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シリア騒乱と修羅の世界情勢

第三次世界大戦を阻止するブログです。

地図の更新:IDLIBのエスカレーション防止区域における軍事情勢

2019年02月14日 | シリア

地図の更新:IDLIBのエスカレーション防止区域における軍事情勢

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Idlibデエスカレーションゾーンは、シリア西部における不安定性のキーポイントです。Hayat Tahrir al-Shamと他の過激派勢力グループは、その立場を大幅に強化し、地域に対する統制を強化してきました。これは事実上、エスカレーションの激しい努力と「非武装地帯」の設立を妨害した。

最近の動向を簡単に見てみましょう。

地図の更新:Idlibのエスカレーション防止区域における軍事情勢

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米軍がシリア東部を爆撃、民間人70人が死傷

2019年02月14日 | シリア
2019年02月12日21時15分
  • 米有志連合軍の戦闘機がシリア東部を爆撃米有志連合軍の戦闘機がシリア東部を爆撃

アメリカが主導する国際有志連合軍が、シリア東部にある難民キャンプを爆撃し、これにより、少なくとも民間人70人が死傷しました。

シリア国営サナ通信が報じたところによりますと、アメリカ主導の国際有志連合軍は12日火曜、シリア東部デリゾール州東部にある、多数のシリア人難民が生活するキャンプを攻撃しました。

有志連合軍は11日月曜にも、同じデリゾール州東部にある町を2回に渡り爆撃し、これにより民間人20人が死亡しました。

 

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イラン最高指導者が、国民に対し「革命の第2の歩み」声明を発信

2019年02月14日 | シリア
2019年02月13日21時03分
  • イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、革命勝利40周年に際し、イラン国民に向かって、「革命の第2の歩み」と題する声明を発表しました。

最高指導者事務所の情報サイトによりますと、ハーメネイー師は13日水曜、このメッセージにおいて、「イラン国民によるイスラム革命は力強いが、一方で柔和で寛大であり、抑圧された立場でもある」とし、「イスラム革命はアメリカやイラクのサッダームとの戦いの場でも、こちらから先に銃弾を発射してはいない。すべての事例において敵の攻撃の後に自己防衛に出ている。だが、相手からの打撃には、激しい報復措置を講じている」と述べました。

また、「国家の安定と安全、領土保全、国境警備、経済・開発面での主要インフラの創設、選挙など政治問題への国民参加の大幅な増加、国民1人1人の政治的な認知度の向上、国際問題への国民の注目、公共の便宜の公平な分配、社会での倫理・精神面での水準の向上、アメリカを始めとする覇権主義者への対抗は、イスラム革命の成果の一端でしかない」としました。

さらに、「イランは、革命当初と同様に覇権主義者が押しつける問題と直面している」とし、「当時、外国勢力の手を断ち切ったり、在テヘランのシオニスト政権イスラエル大使館を閉鎖したり、スパイの巣窟であるテヘランのアメリカ大使館の行動を暴露したりすることが、アメリカ・イラン間の挑戦であった。しかし今日、問題はイスラエルとの境にイランが力強く駐留していること、西アジア地域からのアメリカの違法な影響の排除 、パレスチナの戦士たちの闘争をイランが支持していること、レバノンのシーア派組織ヒズボッラーの旗と地域中の抵抗への支持に置かれている」としています。

ハーメネイー師はまた、学問と研究、倫理と精神性、経済、正義、腐敗との戦い、自由と独立、国家の威信や対外関係、敵からの国境警備、生活様式について、国民に勧告しました。

 

 

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インドが、貿易取引からのドル排除に向けて行動

2019年02月14日 | シリア
2019年02月13日21時10分
  • ドルドル

インドのメディアが、「インドとイラン、UAEアラブ首長国連邦、日本、ロシア間の通貨SWAP協定はインド政府にとって、インドの外貨交換システムからドルを排除するための重要なステップだ」と伝えました。

インドの英字紙・エコノミックタイムズの12日火曜の記事によりますと、アメリカによる貿易取引でのドルの悪用を受け、「インド政府当局はイラン、UAE、日本、ロシアとの間でいくつかの通貨SWAP協定を締結することによって、順調に多国間との貿易取引からドルを排除することに成功した」ということです。

