先日、街なかまで出かけたとき、電車や地下鉄のなかで感じの良いおしゃれさんを見かけました。
どちらも歳の頃はアラフォーあたり。マスクをしているとそこのところはよくわからなかったりするのだけれど。
まず地下鉄で見かけた方から。
ボブカットの髪型で、トップスには黒の短めのシャツジャケット。襟は大きめで、ベージュのステッチが入っていました。ボタンも大きめでしたね。
ボトムスはベージュのバルーンパンツ。バルーンと呼ぶほどの緩さはなかったかもしれませんが、丈はアンクル丈。そして白のスニーカー。
座っている膝にのせた小ぶりのバッグがちょっとユニークで、形はスクエアっぽく全体の色はグレイがかったアイボリー?といったところで、そのあたりまでは
ごく普通なのだけれど、持ち手とかバッグのエッジに使っているニュアンスのあるピンクやグリーン(だったと思う)が効いていて、装いの色めは決して
派手どころか地味な感じなのに、とてもおしゃれなひとだな~という印象でした。
もうおひとりは、帰りの電車の中で私の前に座っていた方。
こちらは長めの髪を後ろでまとめていて、アッシュグレーのTシャツにダブルガーゼのようなやわらかな素材のロングスカート。スカートには複数の布が
使ってあって、薄い茶色っぽい色でチェックなどの柄が入っていたけれど、強い主張のあるものではなかったです。Tシャツの色とトーンが合っていました。
足元は黒のサンダル。きちんとペディキュア(確かグレイ)されていて、手にはかごバッグ。バッグの入り口には黒い布でついていて、紐できゅっと口を
閉じられるタイプ。持ち手も黒でした。
どれをとってもごく普通の服なのだけれど、組み合わせ方が上手というか。過不足ない感じだけれど、決まり過ぎずごく自然。
おふたりとも共通するのが、車内でスマホを一度も見ていなかったというところ。
交通機関で移動中ずっとスマホを見続けたり触り続けたりしているひとが多い昨今ですが、考えてみるとあまり知的には見えないものですね。
ということは、私がおしゃれだなと思うひとは総じて知的なひと、もしくは知的に見えるひと、なのかもしれませんね。
こんなふうに、一度のおでかけで素敵だなと感じるひとにふたりも出会うなんて、結構稀なこと。なのであまりじろじろ見るのは憚られるから、ちらちらと
観察します。こういうのは交通機関を使ったときの楽しみですね。
残念ながら、私のような小太りのオバサン世代には、おしゃれだな~と感心するひとはほとんどいません。
この前の選挙のときにやってきた年配の女性でおひとり、こんなふうになれたらと思うひとがいましたけれど、かなりスレンダーなひとでした。
髪はほぼ真っ白のベリーショート、パンツスタイルだったことしか覚えていないけれど、背筋がすっと伸びているのがかっこよかったですね。
どんなひとをおしゃれと思うかと言うと、自分に似合う服(色・デザインなど)をよくわかっていて、それを自然にさりげなく着こなしているひと、でしょうか。
どんなところにも手を抜かずにきっちり・・・というよりは、あまり好きな言葉じゃないけれど「こなれ感」があったり、遊び心があったりするのがいいかな。
決め過ぎない、というのも結構大事な気がします。先日の松坂屋美術館へ来ていた人たちは高齢者がほとんどでしたが、「街へ出るためにいつもよりちょっと
頑張った」感満載の方を結構見かけました。もちろんいくつになってもおしゃれをして出かける、というのは大切な気持ちの持ちようだと思いますけど、
ちょっと無理していない?という雰囲気も。
先述のおふたりには、そういう無理した感は全く感じられませんでした。ごく自然でさりげない。こういうおしゃれが実は難しいのかも。
え?私、ですか?私など、街へ出るのにも普段とそれほど変わりなく。おしゃれを頑張っているひとを少しは見習ったほうがいいのかもしれないくらい。
今は自分に似合う服がよくわからないんです。なので着心地最優先。見た目的におしゃれとはほど遠いスタイルが多いので、せめて小物くらいはしゃれたものを
持ちたい気持ちもあるけれど、こちらも機能を優先しがち。せめて小ぎれい小ざっぱりはキープしていきたいですね。