「秋の四重奏」(原題:Quartet in Autumn )バーバラ・ピム 2006/5 読了 ☆☆☆☆☆
定年前後の独身男女四人の事件らしい事件はまず起こらない平凡な日常生活。こういう境遇で人はどういう生活を送ることになるのか、題名どおり秋の四重奏は低くしずかに奏でられ心に感銘を与えてくれた味わいぶかい作品だった。
乳癌の手術経験のある著者を連想させるような主人公の一人マーシャが亡くなり他の三人も将来を迷いながらも「自分でやりたくないことは、やっちゃいけない。また他人にどうすべきか指図させてはいけない。自分で決めるんだ。けっきょくは自分の人生なんだから」と人生にはまだまだ無限の変化の可能性があることを教えてくれる結末だった。
著者が64歳ぐらいの時に書いたこの作品を読むと年をかさねることは、人生の成熟度がましてまんざらでもないなあと思えてくる。
定年前後の独身男女四人の事件らしい事件はまず起こらない平凡な日常生活。こういう境遇で人はどういう生活を送ることになるのか、題名どおり秋の四重奏は低くしずかに奏でられ心に感銘を与えてくれた味わいぶかい作品だった。
乳癌の手術経験のある著者を連想させるような主人公の一人マーシャが亡くなり他の三人も将来を迷いながらも「自分でやりたくないことは、やっちゃいけない。また他人にどうすべきか指図させてはいけない。自分で決めるんだ。けっきょくは自分の人生なんだから」と人生にはまだまだ無限の変化の可能性があることを教えてくれる結末だった。
著者が64歳ぐらいの時に書いたこの作品を読むと年をかさねることは、人生の成熟度がましてまんざらでもないなあと思えてくる。