在UAEインド大使館は最近、「インドとUAE間の通貨SWAP協定は、米ドルの支配からインドが脱することを可能にし、両国間の貿易を円滑にするだろう」との声明を発表していました。

 

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米副大統領が、シオニスト批判を理由にイスラム系議員を脅迫

2019年02月14日 | シリア
2019年02月13日21時25分
  • アメリカのペンス副大統領アメリカのペンス副大統領

アメリカのペンス副大統領が、シオニスト政権イスラエルとシオニスト・ロビーを批判したことを理由に、イスラム教徒の米国下院議員イルハン・オマル氏を脅迫しました。

イルナー通信によりますと、ペンス副大統領は「イスラエルとシオニストロビーに対するオマル議員の批判は、アメリカ議会にとって恥の源だ」とし、「オマル議員は、自らの発言が招いた結果を受け止めるべきだ」と発言しました。

オマル議員は、アメリカ史上初の(イスラム式の被り物)ヘジャーブを着用するイスラム教徒の女性下院議員で、アメリカの政策にシオニストロビーの勢力が浸透していることを批判したため、攻撃にさらされています。

オマル議員は最近、ツイッターで「シオニストロビーであるAIPACアメリカ・イスラエル公共問題委員会は、対イスラエル支持を目的に、アメリカの政治家に金銭を渡している」と語りました。

トランプ米大統領は12日火曜、記者団に対し、「オマル議員は辞任すべきだ。少なくとも議会の外交委員会のメンバーを辞めるべきだ」と述べました。

アメリカの政府と議会は、シオニスト政権にとって最大の支援者です。シオニスト政権に対するアメリカの資金・軍事面での大規模な支援は、同政権によるパレスチナ国民への弾圧や占領に利用されています。

 

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CNNが、イランの目覚しい発展ぶりを認める

2019年02月14日 | シリア
2019年02月13日21時52分
  • イラン・イスラム革命勝利40周年を祝う人々イラン・イスラム革命勝利40周年を祝う人々

アメリカCNNが、「イランは近年、様々な分野で目覚しい発展を遂げた」と報じました。

CNNは13日水曜の報道で、今週11日に実施されたイラン・イスラム革命勝利40周年記念大行進に触れ、この日イラン国民が大々的な参加を見せたことについて分析し、「イランは1979年の革命以降、保健衛生や識字率、特に大都市圏から離れた遠隔地や村落部での教育普及の分野で多大な成果を挙げた」としました。

また、これに先立ち、革命記念行進でイラン人が唱えるスローガン「アメリカに死を」にも触れ、「イランはさらに、アメリカの圧力に屈しないに意志を示した」としました。

CNN記者は、「イラン国民が、“アメリカに死を”のスローガンを叫ぶとき、彼らが意図しているのは、トランプ大統領やポンペオ国務長官の死だ」としています。

今月11日のイランイスラム革命記念大行進は、地域のほか、米CNN、AP通信を初めとする世界のメディアで大きく報じられました。

 

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米主催の中東会議を酷評=「開催前から失敗」-イラン国会議長

2019年02月14日 | シリア

米主催の中東会議を酷評=「開催前から失敗」-イラン国会議長

2019年02月13日23時16分

記者会見するイランのラリジャニ国会議長=13日夜、東京都港区

 イランのラリジャニ国会議長は13日夜、東京都内で記者会見し、イラン対策を含む中東の平和・安定をテーマにした米主催のポーランドでの閣僚級国際会議について、「開催前から失敗に終わっている。重要な人物は参加しない」と酷評し、イランへの影響は皆無だと強調した。
 13~14日の会議では、イランの中東での影響力拡大阻止などが協議される予定。ラリジャニ氏はこれに関し「もし本当に(米国による対イラン)制裁の効果があるなら、国際会議をわざわざ開催する必要はない」と指摘した。(2019/02/13-23:16)


私が知っているズビグニュー・ブレジンスキー(再掲載)

2019年02月14日 | シリア

2019年2月14日 (木)

私が知っているズビグニュー・ブレジンスキー(再掲載)

 「ロシア代理人」や「反ユダヤ主義者」や「陰謀論者」と呼ばれるものから情報を聞く際は、彼らに耳をかたむけた方が良い。こうした人々は、真実を語るため、批判的言辞を受け入れる覚悟をした事情に詳しい人々なのだ。」

