パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

記憶がなくなる集中力

2016年08月20日 07時43分37秒 | 徒然なるままに

今回のオリンピックで興味を持ったもの
それは卓球とバドミントン
結果が伴ったからでからではなくて、競技自体に惹かれた

卓球はあの小さなテーブルにどんなスマッシュをしても
返って来るシーンは幾度と無く見られたが
それは魔法のようだった (なんで返せるんだろう)
しかも、そのピンポン球は様々な回転がかけられている
それをいとも簡単に返していく
訓練の凄さというか人間の能力の凄さというか
そして実にいろんな競技を作り出す人間の能力に少し呆れてしまう

バドミントンも初速はすごいが急激に空気抵抗を受けて失速する
(と言っても上位ランクの人のスマッシュは速いが)
その為に防御が可能となり長いラリーとなっていく
そこでラリーを続けるうちに穴を探す、態勢を崩させたり
打ち返しにくいところをついたり
返す方は返す方で柔軟な体をフルに使って返していく
これはなかなかおもしろい

ところで、そのバドミントンで女子のダブルスで高橋・松友ペアが
逆転で金メダルを手にしたが、その試合後のインタビューが興味深かった
それは高橋さんがこぼした「最後の何点かは記憶が無い」ということば
多分極限まで集中していたのだと想像される

この極限まで集中した世界というのは残念ながら一般人にはめったに
経験できるものではないが、それでも今でも覚えているのは
極限までの集中とは少し違うかもしれないが高校時代のサッカーの試合でのこと
相性が悪くて戦うと勝てない相手とその日は接戦だった
後半の中頃、そんなに得点能力のある方ではない選手がシュートした
そのシュートが自分の頭(目の中)では本当にゆっくりとゴールに吸い込まれていった
よくテレビドラマで映像化されるような、スローモーションのような光景だった
キーパーも必死で飛びついて防ごうとしているが無常にもすり抜けていく
そのシーンには音がなかった(色もなかったかも知れない  音の方は確かになかった)

この様なシーンのことが高橋・松友ペアの中で行われているのだろうと
勝手に想像した
集中した中ではシャトルはゆっくり目に入る、そして体は勝手に動く
意識するより正確に動作する
それは実施には日頃の訓練の賜物だろうが、このような体験をした人は
真に良い体験をしたこととなるだろう
精神的にこのモードになれた時はいいプレーができると
学習したから今度は意図的にそのモードに持っていく工夫をする

と勝手な想像をしてみたが
錦織でもマッチポイントを握られても正確に自分を信じて返していったのは
負けたくないといった感情よりはあの集中モードに入れたからではないのか
バドミントンもテニスも対戦相手の表情は少し勝者に比べて余裕がなかった

でも、やっぱり4年に一度の神様のさじ加減とか気まぐれは、、、深い
吉田さん、愛ちゃん、ちょっと残念だったね
でもよく頑張った 君たちがいなかったら今はなかったのだから


 


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