矢車草の咲く道を。

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【ニキ・ド・サンファル展】

2015-12-10 22:03:55 | 美術館へ行こう!


仕事行く前だったけど、重い図録を買いました。

今、六本木・国立新美術館で開催中の

ニキ・ド・サンファル



イメージしていた世界と、違った。

今回初めて目にする作品がたくさんあり、ニキを知る事に近づけた気がした。



ニキは、11歳の頃、父親から虐待を受けていた。
この事を知ったのもつい最近だ。

病院で入院中に絵を描くことを始め、
やがてそれが
射撃絵画 へとつながっていく。

射撃⁉️

あの巨大な女性像のオブジェからは想像もできない、衝撃的な作品‼️

晩年の作品にまで繰り返し現れるモチーフ… ドクロ・蛇・銃・鳥・花

自画像の顔は血を流し、痛々しい…

女性性の強調、
二面性、
消えることのない過去…

それにしても、立体作品やアッサンブラージュ作品のその半端ないヴォリューム感‼️

私の好きな芸術家・ティンゲリーが、ニキの良きパートナーだったということは何だか嬉しい。


あらためて、ニキが今生きていたら
85歳! に驚いてしまう。
何か現代にも通じる、共有できる感情が、目の前の作品に宿っているよう。

私がだからこそ抱くある種の嫌悪感も含めて、苦しさや絶望、美への転換と昇華…

ニキの人生を知るきっかけとなる展覧会でした。