 私はいくつかの理由で、この記事を本欄に再掲載することを決めた。一つはネオコンとしてのブレジンスキーによる歪曲した説明が、我々の時代を特徴づけている、真実に対する無頓着な態度を例証していることだ。欧米における、真実よりずっと有効な勢力としての公然の非難の勃興は、欧米の存続にとって悪い兆しだ。
 「ロシア代理人」や「反ユダヤ主義者」や「陰謀論者」と呼ばれるものから情報を聞く際は、彼らに耳をかたむけた方が良い。こうした人々は、真実を語るため、批判的言辞を受け入れる覚悟をした事情に詳しい人々なのだ。」

 私はいくつかの理由で、この記事を本欄に再掲載することを決めた。一つはネオコンとしてのブレジンスキーによる歪曲した説明が、我々の時代を特徴づけている、真実に対する無頓着な態度を例証だからだ。欧米における、真実よりずっと有効な勢力としての公然の非難の勃興は、欧米の存続にとって悪い兆しだ。

 欧米全体で、罵倒が論証的な討論に代わっている。イスラエルのパレスチナ人への対応や、アメリカ政府に対するイスラエルロビーの影響や、学界の地位任命を批判する人々は、批判する人々の信用を失墜させるためにイスラエルロビーが使う名前である「反ユダヤ主義者」というレッテルを貼りつけられる。

 ロシアに対する無謀で無責任な非難が、戦争を招きかねないことを指摘する人は「ロシアの代理人」だとレッテルを貼られる。

 トンキン湾事件、マーティン・ルーサー・キングやジョンやロバート・ケネディ暗殺、9/11事件、アメリカ戦艦リバティー号の公式説明を、余りににも熟知していて信じられない人々は「陰謀論者」と言われる。言い換えれば、もし人が全てが厳しい事実により誤っていることを証明される公式説明を受け入れなければ、信用を失墜させられるのだ。

 欧米では、事実はもはや重要ではない。もし人が当局と意見を異にするいずれかの専門家の分析を報じれば、その人はエキスパートとともに、報告者として、陰謀論者、ロシアの代理人、あるいは反ユダヤ主義者というレッテルを貼られる。もし専門家を信じていなければ、彼が何と言ったか報じていないはずだという考え方なのだ。言説がトランプ大統領によるものでない限り、印刷物やTVニュースが、公式説明との不一致を避けるのも不思議なことではない。

 欧米全体で、事実は好ましくないもの(ペルソナ・ノングラータ)なのだ。

 その結果、欧米は自らを現実から隔離して、錯覚と妄想の中に住んでいる。従って欧米が生き残れる可能性は最小だ。

 

Paul Craig Roberts
2017年6月2日

ブレジンスキーが89歳で亡くなり、いずれも、既得権益集団のどれかや、人々が満足する神話に役立つ、大量のプロパガンダや偽情報が産み出された。私はブレジンスキーの専門家ではなく、本記事は彼を弁明するためのものでもない。ソ連時代、ワシントンの誰もが本質的にそうであったように、彼は冷戦戦士だった。

私がウィリアム・E・サイモン名称政治経済学教授職にあった戦略国際問題研究所CSISで、ブレジンスキーは、12年間同僚だった。私がその職に任命された際、CSISはジョージタウン大学の一部だった。ところが、ジョージタウン大学学長は、やはり我々の同僚だったヘンリー・キッシンジャーを憎悪するリベラルの一人で、ジョージタウン大学学長は、彼が良く知らないはずの、ロナルド・レーガンも、その行動ゆえにではなく、発言で、憎悪していた。だから私は歓迎されなかった。CSISに対する私の価値がどうであれ、キッシンジャーは、もっと価値があり、CSISはヘンリー・キッシンジャーを手放そうとしなかった。
そこで、戦略国際問題研究所は、ジョージタウン大学と袂を分かった。ブレジンスキーはCSISに残った。

