雑記帳(新居)

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ウィンブルドン決勝

2011-07-03 21:18:00 | テニス
クビトバすごい!よくやった!!!!!

大会の最初から最後まで、攻撃力で相手を圧倒し、グランドスラムを勝ちきれる、
このような選手が新しく出てくるのを一体どれくらい待ったことか…
もう、うれしくてうれしくてしょうがないわけで。(もちろん、シャラポワが完全復活優勝でも、うれしくて走り回るくらいだったのだが)
願わくば、今後もっともっと多くのグランドスラム、ビッグタイトルをとってほしい。イバノビッチのようなone tournament wonderにはならないように。

この決勝戦、二人とも固さが目立ったように思え、決してベストの試合ではなかったように思えた。

しかし間違いなく言えることは、今大会一貫して優勝に最もふさわしい試合をしていた選手が、そのまま優勝したということだ。準決勝まで苦戦していたが決勝で突然開眼、といったことではない。
今大会、ライブストリームを駆使して、クビトバの試合は初戦を除く合計6試合を見ている。この決勝戦を含め、その全ての試合で、フォア・バック両方からの破壊力で相手を圧倒する横綱相撲を続けた。
ストロークが続けばシャラポワ有利かと思っていたが、それですらクビトバが攻める場面のほうが多かった。というか、シャラポワですら、思い切り打ち込む場面はそれほど多くなく、打球の速度を落として慎重にコントロールしているように見えた。見方を変えれば、そうさせるほど、クビトバの攻撃力が尋常でない。そしてクビトバは、チャンスボールのミスとかダブルフォルトとか、自滅といえるようなミスでゲームを失っても(特に第2セット)、決してひるむことなく強打で押し続けた。
シャラポワは、ここまで素晴らしい形で勝ち上がってきたが、もう少し、サーブの球種・緩急・角度を増やさないと、今大会のクビトバの勢いを止めるのは難しかった。第1セットの第6ゲームなど、不安に思っていたダブルフォルトがブレークに直結してしまった。

クビトバは、フォア・バック両方からのすさまじい強打が目立つけれども、その一方で、初めてのグランドスラム決勝とは思えない冷静さも持ち合わせていた。
シャラポワは、リターンゲームで、ワイドのサーブ(特にアドコートで左利き特有の外に逃げていくサーブ)を予期して上手く対応していた。それに対し、第2セット中盤以降、クビトバはボディのサーブ多用に変更し、それが効果的だった。そして、最後の最後で、センターにサービスエース。この決勝戦、最初で最後の1本が優勝を決める1本。この場面はしびれた。

クビトバは3回戦までも猛攻で簡単に勝ち上がっていたが、これは次元が違うと感じたのは、その次の4回戦。Wickmayerとの対戦(トップ20選手であり、過去の対戦ではもつれた試合が多かった)で、6-0 6-2の45分で完勝。ありとあらゆる角度に驚異的なウィナーを打ち込み続ける、破格のスケールの試合だった。しかも、ほとんどラリーをせずにウィナーを決めるから、相手としては、ただコートに立っているだけだった。
ハイライト動画:
(2R) http://www.youtube.com/watch?v=X_A94no-VkE
(3R) http://www.youtube.com/watch?v=Ow6v_Gt082U
(4R) http://www.youtube.com/watch?v=7lrDyLDGWnQ
(QF) http://www.youtube.com/watch?v=NI_rW0VdeVI

普通のハードヒッターは赤く燃え上がる炎のイメージだが、クビトバの場合は青白い炎で燃やされる感じだ。前者のほうが派手に見えるが、実際は後者のほうが高温で、きれいに燃やされて何も残らない。