あとりえ日記

しょうちゃんのひとりごとワールド。。
by shoko yukitake (hotaru)

十四の心できく。。

2009-10-23 | 日常・ひとりごと
今日は地元の楽器店主催の講座に行ってきました。

先月受けた植木賢先生の『やっぱり本物のピアノがすき』のセミナーが
とてもいいお話だったので、帰りにまた受付で今回の講座も受けてみようかなーと思って申し込みしました。


今日の講座は

「指導者のためのピアノレッスンに活かせるコーチング」(導入編)
という講座。(講師:青木理恵先生)

コーチング??

どんな内容なんだろう。。。

サブタイトルに
~コーチングとは「相手の自発的行動を促すコミュニケーション技術」です~

と書かれていて、

ティーチングではなく、コーチングって・・・・

どんなお話をされるのかなぁ・・と思いながらの参加でした。


普段、わりと初対面の人とも打ち解けやすい方かな・・とか
あまり人見知りはしない方かなって自分では思っていたし、
コミュニケーションの方法に、それほど悩んでいないと思っていたけど
今日の2時間の講座を受けて、なるほど~って思えること、
自分では気付いていないことが、いろいろ発見出来たのでした。


ピアノレッスンに活かせる~って書いてあったし
受講で集まった人たちも、皆さんピアノの指導者の方や演奏をされてる方が
多かったようだけど、内容はピアノのレッスンに限らず
日常の親子間、家族、友達同士、職場、どんな場所でも活かせる
コミュニケーションの方法でした。

今回は導入編ということで、テーマは『話を聴く』
話を聴くことって、日常で毎日していることだもんね。

青木先生の講座は、”講義”というような一方的に話すのではなく
いつも聴いてる側とコミュニケーションをとったり、
実践も交えながらのちょっとユニークなことも入っていて
おもしろかった。

最初に受講者同士で2人ペアをつくります。

そして、いくつかの実験をしていきました。

◎実験その1
3分間の中で、お互いの共通点を何でもいいので30個
あげてみましょう。

・・初対面の人といきなりお互いの共通点を30個も探すことって
意外と難しいことでした。

先生は「何でもいいですよ」っておっしゃっていたのに
どうしても大人って・・・・
音楽の先生同士だから、何かしらそれに関する話で見つけないと・・とかって
考えてしまったり、何でもいいのに当たり前のことは全く浮かばなかったり。
時間が限られてると余計に頭がまわらない・・。

でも。こういうことをやってみると、初対面の人と
自然にたくさん会話が出来て、最初からリラックスできた。
いきなり、「自己紹介してください」って言われたらちょっと緊張する
かもしれないけど、こういうゲームみたいなことをやると
すごく自然にお互いのことがちょっとわかって、相手に興味を持ったり
できるんだな~。


この実験を始める前。
「共通点を30個」って言われたときに
思わず「え~」って声があちこちから出た。

そこで先生は、ネガティブな「え~」は言わないようにしましょう。
「え~」と言った後に出る言葉は、たいてい
「やだなぁ」とか「困ったなぁ」とか「無理だよ~」とかでしょ。
それじゃ、やる前から気持ちが全部ネガティブに向かってしまう。
できることも、出来なくなってるかもしれない。

やる前から「え~」って言わないこと。

そんなときは「よぉし!」と言いましょう!

とおっしゃってました。


最初の実験で打ち解けたとこで、
次の実験その2は正反対。

なんと、相手の話を聴いていない態度で聴くということ。

もしこんな態度で話を聴かれたら、どんな気持ちになるか・・・という実験。

聴く側→椅子に浅く座り、背もたれにもたれかかって腕組みをする。足も組んで
表情は無表情。目線を合わせなかったり、あいづちはうたない、ときどきため息をついたり、時計を見たりする。。

こんな態度の人に、話す側は一生懸命自分の話をする。テーマは「自分が今まで出会った大好きな先生の話」

時間は2分間。

これは、実験なので、聴く側の態度は演技なんだけど・・・
これが演技とわかっていても話してる方は、どんどん切なくなっていったり
むなしくなったり・・大好きな話をしてるはずなのに、話が膨らまない。。
こんな人に話してもしょうがない・・という気持ちになったり、怒らせちゃった
かな・・と不安になったり・・たった2分間がとても長く感じるのでした。

