こばなし

日々のよしなしごと

夜回り先生水谷修

2005年11月04日 | テレビ
水谷先生のドキュメンタリー。
去年彼のドキュメンタリーを見て、わたしは彼のことがとても好きになった。
彼は高校教諭という仕事をしながら、繁華街の夜回りをしたり、
日本じゅうを講演してまわったり、メールや電話でたくさんの子どもたちの相談にのったりして、
たくさんの人たちを助けている。
彼のしゃべり方はとても優しく穏やかで、
声もすごく優しい。
今回のドキュメンタリーでも、前回と同じメッセージを伝えていた。

以下水谷先生の講演の大体の要約。
今は攻撃的な言葉が溢れています。
子どもたちは誉められるよりも、怒られることのほうがずっと多くなった。
お父さんはいい。
会社で嫌なことがあっても、奥さんに当たり散らして、どこかの飲み屋でうさばらしすればいい。
お母さんはいい。
子どもに当たり散らして、夫にお昼代500円を握らせて、自分は3000円のランチを食べていればいい。
でも子どもはどうですか?
子どもには、昼間の学校と夜の家庭しかない。
だから夜の街にくり出し、悪さをする。
学校で気に入らない誰かを痛めつける。いじめです。
では誰かを傷つけることなどとてもできない、優しい子はどうでしょう。
そういう子は部屋に閉じこもり、ひたすら自分を責めます。すべて自分が悪いのだと思い込む。
そして自分の体を傷つけ始めます。リストカットです。
夏場は半袖のためアームカット。フェイスカットまで行くと大変です。これは男の子に多い。
もしご自分のお子さんがリストカットしていたら、どうしますか?
きっと大抵の親はこう言うでしょう。
「何してるの!? こんなことやめなさい!」
リストカットを止めてはいけません。
ガス抜きをするためにリストカットをしているのに、止めてしまったら破裂してしまいます。
リストカットの原因を取り除かない限り、止めることはできません。

大抵の親はよく言います。
「うちの子にはいいところが一杯あるんです!」
でも子ども自身がそれに気づいていなかったら?
言葉に出して言いましょう。
「あなたが何より大事なのよ」
「お前は本当に優しい奴だ」
どうぞ目一杯お子さんを誉めてあげてください。


番組スタッフの「命を削ってますね」という言葉に対して。
「とんでもない。子どもたちの笑顔のために僕は生きてる。
これをしてなかったら、僕はとっくに死んでますよ」


満足に眠ることもままならず、人のために走り回る水谷先生。
前もそうだったけれど、この番組の3分の2くらいはずっと泣き通しだった。

「生きてるだけでいいの?」

そう問いかける少女の、か細くて弱々しい声が、頭から離れない。


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