ソ連科学アカデミー経済研究所内で、長年謄写版複製で秘密裏に出回っていた1971年刊の私の著書『Alienation and the Soviet Economy』が、カリフォルニア大学バークレー校、アーロン・ワイルダスキー教授の序文を添えて、1990年に再版された際、ブレジンスキーは、ロバート・コンクェストや二人のソ連科学アカデミー会員と並んで、表紙に推薦のことばを寄せてくれた。ブレジンスキーはこう書いていた。 “ロバーツ教授によるソ連経済発展解説は時宜にかなっており、既存文献の大きな空白を埋めてくれる。その中でソ連経済が成長し衰退した、マルクス主義の理論的枠組みを理解しようとする専門家にとっても、一般人にとっても、本書は有益だ。”

二つの理由から、私は彼の推薦のことばを引用した。一つは、ブレジンスキーに対する私の見方が偏っている可能性を前もって明らかにするためだ。もう一つは、ブレジンスキーも私も、ソ連を長期的な脅威とは見なしていなかったことを、はっきりさせるためだ。私は、ソ連経済は破綻すると予想しており、実際破綻したが、ブレジンスキーは、ソ連は、民族の境界に沿って分裂すると予想しており、実際、ワシントン監督下で分裂した。我々はいずれも冷戦戦士だったが-私はCommittee on Present Dangerのメンバーで-二人とも、戦争や紛争ではなく、平和的な冷戦解決を好んでいた。ブレジンスキーは、アメリカ単独行動主義に対し制約になっているロシアを潰すと固く決意しているネオコンでは決してなかった。ブレジンスキーは、カーター大統領の国家安全保障顧問として、アメリカ上院が批准を拒否したにもかかわらず、カーター政権が認めたSALT 2を阻止しなかった。

ブレジンスキーは、ポーランドのワルシャワで、1928年に生まれた。彼の父親はドイツとソ連に赴任したポーランド外交官だった。1938年に、ブレジンスキーの父親は、カナダのモントリオールに、総領事として赴任した。モロトフ=リッベントロップ協定と、チャーチルと、フランクリン・D・ルーズヴェルトのヤルタ会談で、ポーランドが“ソ連勢力圏”に組み込まれた結果、ブレジンスキーは、カナダで教育を受け育つことになった。後に彼はハーバード大学で博士号を得て、ハーバード教授になった。ブレジンスキーには、あらゆる陰謀の刻印がある。彼は外交問題評議会とビルダーバーグのメンバーだった。私にとって幸いなことに、私が外交問題評議会メンバーに推薦された際、私は反対投票で落とされた。

ブレジンスキーがポーランド人で、彼の妻も東欧の人であることで、彼がロシアに対し強い憎しみを抱いている理由は明らかだ。とは言え、ブレジンスキーは主戦論者ではなかった。彼はヒューバート・ハンフリーの大統領選挙運動の顧問となり、アメリカのベトナム戦争介入段階的縮小を主張し、ワシントンがベトナム戦争を拡大したことに抗議して、アメリカ国務省の職を辞した。

同時に、彼はジョージ・マクガヴァンの反戦論に反対した。

重要なのは、ブレジンスキーは、ソ連が内的矛盾で崩壊するまで十分長期間、アメリカをもたせるようにしたかった、というのが私の考えだ。ブレジンスキーは、アメリカの世界覇権を押しつけることを狙ってはいなかった。これはネオコンの目標であり、冷戦戦士の目標ではない。レーガン大統領が強調した通り、冷戦で“勝利する”要点は、それを終わらせることにあり、相手に対する覇権を実現することではなかった。国家安全保障顧問として、ソ連をアフガニスタンに誘い込むブレジンスキーの戦略は、ソ連を弱体化させ、それにより冷戦終結を早めることだった。

これは、私自身が実際に経験した事実だ。もし私が正しければ、ブレジンスキーを、ソ連の破壊を願う悪であるのみならず、ブレジンスキーが国家安全保障顧問の座につく三十年前に始まった戦争、冷戦を作り出した冷戦戦士でもあるとして描き出すロシアと欧米両方のマスコミから聞かされているものと、真実は異なっている。

ソ連に対するブレジンスキーの手法が、現在の欧米に対するロシアの手法と同じだというのは、皮肉なことだ。ブレジンスキーは、ニクソン/キッシンジャーの緊張緩和の代わりに、国際法と人権を強調することを好んだ。これは現在、ワシントンや、ワシントン傀儡のNATO諸国に対する、プーチンの手法だ。

