ブロブロガー@くつログ

Proと呼ばれたい...そして日々悪戦苦闘する
Brofessional な職業人の安息の日誌

◇靖国問題への反省。。。歴史認識の相対性理論

2006-04-19 | 靖国問題
> Broが前回までに述べた「靖国問題への考え方」に対して,今回は幾つかの観点
> から批判を試みたいと思います。。。
おっ!! 宣戦布告ですか!!。。。なるべくお手柔らかにお願いします。。。

> まず最重要と思われる点からですが,Broは前回「戦争被害国への道義的責任」
> について言及しましたよね...これが問題の本質であると。
しました。これを根拠に「戦争被害国の感情を逆撫でするかの行動は慎むべし」
と結論しました。

> 「偽メール問題」の様な国内問題については然りですが,今や靖国問題の焦点
> は外交問題に転移していますよね...
> 国際問題を論ずる際に「道義的責任」の様な,極めてメンタルな倫理基準を持
> ち出す事は危険ではないですか...?
う~ん...各国ともそれぞれのお国柄や国民性があり,道徳基準もまた異なるだ
ろう...という意味ですね...

> そうです。Broの意見ではA級戦犯亡き現在においても,日本には戦争被害国に
> 対する道義的な責任が残っている...とする見解でしたが,日本人として素朴に
> 理解できるこの意見も,国際問題の場で適用するには注意が必要かと思います。
なるほど。。。「国際的な信義」はやはり存在するとは思いますが,確かに注意
が必要ですね。。。その適用には...

> それと「戦争被害国」および「加害国」の概念についてですが,日本が「敗
> 戦国」である事に何等の疑問も無いのですが,「加害国」とする事には些か釈
> 然としない想いがしますよね...
原爆のような明らかに国際法に違反する無差別攻撃を受けた「戦争被害国」であ
ると云う論点ですか...?
。。。念のため,私は対米戦に関する限りにおいて,日本が全面的に「加害国」
であるとは考えていません。。。あれはケンカを挑発されて,うっかり先に手を
出してしまった闘いだった...と考えています。

> 日本が真珠湾奇襲攻撃を開始する直前まで,和平に向けた外交努力を続けてい
> た事は明らかな事実ですものね。。。
...戦争準備を整えるまでの「時間かせぎ」を目的とした「外交ポーズ」であると
の見方もありますがね...
しかし少なくとも,昭和天皇→近衛首相→東條首相等の人々は対米戦回避の意向
だったとの資料も多く残されています。
従って目的としては「自衛目的の戦争」だったと考えています。

> では,韓国併合および満州事変から日中戦争に至る対中国戦については,どう
> ですか?
戦前の時代的背景として,欧米列強による植民地支配体制が一般化されていまし
たが,日本もこれら列強の仲間入りを志向しており,当時弱体であった朝鮮およ
び中国への植民地的野心を大いに含んだ侵略的行為だったと思います。。。

> 歴史家の解釈も概ねその様に説明しています。。。
> しかしBroはなまじ社会科の教員資格など持っているので,これらの教科書的説
> 明を鵜呑みにしてはいないですか...??
...教科書だけではなく,それなりに専門の歴史文献も多く読んでいましたが...

> でもBroの学生時代は1980年代ですから,戦後35年をようやく経た時点です
> よね...未だ東西冷戦構造が解消していない時代の,しかも敗戦国日本の歴史解
> 釈です。。。
敗戦の影響が歴史解釈に反映している時代は,すでに脱却していると感じていま
したが...

> 単刀直入に言って,Broの過ちは「事後の観点」から「過去の行為の犯罪性」を
> 解釈しようとしている点です。。。
東京裁判で争点の1つになった「罪刑法定主義・法の不遡及」の問題を指摘して
いますね。。。
しかしそれは「法解釈」の問題です。「歴史解釈」の問題ではなく...

> 今問題なのは「戦争被害国」および「加害国」の概念の問題です。
> 「歴史解釈」においても,「責任」について言及するには「時間軸」の問題を無
> 視できないと思います。。。
...と言うと?...

> Broが「道義的責任」を感じるのは,1980年代の日本の一般的な歴史解釈を通じ
> てです...今日の日本の歴史解釈,または戦時の日本の国際情勢認識を通じて見
> た場合にやはり同様の「道義的責任」を感じるものでしょうか...??
現在はともかく,当時としては感じていないでしょうね。。。
感じていたら,戦争が起きていたかどうか...

> そこですよ!!...問題は!!
> 当時の日本人は自分達の行為に対して「道義的問題」など感じていなかった...
> むしろ「大義」を信じていたんですよ,「アジアの植民地支配からの開放」と
> 云う名分でね。。。
。。。その割りに,台湾や韓国を日本の領土にする等の自己矛盾を犯していまし
たけどね...

> 台湾を日本領としたのは日清戦争後の下関条約によってです,そして韓国併合
> は日露戦争後の国際情勢の変化の中で,米英の意見や韓国自身の政党の希望も
> あっての事ですよ...いずれも満州事変より以前の話です。
いずれにしても領土的野心があった事は事実でしょう??

> Broが感じる「道義的責任」はそんな昔の歴史的事実にまで及ぶのですか??
> きりが無いですよね...歴史を遡及して行くと。
いや...満州事変後の歴史的事実に限定しても良いです...それが東京裁判の論点で
すから...

> では韓国や北朝鮮の「不快の念」に「道義的責任」を感じる根拠は無いです
> よね...後は中国問題です...
ちょっと待って下さい。。。結局「道義的責任」を感じる根拠は「歴史解釈」に
依存していると言いたい訳ですね。。。そして「歴史解釈」には「時間軸」の問
題を意識する事が必要であると...

> そうです。「歴史解釈」も「法解釈」同様に,「事後の視点」から「過去の
> 行為」を認識すると解釈に相違が生ずると思います...
> 「過去の行為」は「その当時の視点」から認識して,そして解釈を加える...
確かに解釈に「コペルニクス的転回」を生ずる可能性がありますよね...
そう言えばアインシュタインの相対性理論も,本質は「認識論」の問題でした...
「歴史的認識」も「空間軸」や「時間軸」における「相対性」を意識しておく必
要性がありますね...良い指摘だと思います。とても!

> ...一気に『相対性理論』までぶっ飛んでしまいましたか!!
> ま...良いです...所詮,遊びですから...遊び。
では次回は「相対論的歴史認識」に基ずいて「満州事変以降~」を検証してみまし
ょう。。。面白いですよ...きっと!



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