太った中年

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廃墟マニア

2009-01-12 | weblog

廃虚写真「模倣された」 プロ写真家が同業者を提訴

訴えた写真家の丸田祥三氏が昭和62年に撮影し、平成5年出版の写真集「棄景ーー廃墟への旅」に掲載した旧丸山変電所の建物跡 朽ち果てた建物などをテーマにした「廃虚写真」をめぐり、写真家の丸田祥三氏(44)が、写真を模倣されたとして同業の小林伸一郎氏(52)を相手取り、写真集の差し止めや損害賠償などを求める訴えを9日、東京地裁に起こした。 

訴状によると、丸田氏は平成4年以降、個展や写真集などで廃虚や廃線などの写真を公表しているが、小林氏の写真集から被写体や構図が似た写真が散見されると主張。旧丸山変電所(群馬県)や足尾銅山跡地(栃木県)の周辺建物など5点について、「(小林氏が)作品をまねて撮影したのは明らか」などとしている。

会見した丸田氏は、廃虚の発掘には多大な労力があると訴え、「モノ作りする人を踏みつけにしている。偽の作品は二度と出さないでほしい」と話した。

小林氏は代理人を通じて「何万枚の写真の一部の数枚の被写体がたまたま共通するだけで事実無根だ。(訴えは)先に撮影した被写体をほかの写真家が撮影してはならないというに等しい。断固として争う」とのコメントを発表した。

(以上、産経ニュースより引用)

以前、ご近所太陽カレーのオリジナル・サラダカレーを中部国際空港内にある某店がそっくりそのまま盗用しているのを発見してエントリーしたことがあった。このときは松本零士と槇原敬之の盗作騒動を例に出して「モーホを舐めてはイケナイ、怖いぞ」と世に警鐘を鳴らした。結果、松本零士は敗訴したのだから、やはり逆ギレしたモーホ槇原はコワかった。そして、空港内の某店からサラダカレーは消え、また、太陽カレーも忙しいらしく、オリジナル・サラダカレーがメニューから消えて久しい。

盗用ではないが、昔、タイツくんの会社がタイツワールドという変態サイトに対して「Googleで検索したときにタイツワールドが上位に表示され、商標権を侵害している可能性がある」という警告メールを送りつけて物議を醸したことがあった。結果、暫くしてタイツくんの会社社長が「変な言い掛りをつけてゴメンなさい」と謝罪メールを送り一件落着した。このときは変態マニアを自覚している管理人プリンスタイツ氏の極めて常識的な大人の応対に「タイツフェチの人はなんて紳士的なんだろう」と感嘆した。

冒頭ニュースは「廃虚写真」という超マイナーなジャンルにまず驚かされる。風景の一部である廃墟だけをテーマにして写真を撮っている人がいようとは思わなかった。太った中年は前衛写真家であり、メジャーな鉄道マニアの存在をよく知っている。この人たちは廃墟マニアに相違ない。原告の廃墟マニアが「廃虚の発掘には多大な労力がある」としていることから、そのマニアぶりがうかがえる。

さて、せっかくニュースに取り上げられ、世間の脚光を浴びたのだから廃墟マニアの両者には、逆ギレして泥試合になったモーホ槇原ではなく、変態マニアを自覚するプリンスタイツ氏のような紳士的な態度で法定に臨んで欲しいものだ。尚、冒頭写真「いすずダンプ」はフィリピンの工事現場でたまたま発見し、異国の地で活躍する日本のダンプに敬意を払ってを撮影しただけのもの。いすずダンプのマニアというワケではない。