書の歴史を臨書する

古今の名磧を臨書、最近は米フツ。
時折、気の向くままに漢詩や詩、俳句などを勝手気侭に書いております。

百人一首を書く  参議篁

2010-08-15 08:41:36 | Weblog
わたの原八十島かけてこぎ出ぬ人には告げよあまのつり舟 

海原はるかに多くの島々をめざして私の乗せられた船は出て行ったと都のみんなに伝えてよな、釣り船の漁師さんたちよ、頼むぜ。

参議篁(802~852)
小野篁。小野妹子の子孫で、父は小野岑守。三蹟の一人小野道風は孫。
遣唐副使に任ぜられたが正使藤原常嗣といさかいを起こし乗船を拒否、
また、「西道謡」で朝廷を批判し嵯峨上皇の怒りを買い、官位剥奪の上隠岐への配流された。 許されて帰京後参議まで昇進。
政務能力に優れていたが漢文や和歌などにもすぐれ当時の屈指の詩人であった。
「経国集」、「和漢朗詠集」に作品が残り、「古今和歌集」他の勅撰和歌集に18首が入首している。
私の友人の小野さんは小野一族の血を引いているが、その風貌、性格、才知が参議篁とダブってならない。