パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

「第9回 町民学習会の講演会」に行ってきた

2023年07月11日 10時19分34秒 | 見てきた、聴いてきた(展示会・映画と音楽)

久しぶりに真面目な話

裁判は不完全な民主主義を補う制度だとしても経験しないで済む方が良いに違いない
弁護士によれば裁判は「勝ち負け」を争うものではなく「解決策」を感情的にならず
理性的に詰めていくものとの考えがある(講演会で聞いた話だが)

建前上、行政の予算等は議会の議決で承認される
この時、多数決で決められたとしても、どうにも住民が納得できない場合がある
近隣の自治体、東栄町でそのようなことがあった
東栄町では診療所、保険福祉センター、子育て支援センターが同居する複合施設
「東栄ひだまりプラザ」の建設に際し、町は国の交付金1億4227万円を当てる計画だった

ところが事態はそうはならなかった
予定していた頼りの交付金は補助対象にならないとされたのだ
(国の担当部署からは対象にならないことと、計画の訂正等を要求される内容の
メールが届いていた  裁判の証拠として明らかにされていた)
そこで行政は別枠の交付金(過疎債)に切り替えることにして
どうやら議会でも承認されたようだ

ところが東栄町の勇気ある有志は金が認められないを知っていたのに
結局は余分なお金を払うことになったこの事態に対し
「事前の県と国との協議が足りず町に損害を与えた」として、手続きを踏んで
町長に対し4268万円の返還(町への)を求めて行政裁判を起こした

この裁判は、何回か行われているうちに何故か国の交付金に急遽目途がついて
町が損したと思われる金額はクリアされることになった
こうして裁判上の争点が無くなったので原告はこれ以上裁判を継続する意味がないとして
訴えを取り下げた

この一連の顛末及び解説が、担当の弁護士を呼んで講習会(勉強会)という形で
7月9日(日曜日)行われた


学習会と名付けられたこのチラシは、販売店の判断で新聞折込はできなかった
ちなみに、折込ができたのは反対の立場の町議が発行したもの


自分も実感するが、田舎で長く住んでいる人々は争い事をなるべく避けるようになっている
裁判を起こした人々を先に有志としたのは、若干の混乱が生じるとしても
止むに止まれぬ思いで裁判という行動を起こしたからだ

この日の会場には新城市から6名が出かけ、大手メディアの方が1人
町民が20名くらいいたように思う(数えなかったのでアバウトだが)

地方自治法の中にある制度としての裁判、その意味等、そして今回の場合を
講師役の弁護士が公演した後、休憩を取った後質問タイムとなった

ここで驚いたのは、女性の質問が多かったことだ
裁判の原告代表も女性だった
田舎だから年寄りが多いと勝手に思っていたが、現役とまではいかないが
それでも十分若い人たちが、素朴な質問を繰り返していた
質問の質とかレベルとは関係なくどこか羨ましい思いを持つものだった

講師役の弁護士は、東栄町の有志たちの姿を見て「なんとか町を変えよう」
とするエネルギーを体感したという
そしてそれは宮城県で経験した住民たちのエネルギーとそっくりとも言う

物事が変わるにはちょっとした事柄や、少数の行動から始まるが
つい自分の住む新城市と東栄町の比較をしてしまった

東栄町の人口は2313名  会場に来た人は20人とすると 0.7%の人が関心をもっているとなる
これを新城市と比べると、新城市の人口は42336名だから 0.007をかけると296人となる

残念ながら新城市で進行中の行政訴訟について、関心のある人が296名
いるとはとても考えられないのが現実だ
(メンバー構成とか伝え方とか大いに反省する必要があるが)

女の人の力、勇気を持って行動に出ること、継続的に勉強することで
どんどん賢くなっていくこと
そうしたことが東栄町で行われていることは、とても刺激になる

新城市は新庁舎建設の騒動以後、いろんな問題が起きている
しかし、騒動と感じるのは一部の人に過ぎず
市民自治を標榜する割には行政お任せになっている

と言って、愚痴っても仕方ない
とりあえずは東栄町並の0.7%の人に関心を持ってもらうように
なにかを考え行動しなければ、、

ところで、交付金の対象以外だったものが急に支払われるようになったのは
なぜでしょう?
そこには政治的な力(自民党を主体とする)が働いたと容易に想像できるが
この事によって一部のひとは政治屋さんに借りができたことになり
次回の選挙の票を確保することになるだろう

選挙が民主主義と言われるが、選挙にはもっと別の力が働いている
補助金とか交付金というのは、なんだか与党の賄賂のような気さえする


コメント
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