お互い初対面なので、実験ですって言われても
結構大変~


これはすごく極端な実験だけど、
話を聴く姿勢って普段自分はどうかな・・って
ちょっとはっとさせられた。

コミュニケーションって、よくキャッチボールにたとえられるけど
このキャッチボールは”一往復半”必要なんだそうです。

例えば
Aさん:「昨日何時に寝たの?」
Bさん:「11時ごろです」
って答えたとき。

Aさんが「そう、11時ごろなの~」って答える。

そうすると、Bさんはちょっと安心する。
ただ自分が言ったことを相手が同じように言っただけで
受け止めてもらえたっていう安心感を感じる。。

もし、Aさんの答えが
「なんで?」とか、
「ふ~ん。あ、そんなことよりさ・・・(違う話題に展開)」とか
「そっか~」で、「○○さんは?」←次々違う人に声をかけ続ける・・

こんなパターン↑だったら。

責められてる気分になったり
せっかく答えたのに、その話題はすっかり流されてしまってたり、
会話から取り残された気分になったり・・

これでは会話も続かないし、コミュニケーションになっていない。。
相手の人への信頼も薄れていってしまう。


改めて取り上げられると大げさに思えたりするけど
こういうことって日常で結構あるなぁって思った。

今日みたいに客観的に見ると
「うわぁ、ひどい・・・」って思えるけどね。。


いろんなパターンを見たあとで
もう一つ、実験その3。

今度は、今までのお話を踏まえて一生懸命相手の話を聴いてあげてください。

ポイントは「あい・う・え・お」
あ・・アイコンタクト、あいづち
う・・うなづく
え・・笑顔
お・・同じ言葉を繰り返す(相手の話に対して)

相手の目を見て、笑顔であいづちを打ったり、頷いてあげる。
でも、真剣に聴いてなくてよい。

・・というもの。

話す側はのテーマは「私の夢」

これも2分間。

相手の態度が違うだけで、すごく話しやすい。
真剣に聴かなくていいので、一緒になって話を広げなくてもいいんだけど(笑)
自然と自分ひとりでも話が膨らんで楽しく話しができた。
2分間あっという間だった。

で、話してるうちに、「真剣に聴かなくてもいいんですよ」というのを
忘れて、盛り上がってしまいそうになったり。。

当たり前のようなことだけど
実際体験してみて実感。

そして最後は、5分間お互いに話す時間。
どちらかが喋りすぎないように、話したり聴いたり。。

こういうのを意識してやってみると
自分はちゃんと話を聴けてるかな?
自分の意見を相手に伝えられてるかな?
って考えさせられた。

コミュニケーションは
ボールがちゃんと返ってこなくちゃ成り立たない。
ボールを一方的に投げ続けても伝わらないし
相手からのボールも受け止めなくちゃ続かない。

なるほどな~。

自分はちゃんとキャッチボールできてるかな・・・。

いろいろ反省させられたり
考えさせられた。。


某ニュース番組を見てて、いつも気になるのが
2人のニュースキャスターの会話で
一人の人が、「~ですよね」って言ってるのに
ほとんど相手の人は、「そうですね」って言わずに
すぐに自分の意見を言い始めたりする。
いくら時間がなくても、一言「そうですね」って言うくらい
できるんじゃないかなーと思う。
見てて、なんだかかみ合ってないように見えたりする時もある。
ほんの一瞬でも、相手の投げかけを受け止めるだけで
全然空気が違うんだけどな~って思う。。


青木先生の言葉で印象的だったこと・・

「きく」という字は「聞く」よりこっちの「聴く」が好きなんですよ。。
「十四の心で聴く方のね・・」

なるほど~十四の心で耳を傾ける「聴く」かぁ。

相手を受け入れる広い心と
相手の心を開く言葉の使い方。。

大事だなぁ。

上手に話しを聴いてあげられることで
相手のいいところをもっと引き出してあげられる。。

これからのレッスンで
それ以外の場所でも活かせるといいな。

今日は、いろんな発見がいっぱいあった講座でした。



そしてもう一つ素敵なことが♪
たまたまペアを組んだ方・・というか、あちらの方から
声をかけてくださったんだけど、思いがけずリトミックの
話まで出来たり、初対面のはずだけど共通点もいろいろ見つかって
偶然の素敵な出会いになりました♪

参加してよかった