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トリオフォー&素人の乱シランプリそして場所っプ山下陽光の日記bashop77@yahoo.co.jp

広島に行ってきた

2018年11月19日 18時26分06秒 | 場所っプ
広島に行ってきた

広島で音楽活動をしてる無職になったミカカさん(50歳)が熊本、福岡のライブ翌日に連絡があって、大濠公園のスタバで話して我が家に遊びにきてくれた。
翌日に広島の平和資料館で二階堂和美さんのコンサートと奈良美智さんが原爆の図についてのトークがあるから行きたいなーとずっと思ってったんだけどおそらく予約いっぱいだろうし、宿も予約できないよねぇと思いながらも常宿に電話したら、なんと予約オッケー!
平和資料館もまだ席がありそうなので予約メールを入れて、思い立ったら即行動。バチコン出発。
新しい骨董の展示で新幹線で福岡→広島はよく通ってたけれど車は遠い。ブンブン飛ばしておよそ4時間で宿に着く。
前回大勢で泊まった時に布団を一つ用意できなかったからその分をサービスしますと言われ、さらに前回スニーカーを忘れてしまってそのことを告げると、ありましたと、なぜか片足だけ。申し訳ないので弁償します。宿代無料でいいですといわれ、いや、それは違いますよと。こっちが忘れただけで、随分前のことだし、とどうにか宿代を払う。やたらとサイコーな宿で、池で娘とずって遊んでくれてた。
でっ、着いたよ広島。まずは直ちゃんで乾杯。大根、蟹の唐揚げ、もやしチャーシュー、全てが美味すぎる。



カウンター隣の方が注文した広島弁がたまらなくて、すぐにiPhoneにメモする。


エビ湯がいたん下さい


エビ湯がいたんください。

湯がいたん。

最高やんけ。お次は小網町の迷い家へ

ここは新しい骨董のキンミヤボトルが
入っていて現在4代目。新しいのを注文してすんに書いてもらう。
娘が書く 「こっとう」の字が可愛くて買い取りたい気分。



最近、毎日娘に、自分が着てるTシャツにサインしてもらってて、その字がたまらなく可愛い。


迷い家で飲んでたら、きらみさから「迷い家」とラインが来てビビる。
隣で呑んでた方がラインかインスタに投稿?したみたいでそこに写り込んでて連絡があった。ビッックリ広島!
ゼツキグの大ちゃんもやってきて乾杯。
とにかくこの店のつくねピーマンが最高なのでギャン食いしてください。あと炭酸が最高にうまいです。

さらに移動して横川、本と自由へ。
むちゃくちゃ楽しい。
油絵みたいな店内で風景画というか自画像というか本が並んだ店内の至る所で人が酒を呑んでいて、物販としての古本屋と酒場が入り混じっていて、ちょいと想像がつかないレイアウトになってて、店内の予想外の所で人が酒を呑んでて、雑多な感じが油絵で描かれてているような感じ。席を立ち、動きという全てが油絵でみたことあるような景色でした。山路商とか丸木位里、靉光、船田玉樹、末川凡夫人らの戦前、戦中、戦後の広島のユースカルチャーが今もここでグツグツに煮えたぎってる感というか、引き継ごうとしてるのではなくて、テンションがすごく似てるんだろうなぁと思った。






素晴らしい。


翌日ゲロゲロな気分で食べログ現在地検索して味億という尾道ラーメン屋に。美味い。平打ち麺が固くて良い。




資料館でミカカさんと
待ち合わせして中に入る。

二階堂和美さんの歌声がスーツ!
既製品です、売ってる声ですよ。なんですかこれは、今まで手作りのきたねぇ服しかつくってなかったし、作れなかったんだけど、いきなりバチコン完成されたスーツがドスンと置かれる感じ。もう素晴らしいというよりも、声が商品のような。

仮に今現在、録音技術が無かったとしたら、声売りという商売があるはずで、その声売りの商売の中でもトップクラスの美声というか、黙声で、黙声って何だよって、
黙る声です。
録音技術が一切ない。
さらにマイクもないとしたら、
声売りの近くでは黙るしかない。声が綺麗なだけでは人は静かにならないんだけど、聴いてる人が黙ってしまうほどのことが黙る声、黙声ってのを今、勝手に考えて書いたんですが、その黙声が素晴らしすぎて、この方から子育てされたらどうなるんだろうか?子守唄とかむちゃくちゃやばいんじゃないだろうかと思って、パッと隣を見たらミカカさんガン寝。この人、圧倒的に正しい。

美空ひばりのために作られた広島のうた一本のえんぴつという曲が素晴らしかった。

奈良美智さんと東京都国立近代美術館の学芸員の蔵谷美香さんのトークも、脱線しまくりながら、絵画言語という言葉を解説しながら、いかに原爆の図が絵画的に描かれているかを解体しながら話していくのが興味しんしんだった。


戦争や原爆の!という重すぎるテーマにアーティストが立たされると、そりゃぁ反戦反核、戦争反対なんだけどさぁ、という気持ちを軽くジャンプしたところから話が始まりながら、締めるとこを締めるいわゆる区画整理された平和教育とは無縁の視点で語られる原爆の図との対話が聴いててとても気持ちが良かった。

原爆の図の複製についてドクタースランプアラレちゃんとかと同じで、1番最初に描いたときよりも上手になってるとか、複製する時に何を
強調してるかを見ることで、どこを描いて何を描かないかが見えてきて、結果描きたかったことが消えてしまうと。

描くことの解体を描く側からの視点で話してくれた。他にも世界の名画や作家からのオマージュがたくさん散りばめていること、それは意図的であったり、自分の中で無意識でやってたりということで、原爆の図を解体しながら、奈良美智本人の絵でもそれを実践して解体して絵画言語というものを多いいに学ばせてもらえた。
原爆の図は地面に足がついて居ないから浮いてるように見える/裸の人間が描かれているから時代が特定されないから時空をこえる/原爆ドームが描かれてたら広島だけに限定されるが、建物や風景が描かれてないので3.11や色んなことと繋がって見える/この名画を横に倒して反転させたら、あそこにハマる/亡くなった子を抱える母親はタブーとされてるが洋画ではマリアとキリストでよく描かれている/
たくさんの名画との比較引用がギャンのギャンで出まくる。

フジロッ久(仮)のはたらくおっさんという曲を思い出したり、はだしのゲンの研究をされてる みちさんを思ったり。引用&サンプリングを重ねまくって気がついたら独流のオリジナルにたどり着く感じがまさに広島市現代美術館でバチコン展示されてて、その展示ルートが素晴らしかったのと、 戦争反対を飛び越えて、違う地平から話す豊かさを体験できて、震災前のような、あれがなかったどうなってたんだろうか?という、もう一つの世界というような安いことを考えていた自分にナイスパンチをいただいた。

遠藤ミチロウが震災をへて加速的になっていった話と原爆の図に向かっていく丸木夫妻の話されていたことと、最後に奈良美智さんが、自分の絵が広島現美に名だたる世界のアーティストの間に入って展示されてるのを観た時に、いつもは描き捨てるように描いていってるけれど、とても誇らしい気持ちになって恥ずかしくなっ打てその場をすぐに立ち去ったという少年のような気持ちがたまらなく美しかったです。しかも、その絵が原爆が落ちる前の、落ちてる瞬間を見つめている子どもの目に写っているというのがまさに絵画として原爆の図に時間軸で繋がっていると思うと凄い。


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