パンセ(みたいなものを目指して)

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於大の方のセリフは将来の悲劇の暗示か

2023年01月23日 09時32分51秒 | 徒然なるままに

「どうする家康」も3回目だった昨日
瀬名姫が赤ん坊を産んでかわいがっているシーンがあった
画面に赤ん坊の名前「亀姫」が挿入された
昨日から取り上げている新城市に関係のある人で
もしかしたら大善寺が紹介されるか?
と思ったが、紹介されたのは静岡の今川家に関する場所だった

松嶋菜々子の演ずる家康のお母さん於大の方が
岡崎に戻っている家康に向かって、今川と手を切るように話すシーンがあった
妻と子ども(長男・長女)が駿府にいる状態なので裏切ることはできない
と反対する家康に、「お家のことを考えれば妻や子供のことなど、、、」
と非情になることも必要と諭す母親

この言葉は、のちの家康の悲劇を暗示している
長男も瀬名姫(築山御前)も家康の命令で死を迎えることになるが
それを見越してのセリフなんだろうな、、と直感的に思った

物語は時間沿って進められるが
その進行の一つ一つのシーンに込められた意味を深読み(想像)するとなかなか面白い
話は変わるが、「カラマーゾフの兄弟」を再読した時は
ドストエフスキーが長男ドミートリーの行動(お金は持っている)をそれとなく
匂わせて、最初読んだ時はわからなかった描写の意味がわかったが
今回の於大の方のセリフはそれと似たようなものだと想像する

このように物語のメインストーリーを楽しむのではなく
仕掛けとか暗示とか物語の構成を楽しむ能力は
ブルデューの「ディスタンクシオン」によれば
年収・学歴・地位等によってかなりの違いが生じているらしい
確かにそうかも知れない、、とこの頃は強く実感する

それにしても、何かを楽しむということは
ある程度知っていないと不可能のようだ
誰にでもわかるということは、一見良さそうに思えても
単純化されすぎて、本当のことがわからずじまいになってしまうかもしれない
(と言っても、徳川家のことは知ってるわけではないので
 自分が本当に楽しめるかどうかは疑問だが)

 


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