ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2021年J1リーグ第27節 北海道コンサドーレ札幌vs川崎フロンターレ

2021-08-31 18:36:56 | サッカー視聴記(2021年J1)

<札幌スタメン> 3-4-2-1
GK 菅野
RCB 田中駿太 CCB 高嶺 LCB 福森
RWB 金子 DH 荒野 DH 駒井 LWB 菅
IH 青木 IH チャナティップ
FW 小柏
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB ジェジエウ CB 車屋 LSB 登里
DH 山村
IH 脇坂 IH 橘田
RWG 遠野 CF 小林 LWG 宮城

現在のJ1の得点ランキングを見てみると、上位5人のうち、3人が既にJリーグから離れている選手という珍現象。
それだけ「結果を出した選手は即海外行き」の流れが盛んといえますが、札幌もその波に呑まれ、得点源のアンデルソン・ロペスが中国リーグへ移籍して戦力ダウンを余儀なくされています。
穴を埋めるように小柏がゴール量産体制に入ったかに見えましたが、前節(名古屋戦・0-2)は不発。
この日も1トップとしてスタメン起用された小柏、継続して結果を残す事が出来るか。

王者・川崎をホームに迎え、苦戦が予想されたものの、この日の川崎は低調な立ち上がり。
札幌は前年の2ndでの勝利以降、川崎相手に手応えを覚えているという印象で、この日も持ち前らしい「オールコートマンマーク」が冴え渡りゲームを支配していきます。
そんなハイテンションの札幌に対し、川崎はビルドアップが壊滅状態なだけでなく、守備面でもロングボールを簡単に通してしまう有様。

しかし前半9分、橘田の切り込みを経て脇坂の縦パスが遠野に通り、エリア内右へと進入してシュート。
ゴール左へと外れたものの、「腐っても鯛」という言葉が浮かぶようにファーストシュートは川崎が放ち。
さらに13分、右サイドでのパスワークから橘田がスルーパスを通し、走り込んだ山根の中央への横パスを経てまたも遠野がシュート。
左足アウトサイド気味で放たれたミドルシュートは、カーブもかかりゴール左隅を襲ったものの、ポストを直撃して札幌サイドはヒヤリ。

いくら押し気味でも、ひっくり返される手段はいくらでもあるのがスポーツ。
ゴールを脅かされた札幌は、以降目の色を変えてフィニッシュに持ち込む攻撃を繰り広げます。
15分には左から菅のロビングがファーサイドに上がると、青木が合わせボレーシュート。(GKチョンソンリョンセーブ)
17分には田中駿が中央へ縦パスを打ち込んだのち、駒井が持ち上がりエリア内左へスルーパス。
走り込んだ菅のグラウンダーでのクロスを青木が中央でスルーし、ファーで金子がシュート。(ゴール左へ外れる)
続く18分も敵陣での金子のカットから、中央で青木がミドルシュート(GKチョンソンリョンセーブ)と際どいシュートを立て続けに放ち、ホームを沸かせます。(最も声を上げられない状況ですが)

23分に飲水タイムが挟まれ、川崎サイドの修正が注目されたものの、以降も札幌ペースで推移するのは変わらず。
27分には高嶺→チャナティップ→小柏と縦パス攻勢、小柏がエリア内に進入してシュートするもオフサイドに。
29分には小柏が右サイドからカットインする所を、川崎・車屋に引っ掛けられて反則、エリアからすぐ手前の直接フリーキックに。
蹴るのは当然福森で、低いシュートで壁を通したものの、その後方に居た登里にブロックされゴールならず。
今度は小柏のスピードを活かす振る舞いに転じたようで、着実にゴールに近付きながらも、得点出来ずといった札幌の攻撃。

しかし恐れていた事態、つまり川崎の先制点が生まれてしまいます。
中々ボールを前へ運べず、札幌に攻撃権を支配されていた川崎は34分、縦パス→ポストプレイの攻勢で前進して左サイドエリア付近で宮城がボールキープする形に。
そして細かいタッチを経てエリア内へ進入したのち、中央の小林へ横パスを送ると、右側へターンした小林がシュート。
ゴール右隅を捉える、ダイブが及ばなかったGK菅野が悔しがるのが印象的な、狭い守備陣を抜き去ってのゴールとなりました。
逆に言えば、人数が揃って居ながらも守り切れなかった札幌。

こうなると早めに同点に追い付きたい所でしたが、その焦りが最悪の結果に。
39分に縦パスを宮城がカットしたのち、川崎がカウンターで攻め上がり。
スルーパスを受けた小林がボールキープ、その間に札幌が人数を整えましたが、それでも狭い所をこじ開けて来るのが王者の強みでしょうか。
遠野のポストプレイを受けた小林が中央突破でエリア内に進入、ディフェンスにこぼされるも、エリア内右に拾いにいって自らクロス。
この低いボールに、外側から中央へ入り込んだ遠野が合わせ、ゴールに叩き込んで追加点。
低調な内容の中、2得点という結果を生み出した川崎。

その後も攻め上がる札幌、41分には素早いスローインで直接右サイド裏を取り、青木の低いクロスをニアでチャナティップが合わせ。
フリック気味に放たれたシュートでしたが、惜しくもゴール左に外れてモノに出来ず。
結局0-2のまま前半を終えます。

