食と世界

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神々のブレンド

2011-11-10 23:58:24 | 聖書


新約聖書『ヨハネの黙示録』のキリスト像にはミトラス教経典とのビジョンの一致が見られるという。終末にキリストは白馬の騎手として来臨し(黙示録19章)、ミトラスもまた最終戦争に白馬に跨った姿でやって来る。

ミトラ教祈祷書
「神が見えるだろう。すさまじい力を持った、
輝く顔を持ち、若く、金髪で、白い服を着て、黄金の王冠をかぶり、幅の広いズボンをはき、右手には、若い雄牛の金色の肩をつかんでいる。これこそが熊座という星座(7つの星からなる)であり、…」
ヨハネの黙示録(1:16)
右手には7つの星を持っていた。口からは、両刃の剣が突き出ており、(ミトラスは手に剣と火を持っていた)顔は、強く照り輝く太陽のようであった
(14:14)見よ、白い雲があって、その雲の上に人の子のような者が座しており、
頭には黄金の王冠をいただき、手には鋭いかまを持っていた。」


キリスト教に見るその他の様々な異教的痕跡を挙げてみよう。

クリスマス
クリスマスはローマ帝国の祭日、不敗の太陽神の誕生祭(ナタリス・ソリス・インウィクティ)が由来と言われている。"不敗の太陽神"の称号は4世紀初頭ミトラスに付与されていた。

12月25日は他にも太陽神ソル、農神サチュルヌス、アッティス、ディオニュソス、女神ストレニアらの誕生祭が目白押しで、帝国はこの風習をなくす訳にはいかなかった。キリストの生誕日は国教化を計画した政治的事由から定められ4世紀中頃にはクリスマスが祝われるようになった。

イースター(復活祭)
春分も「昼の長さが夜を超える日」として大々的に祝われておりミトラスら神々の祝祭がキリスト教に引き継がれた。イースターの名称自体、異教(ゲルマン神話)の春の女神に由来すると言われる。

マリア崇拝は偶像崇拝ではないのか
4~5世紀のローマ全域に根付いていた地母神崇拝(アルテミス、イシス、キュベレ....)に応じて聖母信仰を認めざるを得ない背景があったと考えられる。純粋にキリスト教側から見れば、マリア崇拝もローマ帝国との妥協物と言えるだろう。「マリアは人である」と真っ当に主張したネストリウス派は「異端」
の烙印を押され退けられてしまった(エフェソス公会議 431年)。



鍵となる性格、その基盤の多くをキリスト教はミトラス教や他宗教から継承している事が分かる。

12月25日の誕生、3月25日の復活、3日後の復活、12使徒 これらは全て天体運行を模型にした神話のため「主がイエス様の物語を古代人に見せて下さったのだ」というキリスト教脳的な思考は残念ながら通用しない。独特の何も持たないものが、“唯一の真実”を掲げながら異文化を駆逐して行ったやり切れない荒唐無稽の暗黒史に思いを馳せていただきたい。


その生まれから2000年前の1人のユダヤ人を盲目崇拝する集団ではなかったキリスト教の変節は、ローマ周辺の宗教に影響された側面が非常に大きい。キリストを神格化し異邦人へ売り出したパウロは原始教会にとって破門すべき異端でしかなかったが、誇張と競合の流れは次第に収拾が付けられない状態になって行った。その痕跡は神話で潤色された齟齬の多い福音書にも見られる。

異教的素材を吸収し肥大化した像が人類の歴史へと転換される頃には、キリスト教は無知なる大衆を欺く人間性への犯罪に変貌していた。今日までキリスト教と呼ばれてきた物は、紛れもなく西洋でこね回され・箱詰めされた製品なのである。

画像借用元 THE SUN in your horoscope






 
コメント (2)
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