映画『Vフォー・ヴェンデッタ』の主人公“V”のように、ブレジンスキーは、ソ連に対して、軍事力ではなく、想像力を使いたがっていたのではないかと思う。もし記憶が正しければ、これが、ブレジンスキーと、武力を好む軍治安複合体や、軍縮を好むサイラス・ヴァンス国務長官との違いだ。

私は『マトリックス』世界に生まれでた。そこから脱出するには、何十年もの、政府部内者としての経験や、思いがけない経験が必要だった。ブレジンスキーも、思いがけない出来事の一つだったのかも知れない。国家安全保障顧問として、数百のソ連ICBMがアメリカに向けて飛行中という知らせで、真夜中に起こされた経験を話してくれたのを覚えている。彼の頭がはっきりする前に、今度は数千のICBMがアメリカ破壊の途上にあると言われた。反撃しても無駄だと思いついたところに、全て、演習情報が、どういうわけか、早期警報ネットワークに送り込まれた間違いだったという三番目の知らせが届いた。

言い換えれば、ブレジンスキーは、核のホロコーストを開始する間違いをどれだけ簡単にしてしまうかを理解していた。ロナルド・レーガンが冷戦を終わらせたがっていたのと全く同じ理由で、彼は冷戦を終わらせたがっていた。ワシントンが対ロシア核先制攻撃を準備しているとロシアに確信させた、本当の元凶は、クリントン、ジョージ・W・ブッシュやオバマ政権なのに、左翼がしているように、ブレジンスキーと、レーガンを元凶にするのは、一種のイデオロギー的愚行だ。

だが、欧米の愚行をこそ、我々は甘受している。我々はこの愚行に、一体いつまで生き延びられるのかこそが疑問だ。

冷戦の基盤である“ソ連の脅威”はでっちあげだったと私は思う。アイゼンハワー大統領が、それについて警告しても全く効果がなかった軍治安複合体によって作り出されたものだった。愛国的な戦争映画や、日本やドイツからの脅威など決して受けておらず、自国政府からのみ脅威を受けている“我々の自由を守るため”亡くなった人々に対する、5月最終月曜日の愛国的な戦没将兵追悼記念日や、7月4日の独立記念日の感情的な感謝が、国家安全保障顧問さえ洗脳するのに成功した。今のアメリカ国民が無頓着なのに何の不思議もない。

冷戦は軍治安複合体が画策したものだったが、犠牲者は多い。ブレジンスキーも彼の人生も、冷戦の犠牲だった。そのために命を失ったJFKは犠牲者だ。何百万人ものベトナム人死者は犠牲者だった。アメリカのナパーム弾を恐れて道路を逃げる裸のベトナム人少女の写真が、冷戦が一体どれほどの無辜の犠牲者をもたらすか気づかせてくれた。アフガニスタンに派兵されたソ連軍兵士たちも、アフガニスタン国民同様に犠牲者だった。

共産党の強硬派連中が、ソ連大統領ゴルバチョフを軟禁し、ソ連の脅威を自ら取り除いた。この準備不十分な介入がソ連を崩壊させた。ソ連の脅威がなくなり、アメリカ軍治安複合体は、膨大な予算を正当化する口実をもはや失ってしまった。

アメリカ人納税者を搾り取るための新たな正当化の口実を探して、足踏みしながら、軍治安複合体は、クリントン大統領に、アメリカは世界の警察官だと宣言させ、“人権”の名において、ユーゴスラビアを破壊させた。 イスラエルとネオコンの入れ知恵で、軍治安複合体は“イスラム教徒テロリストの脅威”を作り出すのに、9/11を利用した。このでっちあげは、今や七カ国で、何百万人ものイスラム教徒を殺害し、四肢を傷つけ、財産を奪い、強制退去させている。

北アフリカから、イラク、シリア、イエメンやアフガニスタンにまで及ぶ国々に対するワシントンによる16年間におよび戦争にもかかわらず、“イスラムの脅威”は、1.1兆ドルものアメリカの軍/治安年間予算を正当化するには不十分だ。結果として、ロシアの脅威が甦らされたのだ。

