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塁の占有権

2019年01月12日 06時13分00秒 | 少年野球

これまた、新米審判からルールついて…。

 

今回は前に『ラウンダウンプレー』で少し触れました『塁の占有権』についてです。

この塁の占有権、響きは難しそうですが至ってシンプルです。

では塁にランナーが2人いた場合、あなたが塁審をしていたらどの様にジャッジしますか?

レギュラー(6,5年生)クラスではこの状況はあまりないですが、ジュニア(4年生以下)クラスでは、結構な頻度で発生します。

また審判でなく、監督コーチの目線から、この状況になった場合の対処法も含めて説明します。

では、この塁の占有権を簡単に説明します。

 

ルールには、

「2人の走者が同時に同一の塁を占めてはならない」

と規定されており、そのような事態が生じたときの塁の占有権について、次のように定めています。

つの塁を2人の走者が占めたときは、

「最初に正しくその塁を占めた前位の走者に占有権があり、後位の走者は触球されればアウトになる。」

とされ、「フォースの場合だけ、後位の走者に占有権がある。」

と表記されています。…難しいですよね~。

では判り易く、実例で説明します。


塁走者A君が塁を離れて3,2塁間に挟まれている間に、1塁走者B君が2塁に達しまた。

しかし、A君がタッグをくぐり抜けて2塁へ戻ってきたので、2塁上にA君とB君の2走者がいることになりました。

野手はどうすればよいか。また、監督コーチはどのように選手に指示すれば良いでしょうか?


では模範解答から。

A君に触球してもアウトになりません。

これはA君に塁の占有権があるからで、単独で塁に融れているときにタッグされてもアウトにならないのと同じ理由です。

B君にタッグしてはじめてB君がアウトになります。

塁に触れてはいるが、占有する権利のない塁に触れているので、塁を離れているときに触球されればアウトになるのと同じ理由です。

ここまで大丈夫ですか~。

 

かなり前に見たことのある試合で、上記のように、2塁に2人の走者ができたことがありました。

このとき選手はどちらにタッグしたらよいか分からず、A君とB君(確かベンチから「両方タッグしろ」って言っていたような気がします…)

両方にタッグしたので、審判がアウトを宣告したところ、2塁の走者A君もアウトと勘違いしてベースから離れたところをタッグされダブルプレーになった事を思い出しました。

 

だから、監督コーチはこの"塁の占有権"を多少難しくても選手に教えてなくてはいけません。

 

また、審判目線から解説させて頂くと、この審判は間違いでは無いが、正しくはアウトになった走者だけを指先「He is out!」を言えば良かったと思います。

あと最後に、ベンチも審判から「あなたはアウトだからベンチに帰りなさい」と促されるまで、ベースから離れるな!と指導しておけば、もっとよかったかもしれませんね。

 

いずれにせよ守備側の指導としては、塁上に2人の走者が占めたときは、後位の走者がアウトとなるが、

「両方の走者に球をつけて、前位の走者の動きに注意し、うっかり塁を離れた瞬間を見逃すな」

と教えた方がベストだと思います。

相手も錯覚して離れてくれる可能性もありますから。