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消滅可能性自治体(滋賀県でたった2つの)高島市に住んだ6年の経験から考える   

2024-06-04 04:00:00 | 日本のゆくえ
4月25日にyahooニュースで「消滅可能性自治体」

を全744の自治体名の一挙公開がマスコミに出ました。

調査したのは「人口戦略会議」で、その計算根拠は、

2020年から50年の30年間で、子どもを産む中心の世代となる

20~39歳の女性が半数以下に減少する自治体で、

そのままだと確実に「消滅可能性」があると定義し、

全国の市町村の人口動態調査に基づいて計算されているものです。

中でもそのリストに入っている高島市は、昨年まで6年間、住んでいました。

何と滋賀県ではその他に甲良町だけなのですが、それを見て、

それは十分に納得できる発表であると思いました。

私たちは2017年の春に豊田市から移住したのですが、

移住当初は、5万人だった市の人口は、6年後の昨年(2023年)には

44000人に減少していました。

確かにこのままだと1年間で1000人減なので

1000人×30年=14000人以下になり、ほぼ消滅状態となります。

その実態として、とにかく昼間に町に人が歩いていないのには驚きました。

私たちが住んでいた南船木(100戸)の30%が空き家で、運営していた

「藤樹の宿」に来られる方が、私たちに語られたのは、

町を歩いても人が全くいない、「まるでゴーストタウンの田舎町ですね!!」

という数多い声でした。

50年前、ニューヨークに行った時、書店に

「全州・ゴーストマップ」が販売されていました。

まさか高島市でその言葉を聞くことになろうとは、いささかショックでした。

そしてそれまで25年住んでいた豊田市は高島市とは、市の隆盛が真逆でした。

豊田市はトヨタ自動車本社所在地の恩恵で

人口は毎年、増加して駅前商業開発や県と国道の増幅工事、

そして高速道路インターが8ケ所もでき、マンションの建設ラッシュでした。

その後、高島市に移住して驚いたのは、人はいない、クマの出没警報ばかり、

市の活性化は、天と地ほどの差には、ただ驚くのみでした。

恐らく住民数より、クマ、シカ、サルの数の方が多いはずです。

そして高島市から東に見える鈴鹿山脈の麓は私の生まれた三重県北部でした。

その三重県北部は、私の生まれ故郷、いなべ市ですが、高島市と同じように

平成合併で郡から市になっていますが、いなべ市の人口は増加の一途です。

それはトヨタ車体、デンソーなどトヨタ関連企業が誘致され、

高速道路(東海環状道)も開通し、インターがいくつもできて、

そこには三重県下最大級のイオンモールもあります。

その三重県下では、消滅可能性自治体として発表されていたのは、

「尾鷲市、鳥羽市、熊野市、志摩市、木曽岬町、大台町、度会町、

大紀町、南伊勢町、紀北町、御浜町、紀宝町」となっていますが、

北部の木曽岬町以外はすべて南部で観光と漁業しかない市町村です。

そして滋賀県高島市は観光も産業も中途半端なので恐らく衰退は

更に加速していくことは間違いありません。

そのことも察知して、私たちは妻の生まれ育った福井市に

昨年、移住しました。

このような体験から「消滅可能性自治体」の典型的パターンについて、

高島市での経験を踏まえて考えてみますと


1・若者が働く場所がないから若者たちは都会に出ていく

2・高速道路がないので企業の進出もなく、インバウンドも起こらない

3・観光だけでは、市の活性化は生まれないし、産業は衰退し、土建業だけ


ということが分かります。

上記のようなことが、

おそらく人口減少から消滅自治体になっていく原因でしょう。

では、人口減少とその先に待っている消滅を防ぐ方法はあるのでしょうか。

結論からいうと移住推進課などに高島市は力を入れていましたが、

そのような小手先の政策などいくら行政が努力しても無理だということです。

なぜなら計算根拠となっている20~39歳の女性が半数以下の女性たちが

高島市に戻って来て、子供を多産することなどは、あり得ないからです。

すると高島市の場合は、果たしてどうなるかです。

おそらく生き残るには、県庁所在地である大津市と合併するしか

住民の生存は、あり得ないということになります。

『未来の年表』の著者である河合雅司さんは、

地方の中核都市(県庁所在地など)への住み替えをし、

生活圏を変えていくことが個人の生き残りとなると語っておられ、

私たちも福井県県庁所在地である福井市に移住した大きな要因なのです。

さあ、「消滅可能性自治体」に住んでおられる方たちは、あなたは、どうする?
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