当たりハズレがある。
 ビートルズは素人向けで、ストーンズは玄人向けだ。
 ビートルズの曲はいろんなミュージシャンにカバーされているけど、ストーンズはほとんどない。
 ビートルズは過去の遺物、ストーンズは現役バリバリだ。

 そもそもポップロック色の強かったビートルズと、ブルースロックのストーンズを比べること自体が間違いで、議論はいつまでたっても平行線だった。
 もともと、どちらかのシンパなので、お互いに容易に日和ったりはしない。

 唯一、同じ土俵にのったのが、レノン&マッカートニーがストーンズに提供し、のちにビートルズもカバーした『アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン』だ。
 その勝負は、パート別では、ギターとベースがビートルズ、ボーカルとドラムスがストーンズという引き分けで両派一致した。

 ビートルズはリンゴのボーカルが減点、ストーンズはビル・ワイマンの前面に出過ぎたベースが減点だった。
 初期のナンバーで比較しても、お互いに進化しているので、ほとんど無意味だったけどね。

 そんな両派の戦いを、冷めた目で見ていたのが、当時台頭していたハードロック派だ。
 ジミヘンやクラプトンに比べたら、ジョージやキースのギターなどアマチュアレベル、とまでこき下ろされた。

 これには両派一致団結して反論したものだ。
 
 ジョージもキースも、一部ではヘタウマと揶揄されるほど、テクニックではジミヘンやクラプトンに劣るけど、そのテイストは誰にも真似できない。
 ビートルズやストーンズというバンドの中で、化学反応的にその味が醸成されたのだ。
 ジミヘンやクラプトンが、ビートルズやストーンズになれたか。
 ギターテクだけでは、ミュージックシーンを席巻できないんだ。

 現在のキースに至っては、加齢に伴って、その素人もどきに磨きがかかってきた。
 あの5弦のテレキャスから繰り出される、アクやクセの強いサウンドやタイム感は、唯一無二になった感がある。

 この際、存命のポールとリンゴをストーンズに加えて、ローリング・ビートルズを結成してはいかがなものだろう。
 名実ともに史上最高のバンドになるに違いない。
 ストーンズにはリズム隊がいないから、ちょうどいいんじゃないかな。

 今さら新曲とは言わないので、過去のお互いのナンバーを演奏したら、それはそれで楽しめるはずだ。
 ポールの『サティスファクション』やミックの『ロング・アンド・ワインディング・ロード』を、ぜひ聴いてみたいものだ。

 

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに、磨きがかかってきた気もする。でも、そのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがあるんだよね。 そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから、またはプロフィールのQRコードから買えます。
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