バイブルランドin福井

安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

ハゲタカの餌食になって世界の物笑いになる日は近い

2024-08-23 04:00:00 | 日本のゆくえ
本年の8月15日は、日本国が太平洋戦争に敗れて79回目でした。

このような米国、英国など連合軍を相手にした愚かな戦争であり、

二度と戦争は起こさないことを憲法で明文化したのです。

しかし、今年の4月11日に岸田首相は

米国議会で演説した文章を読むとア然とします。

中でも演説の締めくくりで、日本は

「米国の最も近い同盟国」だと断定したのです。

本来なら、最も近い同盟国の一つですという表現で抑えなければならないのに

米国に対して最も近い同盟国というのは、あらゆる戦争に

ほぼ無条件に米国と共に参戦してきた英国さえも超える発言をしたのは

いったいどういうことなのかです。

日本は、これまで平和憲法の制約下にあり、「控え目な同盟国」のはずが、

「強く、コミットした同盟国」へと「自らを変革してきましてきた」

というのは、明らかに日本が米国と共に世界中の戦争に関わっていく

という強い意思表明です。

それだけではなく、日本が米国の戦争に参加する対象地域は、

朝鮮半島のみならず東シナ海や台湾海峡、

南シナ海も含まれるという意味なのです。

さらに日本は今や「自信を深め」て「米国の地域パートナー」から

「グローバルなパートナー」へ成長し、

「今この瞬間も、(中略)自衛隊と米軍の隊員たちは、侵略を抑止し、

平和を確かなものとするため、足並みをそろえて努力している。

つまり自衛隊と米軍はすでに共同で戦っており、

『自由と民主主義』という名の宇宙船で、「共にデッキに立ち、

任務に従事し、そして、成すべきことをする、その準備はできています」

と語ったのですが、その「成すべきこと」とは、

米国の戦争に自衛隊が積極的に参加するということです。

そして「米国と肩を組んで共に立ち上がった日本」は、

決して米国を独りにはしないと約束し、「日本は米国と共にある」と

宣言したのですが、その演説の最後に、

こんな「誓い」の言葉を述べたのです。

「日本が米国の最も近い同盟国としての役割をどれほど真剣に

受け止めているか。このことを、皆様に知っていただきたい」 


「信念というきずなで結ばれ、私は、日本の堅固な同盟と不朽の

友好をここに誓います」 


「今日、私たち日本は、米国のグローバル・パートナーであり、

この先もそうであり続けます」。


しかも岸田首相は記者団に「日米がグローバルなパートナーとして、

いかなる未来を次世代に残そうとしているか。

メッセージを米国民、世界に向けて伝えることができた」

と述べているのです。

このような発言の背景は、

・・・個人のコンプレックスと対をなす安倍の「ナルシズム」と

「白人コンプレックス」があるとみている・・・と古賀茂明(注・01)は

指摘していますが、私は日本を奴隷化するアメリカの戦略に

この79年間、みごとに取り込まれた結果の決意表明だと思います。

それは日本が米国のためならいかなることでも従属することを決めた

79年前と全く変わらないし、日本はアメリカとなぜ対等に

立てなかったのか、です。

今や食糧も燃料も米国から買わされ、ついには情報産業も

米国の技術なくして、成り立たない体制になっています。

防衛に必要な武器でさえ、米国の武器商人のものばかりで、

日本は米国の51番目の州だと揶揄されているのですから、

自主独立など79年間、全くなかったのです。

日本のバブル経済が崩壊してから30年間、

米国のハゲタカファンドに食い荒らされてきましたが、

今度は日本中がアメリカのハゲタカの餌食になって

世界の物笑いになる日は近いのです。

米国のそのような恐るべき戦略に対抗するには、

EUの対米戦略を学ぶ必要があります。

EUは、EU共通の価値観である聖書を武器にして、

米国と向き合って、守るべきところは守っているのです。

特にIT分野の独立性と食糧自給は厳守しているのです。

日本はすべてアメリカのいいなりになり、

独立性など全くなく、アメリカの餌食にならないという

正しい愛国心は、完全に去勢されてしまったのです。



古賀茂明(注・01)
長崎県佐世保市生まれ。その後東京に移り、麻布中学校・高等学校卒業。高校の同期生に湯浅卓、大西洋がいる。東京大学文科一類に入学し、3年時で東京大学法学部第1類(私法コース)に進学。1980年、東大法学部第1類を卒業し、通商産業省(現経済産業省)に入省。同期入省に西山英彦、石黒憲彦(経済産業審議官)、立岡恒良(経済産業事務次官)が、1期上に衆議院議員の江田憲司などがいる。2011年9月以降、大阪維新の会から大阪府知事選挙への出馬を打診されたが、辞退した。2011年12月13日、橋下徹大阪市長と松井一郎大阪府知事は「府市統合本部」顧問の役職を設置し、古賀は堺屋太一らと共に同職に就任。また、同年から2015年まで報道ステーションでコメンテーターを務めた。2014年東京都知事選挙では「脱原発」を主張する細川護熙のスタッフとして参加した。


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