イスラムの脅威は、アメリカにとって決して危険なものではなかった。ワシントンによる戦争からの何百万人ものイスラム教徒難民を受け入れざるを得なかったワシントン傀儡のヨーロッパ諸国にとってのみ危険なのだ。ところが、あらたに作り出されたロシアの脅威は、あらゆるアメリカ国民にとっても、あらゆるヨーロッパ人にとっても脅威だ。

ロシアは反撃が可能だ。四半世紀、ロシアは、ワシントンが、立ちすくませるような対ロシア核攻撃を準備するのを見つめてきた。最近、ロシア最高司令部は、ワシントンが対ロシア奇襲核攻撃を意図しているとロシア軍が結論付けたと発表した。

このロシアの恐ろしい発表を欧米マスコミは全く報じない。トランプを含め、どの欧米政府高官も、プーチンに電話して、そのような対ロシア攻撃計画は皆無だと保証しようとしていない。

だから、次にブレジンスキーが受け取ったような誤警報をモスクワの相手方やアメリカの国家安全保障会議が受信した際はどうなるだろう? 悪のアメリカ軍治安複合体がよみがえらせた敵意のおかげで、ロシアかアメリカが誤警報を信じ込む結果になるのだろうか?

閣僚を含め無頓着な欧米諸国民は、核による破壊の崖っぷちに自分たちが暮らしていることが理解できない。

皆様に警告する私のように、ごくわずかな人々は“ロシアの毛先”“反ユダヤ主義”や“陰謀論者”と切り捨てられる。“ロシアの手先”“反ユダヤ主義”や“陰謀論者”と呼ばれる情報を耳にしたら、耳を傾けられたほうが良い。こうした人々は、人々に真実を語るためには、迫害されるのも辞さない人々なのだ。

欧米マスコミからも、いかなる欧米政府からも、決して真実は得ることはできない。(http://www.paulcraigroberts.org/2017/06/02/israels-slaughter-us-sailors/を参照(日本語訳はこちら「イスラエルによるアメリカ海軍軍人虐殺」。))

儲けを流れ込み続けさせるために、アメリカ軍治安複合体が敵を必要としているという極めて不安定な状態に、世界中が暮らしているというのが、現在最も重要な真実だ。残虐な事実はこうなのだ。自分たちの利益のため、アメリカ軍治安複合体が、全世界を、核のハルマゲドンの危機に曝しているのだ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

最初の掲載時の原文url:http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/post-46c3.html

再掲載時の原文url:https://www.paulcraigroberts.org/2019/02/12/zbigniew-brzezinski-as-i-knew-him/

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アメリカ軍、シリア政府軍、ジハード傭兵、いずれも戦争の準備(2/2)

2019年02月14日 | シリア
2019.02.14
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 イラクが侵略される2年前、2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された。クラーク元最高司令官によると、その数週間後にドナルド・ラムズフェルド国防長官の周辺で攻撃予定国リストが作成されていた。そこにはイラク、シリア、イランのほか、レバノン、リビア、ソマリア、そしてスーダンが載っていた。

 

 このうちリビアとシリアは2011年春に攻撃される。西側の有力メディアは今でも「内戦」だと言い張っているが、アメリカなどが送り込んだジハード傭兵が戦争を始めたのだ。

 

 両国に対する攻撃は2001年の段階で決定済みで、07年にはジハード傭兵を使うことが決まっていたが、その作戦を最終的に承認したのはバラク・オバマ大統領。2010年8月にPSD-11を出したのだ。そして「アラブの春」が始まる。

 

 シリアより1カ月早い2011年2月に戦争が始まったリビアで侵略側は飛行禁止空域を導入して制空権を握り、米英は艦船から巡航ミサイルを発射する。5月にはNATO軍機が空爆を開始、10月にはムアンマル・アル・カダフィが惨殺された。

 

 カダフィが殺されたとCBSのインタビュー中に知らされたヒラリー・クリントンは「来た、見た、死んだ」と口にして喜んでいるが、この時にベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられ、NATOとアル・カイダ系武装集団が同盟関係にあることが発覚してしまう。ココココ

 

 リビアでカダフィ体制が崩壊すると侵略勢力は戦闘員や武器/兵器をシリアへ移動させるが、その過程でアメリカなどがアル・カイダ系武装勢力を使っていたことが明確になった。

 