先程述べた海外移籍(得点ランキングには絡んでない2人ですが)の事例を浴びたうえ、故障者も絡んでここに来て戦力ダウンを余儀なくされている川崎。
前節(26節・福岡戦、0-1)でとうとう今季初黒星を喫してしまい、気が付けば2位・マリノスとの勝ち点差は1という競った状況となっています。

この記事で少し述べましたが、これまでJ1で確固たる地盤を築きながら、海外へ選手を送り出すという実績に関してはあまり進んでいなかった川崎。
それが昨オフの守田を皮切りに、夏には田中碧・三苫と立て続けに移籍。
2年前にライバルのFC東京が味わった、「主力(久保)が抜けた事でマリノスに逆転で優勝を攫われる」事態が現実になるのではないかという危惧。
そんな尻に火が付いたような戦いを強いられる今後ですが、王者の地位を盤石にするための最後の試練が訪れたような感じでしょうか。

共に交代無くハーフタイムを過ごし、迎えた後半。
前半と変わらず札幌が押しまくる入りとなり、後半3分にはクロスが跳ね返されたのちの攻撃で、金子がミドルシュートを放つも僅かにゴール上へ外れ。
5分にはロングパスを右サイドで小柏が収めて中央へ展開、受けたチャナティップがエリア内に進入するもGKチョンソンリョンの飛び出しでこぼされ。
ルーズボールを青木がシュートするも、ゴール前でジェジエウのブロックに遭い、際どい所でゴールはなりません。

決定機を逃してしまった札幌、以降は自陣でのビルドアップを川崎にカットされるシーンが目立ち。
そこから9分と10分に、立て続けに小林がシュートする場面を作られる(両者とも枠外)など、焦りが顕著になる展開に。
何とか押し返し、13分には田中駿のミドルパスを青木収めたのち、エリア内で小柏がシュート。(ブロック)
14分は金子が右からカットインののちミドルシュート(GKチョンソンリョンキャッチ)と、反撃への道筋を保ちます。

前半よりはマシながらも依然押されるシーンが目立つ川崎、16分に選手交代。
宮城→ジョアン・シミッチへと交代し、ドイスボランチへと転換して中盤を固める策を採ります。(4-2-3-1へとシフト?)

前半と比べ、青木が低い位置へ降りてボールを受けに来るビルドアップが目立つ後半の札幌。
この動きで相手守備を引き付けた上で、小柏や菅を裏へと走らせるロングボールを供給し、繋がらずともセカンドボールを拾っての攻撃を繰り広げていました。
しかし守備を強化した川崎の前に容易にフィニッシュまで辿り着けなくなり。

方針転換するかのように、22分にジェイとルーカス・フェルナンデスを投入(菅・チャナティップと交代、小柏がシャドーにシフト)し、助っ人のマンパワーで打開を図ります。
それでも25分、高嶺のロングパスを受けたのは小柏と変わらぬ攻撃から、そこから右へと展開したのち金子・青木の切り込みでエリア内へ。
そして青木のヒールパスから金子がシュートするもブロックに阻まれ。
CKを得た所で、守備側の川崎が選手交代。(脇坂・遠野→知念・家長)

以降も押し込み続ける札幌、川崎は中々プレーが切れないどころか、自陣で反則を犯すシーンが続きFKとなり時計が進んでいき。
後半の飲水タイムが採られたのは実に32分と遅れに遅れました。
その中でも、28分にはジェイのエリア内へのスルーパスを受けたルーカスが、後ろから山根に倒されるシーンがあったものの反則は無し。
札幌にとっては他の場面よりここで取って貰いたかった所でしょう。

ブレイク明け、攻め疲れが見えて来た札幌を尻目に、シミッチ・家長とレギュラークラスの選手を投入した事で川崎がボールを繋ぐ場面も増えていきます。
その中で、アピールしたい立場の知念がやや強引にシュートを撃つ場面もありました(35分と40分、いずれも枠外)が、札幌の攻撃機会を減らす立ち回りが功を奏し。
スコアが動かないまま終盤を迎え、川崎は39分に最後の交代カードを切り(小林、山村→レアンドロ・ダミアン、小塚)、クオリティを高めていきます。

万策尽きるかのように得点の可能性が萎んでいく札幌。
最後のカードを使ったのはアディショナルタイム突入直後で、攻撃の中心となっていた金子・小柏を諦めるような交代。(柳とドウグラス・オリヴェイラを投入)
やはり2人が元気な前半のうちに得点出来なかった事が全て、といった寸評になるでしょうか。
その後何とかCKを得て、ドウグラスのヘディングシュートが生まれたものの、威力に欠けGKチョンソンリョンの手元に収まり。
結局最後までゴールは奪えず、0-2で川崎が勝利に辿り着きました。

芳しくない内容ながらも、無事に勝ち点3を得た川崎。
野球で、調子の悪いエース投手が粘投すると「顔で抑える」と言われる事がありますが、この日の川崎はそんな表現が似合う試合となりました。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« DAZN観戦 2021年J2リーグ第2... | トップ | DAZN観戦 2021年J2リーグ第2... »

コメントを投稿