懐かしのSCENE

右を見ても
左を向いても

キャンパスの中は
VAN小僧ばかり

VANから
新ブランドSCENEが
出ると

差別化のため
飛びつきました

本当は
J.PRESSかBROOKS BROTHERSで
差をつけたかったけれど

金がなかった
残念

懐かしのザ・ジャネット

70年代中期の
泡沫イケメンバンド

河原町の電気店の
ショールームでの

ミニライブで聴いた
「美しい季節」は
妙に心に残った

鳴かず飛ばずのうちに

ドラマーの大間ジローは
いつの間にか
オフコースに参加していた

懐かしのパーコレータ

下宿の連れは
山岳部

いつもパーコレータで
入れてくれたコーヒーは

野趣あふれる
絶品の味

留守のときに
拝借して
コーヒーを入れても

薄過ぎか濃過ぎで
マズかった

ちょうどいい味にするには
血と汗と涙の修行が

必要らしかった

懐かしのロッキングチェア

たまたま見かけた
家具屋の閉店総ざらえセール

衝動的に買った
ロッキングチェア
5000円也

コルトレーンを聴きながら
パイプを燻らせ
ワインを飲んで

ひと時の
ラグジュアリータイムを
楽しんでました

でも四畳半の下宿には
場所を取り過ぎで

半年後に大型ゴミに
出しました

懐かしのライターホルダー

マッチやガスライターを
駆逐して

愛煙家の間に
一気に浸透した
使い捨てライター

その安っぽさを
カバーした
ライターホルダー

河原町や新京極で
路上販売の兄ちゃんが

手作りアクセと一緒に
売ってました

僕も皮製の
ネックストラップタイプを
愛用してました

懐かしのアイスクリーム

アメリカ映画で
主人公が

バケツみたいな容器から
直接アイスクリームを
食べるのに憧れて

クリスマスにアイスの
デコレーションケーキを
買って食べて

大満足の大満腹

翌日から二日間
下痢で苦しみました

懐かしのバッティングセンター

田舎にできたての頃は
長蛇の列

でもすぐに飽きられて
平日は閑古鳥状態

高校の昼休みに
行ったら

野球部のキャッチャーが

僕たちの横の
最高速のケージで

捕球の練習をしていた

懐かしの俵星玄蕃

クラブのコンパの
かくし芸は
ピンからキリまで

キリはイッキ飲みや裸踊り

定番はモノマネや振り付け

ピンは僕の
三波春夫「俵星玄蕃」の
完全コピー

歌と浪曲と語りに
振りをつけての
大熱演に

万雷の拍手が待ってました

懐かしのブックバンド

アイビーリーグの
学生の真似をして

アーガイル模様の
セーターを着て

教科書やノートを
ブックバンドで束ねて

肩に掛けて歩くのが
お洒落でした

締め付けが悪いと
バスや電車の中で
散乱するのが

玉にキズでしたけど

懐かしの木屋町

居酒屋で腹を満たし

パプやコンパで
女の娘を冷やかし

スナックで
しこたま飲んで

またまた居酒屋で
だらだら飲んで

仕上げはラーメン屋で
飲んで

缶ビール片手に
木屋町を後にしていました

懐かしの加藤和彦

円山音楽堂での
サディスティック・ミカ・バンドの
コンサート

のちの大物ミュージシャンたちも
その頃はまだマニアック

目立つ空席に

加藤和彦もそろそろ
終わりかなと
思っていたら

ミュージックシーンの
裏側で

影の大物に
なっていました

懐かしのコンタクトレンズ

ジョンレノンの
開閉式のサングラスを
掛けるために

0.01のド近眼は
コンタクトレンズを
買いました

昼間は快調だったけど

夜は酔っ払って
装着したまま寝て
ウサギ目になったり

外す時なくしたりで

費用対効果を考えて
近眼メガネに
戻りました

懐かしのフェンダーストラト

学生時代に
組んだロックバンド

グヤトーンから
トムソンの通販ギター

グレコのストラトへと
グレードアップ

さすがに
フェンダーの
ストラトキャスターには

手が出ませんでした

フェンダーのストラトは
クラプトンのみ
弾くことが許されるのだ

とかなんとか言いながら

懐かしのガッツ(GUTS)

フォークからロック
邦楽から洋楽

ギターテクから
音楽理論

歌手のインタビューから
対談まで

てんこ盛りの内容は

ギター少年
必読の雑誌でした

僕たちは
これで大きくなった

懐かしのルノー・ベルレー

個人教授で
人気爆発の
フランスの俳優

甘く幼いマスクの
良家の坊ちゃんタイプ

女の娘には
アランドロンより
人気がありました

「さらば夏の日」は
彼の最高傑作

あの夏に戻りたい