パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

情報の差が考え方の違いにつながる(怖いプロパガンダ)

2022年03月08日 09時49分02秒 | あれこれ考えること

日本にいるロシア人が平和のために、そして謝罪のために日本語でSNSの投稿を続けている
目にするのが女性が多いのは不思議だが、遠い国でそれが効果があるのかわからない中
そうせざるを得ない気持ちはよく分かる

その人たちはそれにとどまらず、日本で得ている情報を親や親戚に伝えようとする
それは彼らがロシアに帰れば逮捕される内容だ
逮捕されるかもしれない、国に戻れないかもしれない、、
と覚悟を決めて行動することは、危険でない日本にいるからできることかもしれないが
日本にいる意味をそうして果たそうとしていることに頭が下がる

二人のロシア人が、親族に伝えた時の返事に驚く
そのうちの一人が
「ちゃんと頭の付いている子だと思っていたのに、お前のことはがっかりしたわ。
 お前が謝らなければいけない日が必ず来るよ」

お前も西側に洗脳されたのかよ!」

そしてもう一人が
「おかんとおばあちゃんと電話したけど、ロシアのプロパガンダにめっちゃ洗脳されててワロタ」

ロシア国内の世論は世代間に差があるとされている
テレビしか見ない年配者、ソ連時代を知っている世代と、自由な雰囲気を知ってしまって
海外からの様々な情報を知りうる若者世代とは価値観の相違が生まれているらしい

情報取得の差が考え方の差になるのだが、単純に知らないことは恐ろしい!と思う
これは実は日本でも同じようなことで、ロシア国内の問題であると同時に
日本の問題でもあるような気がする
(かつて我が国も大本営発表のみが情報であった時、騙されていただけだった)

他所のことは客観的に見えるかもしれないが、それが当事者に当たる場合
今の日本はロシアと似た環境にないだろうか

お年寄りは情報収集はテレビとなる
(彼らはデジタル機器を使いこなせないし、キーボードにも慣れていない)
そのテレビも視聴率を確保するのは年寄りそうでありながら、民放は
お年寄りのテレビ視聴を自ら放棄するような番組を作り続けている
すると頼りになるのがNHKとなるのだが、そのNHKも最近はどうもきな臭い雰囲気が漂う

情報取得はプッシュ型とプル型がある
プッシュ型は向こうから勝手にやってくる情報
プル型はこちらから探し求めて得る情報だが
プッシュ型ではその情報の大量拡散(あるいは頻度)によって人の考えが方向づけられる
一方、プル型も人はどうしても自分の好ましい情報だけを集めようとする

メディア・リテラシーを学ぶことがなされていない現在
情報の分断による考えの違いが大きく生まれる
そしてそれは小さなスケールの地方自治体でも同様な事が起きている

プル型による独自の情報収集で市の問題点を考えざるを得ない人と
市からの広報や、市からの報告を伝えるだけのメディアに接し
無条件にそれらを信ずる人とは大きな差が生まれてしまう
(そこまで問題視しなくてもいいのでは、、とする緩やかな対応も含めて)

例えばプル型の同じ情報を手にしたからと言って、同じ考えを持つとは限らないのは事実だが
知っていてそう考えるのと、知らないがそう考えるのとは大きな違いがある
(だからこそ、これらを判断しうる人間性が重要になってくるのだが)

現在はプロパガンダが技術的に整理され効率的な方法で行われているらしい
この本に書かれているのは極論かもしれないが、少しばかり心配な社会状況が日本にも(市にも)










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