パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

坂道の登り方

2007年12月12日 22時34分08秒 | Weblog
先日、地元の千枚田で餅つき大会があった
会場の餅つきの場所までは駐車場から15分くらい
歩いたところにある

棚田の風景は、その中にいると全体像が解らず
カメラを持っていってもなかなかシャッターを押す機会がなかった
それでものんびりした風景の中なのでゆっくり歩いていったのだが
餅つき会場で出会った知り合いは、
坂道がきつく心臓が久々に踊っている、とうんざりした様子
そういえば一緒にいった仲間も結構しんどそうだった

しかし、自分はそんな事は全然なかった
それは自分の心肺機能が優れているからとか
いつも運動をしているから、などと言う理由ではない
おそらく坂の登り方を若干知っているからだろう
つまり、ゆっくりと同じペースで、足全体で焦らずに歩く方法だ

この方法を、いやという程身にしみて覚えたのが
急に山に登りたくなって
初めて穂高に登ったときの事
初心者の自分は横尾を越えて登りになってから
結構早いペースで前の人を追い抜いたり
目の前に見える小さな坂の頂上を目指し
早く歩いたり、ゆっくり歩いたりした
その結果が悲惨なものになったのは言うまでもない
先ほど抜いたゆっくり歩く年配の人にも
抜き返されて、もう抜き返す気力どころか
本当に死ぬかと思うくらい(大げさ?)しんどかった

その時初めて坂道の登り方
同じ早さでゆっくりと自分のペースで、ということを知った
その一週間後、今度は白馬に登ったときは
その学習が生きて、信じられないくらい余裕を持って
楽しんで登山ができた

もしかしたら、生き方というものもそうなのかもしれない
焦って走るより、着実にマイペースで
周りの風景を楽しみながら歩いた方がいいかもしれない

もっともこんな風に思えるのは、年齢を重ねたからであって
エネルギーに満ちている頃は
そんな事には気づきもしない

仕方ないかもしれない
時間をかけてしか手に入れる事のできない
経験、知識というものは確かにありそうだ

となると、年齢を重ねることは悪い事ばかりではなさそうだ(?)
コメント
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