 ベンガジはアメリカの軍や情報機関が拠点としていたが、そこのアメリカ領事館が戦闘員や武器をシリアへ運ぶ工作の拠点になっていた。その領事館が2012年9月に襲撃され、クリストファー・スティーブンス大使が殺されている。PSD-11ではムスリム同胞団が中心に据えられていたが、これに反発した勢力が実行したとも推測されている。

 

 NATOとアル・カイダ系武装集団の同盟関係が発覚すると、オバマ大統領は「穏健派」なるタグを持ち出して弁明するのだが、2012年8月にアメリカ軍の情報機関DIAがオバマ政権に提出した報告書の中で、シリア政府軍と戦っている主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団を中心に編成された戦闘集団であり、オバマ政権が政策を変更しないと東部シリア(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があると警告する。この警告は2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)という形で現実になった。

 

 オバマ大統領は2015年、シリアに対する直接的な軍事侵攻の準備を始めたと思える動きを示す。2月に国務長官をチャック・ヘイゲルからアシュトン・カーターへ、9月に統合参謀本部議長をマーティン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代させたのだ。ヘイゲルは戦争に慎重な立場で、デンプシーはサラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていた。

 

 ジハード傭兵を危険だと考える人物からシリアの体制転覆に積極的な好戦派へ替えられたのだが、これに対してロシア軍はシリア政府の要請で9月末に軍事介入、ジハード傭兵を攻撃して占領地域を急速に縮小させはじめる。

 

 その後、ロシア政府はアメリカ政府との連携を模索、状況はこじれてしまう。ウラジミル・プーチン露大統領は2017年10月に記者からの質問に答え、「西側との関係で我々が犯した最も深刻な間違いは信用しすぎたということだ」と語ったが、遅くとも西側が信用できないことは1990年代にわかっていたはず。ロシアでは親西側派の力がそれだけ強いということなのだろうが、それはロシアにとって大きなハンデになっている。

 

 イドリブ制圧作戦をシリア政府は中断してきたが、その前、アメリカをはじめとする西側勢力は艦船や爆撃機を派遣するだけでなく、化学兵器話を使おうとしていたと見られている。当時、44名の子どもが誘拐されたと伝えられたが、その子どもをイギリスの情報機関MI6が犠牲者に仕立て上げようと計画、SCD(シリア市民防衛)、別名「白いヘルメット」が偽旗作戦の主役を演じるとも伝えられていた。イドリブ制圧作戦の再開でこのシナリオが復活する可能性もある。(了)



最終更新日  2019.02.14 00:00:19 
 
2019.02.13
カテゴリ:カテゴリ未分類

 シリアで軍事的な緊張が高まっている。今月に入ってトルコから約1500名の戦闘員がイドリブへ入ってアル・カイダ系のジャブハト・アル・シャム(ジャブハト・アル・ヌスラ)と合流したと伝えられている。

 

 この武装グループはシリア政府軍に対して攻撃を続けてきたが、政府軍部隊に対して化学兵器が使用されたともいう。それに対し、政府軍はイドリブ周辺に物資を運び込んで戦闘の準備をしているようだ。

 

 本ブログでは繰り返し書いてきたが、アル・カイダとはロビン・クック元英外相が指摘したように、CIAの訓練を受けたムジャヒディンの登録リスト。そうした武装集団は存在しない。勿論、革命軍でも造反軍でもない。傭兵だ。

 

 アラビア語でアル・カイダは「ベース」を意味、「データベース」の訳語としても使われる。オサマ・ビン・ラディンは派遣ムジャヒディンのリクルート担当だった。

 

 アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟は遅くとも2007年の段階でシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを攻撃する秘密工作を始動させている。この段階で傭兵の雇い主はこの三国同盟だったと言えるだろうが、その後、侵略勢力にイギリス、フランス、トルコ、カタールなどが加わった。その連合体が後に分離、必然的に傭兵も雇い主に合わせて分離することになる。武装勢力間の戦闘が起こる主因はそこにあると言えるだろう。

 

 

 ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、1991年の段階でネオコンのポール・ウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると口にしたというが、2003年にイラクは侵略、残るシリアとイランが攻撃されるのは必然だった。当時、ウォルフォウィッツは国防次官を務めていた。(3月10月(つづく)




最終更新日  2019.02.13 17:55:50