世界の恐ろしさ、悲しさ

いつものように駅でティッシュ配りをしていたら、
このあいだの手を握ってきた男の人が、またやってきた。
ティッシュを受け取るやいなや、すぐに握手をしてきた。
そして「バイバイ」といって去っていった。
とっさに「バイバイ」と返したわたしって偉い。

それを見ていた、水商売系のティッシュを配っていたねえちゃんたち。
「まじあれヤバイよね～！　キモい！」と騒いでいる。
それを聞いていたら無性に腹が立った。
あんな人がヤバかったら、地球はとっくにおしまいだよ。
確かに見かけは良くないし、ちょっと怖いかもしれないが、
ぎゃあぎゃあわめき散らすあんたらのほうがよっぽど恐ろしいよ。
世の中にはもっと怖い目をしている人間がたくさんいる。
彼の目は子どもの目と変わらない。
そんなことにも気付かない人間もいる。
世界は恐ろしくて悲しい。