ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第30節 ジュビロ磐田vsアビスパ福岡

2020-11-02 16:43:15 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の磐田の記事はこちら(24節・京都戦)
※前回の福岡の記事はこちら(24節・北九州戦)

レンタル移籍で加わった遠藤を軸に戦う事を選択した磐田。
登録後全試合でスタメン起用し、以降の成績は3勝2分と好調で、「昇格を諦めない」というメッセージを発信する事に成功しています。
そんな中で迎えた首位・福岡との一戦は、そのメッセージを強めるのには格好の機会。

遠藤とともに、前監督(フェルナンド・フベロ氏)の際には殆ど起用されていなかった今野・三木・舩木辺りを重用。
システムも3バック(3-4-1-2)へと完全移行を果たす等、鈴木政一監督のチーム改造は急ピッチで進められているという印象です。

ただしこの日は試合開始直後、早々にアクシデントが。
センターバックの中央を務める大武が、福岡・増山のドリブルをスライディングで止めた際の接触で足を痛めてしまいます。
一旦はプレイを続けましたが、前半5分頃に再び倒れ込み続行不可能となり、早くも交代枠を使う事となりました。
代わって投入された中川は今季初出場で、そのまま中央CBへ。

イレギュラーへの対処を強いられる磐田を尻目に、首位・福岡は序盤から好機を作っていきます。
4分には攻撃が途切れた後、磐田のパスが乱れた所を山岸が拾い、そのままシュート。
ブロックされるも左サイドで福満が拾い、カットインからシュート(GK八田キャッチ)と最初に槍を突きつけました。

フアンマ・デルガドが出場停止中の福岡、そのため2トップは山岸と遠野という組み合わせ。(ちなみにCBのドウグラス・グローリも出場停止)
オーソドックスなビルドアップ(ボックス型)から、あまりパスは繋がずに縦のボールを重視しての速い攻撃を展開するのが持ち味。
但しフアンマが不在なため、ロングボール一本から好機を作る場面は影を潜め、サイドが主体の攻めを余儀なくされていました。
ボールサイドへ選手の数を増やしつつ前進、という攻撃ですが、行き詰まると手前からでも積極的にクロスを供給していくスタイル。

磐田は前述のアクシデントもあり、その対応に追われつつも跳ね返す事で(特に中川の?)緊張を解く、といった立ち上がりだったと思います。
20分頃から徐々にペースを掴み、主に中盤の底~最終ラインからのロングパスで裏を取ろうとする攻撃を展開。
24分には左サイドで伊藤のロングパスを小川航基が落とし、そのボールを遠藤がダイレクトで再びロングパス、中野が走り込んで受けるという攻撃。(その後小川航に渡るもカットされ終了)
やりたい事は理解出来たものの、シュートは生まれる事無く飲水タイムへ。

明けた後の磐田は一転、逆にショートパスを多く繋いで攻撃していきます。
そうして押し込む場面が増えたものの、やはり流れの中からシュートは撃てず。
ただしそこで得たフリーキックのチャンス(35分・左サイド奥から)でキッカー遠藤がクロス、クリアされた後再度のクロスを中川がヘディングシュート。(GK村上キャッチ)
結果的に、このセットプレーでの攻撃が一つの突破口となりました。

再び福岡のペースとなっていく試合展開、37分には左サイドのスローインから、前のエリア内へのスルーパスに福満が走り込んでシュート。(GK八田セーブ)
39分には右サイドを増山がドリブル突破、グラウンダーでクロスを入れるも山岸には合わず。
押し気味に試合を進めるも得点は奪えません。

すると再び磐田のセットプレーが牙を向き、40分にロングパスを受けにいった小川航が福岡・三國ケネディエブスに倒されて反則・FKに。
この右ハーフレーン・エリアからかなり手前でのFK、遠藤のファーサイドへのクロスから、再び中川がヘディングシュートを放ちます。
今度はゴールへと突き刺さり、アクシデントの穴を埋めるどころか、先制点を齎す事となった中川。

リードを奪われた福岡、右サイドハーフ・増山の突破力を軸に以降も攻め立てるも、結局得点は無く前半終了。
42分にもドリブル突破で中央に向かっていった増山(奪われて好機とはいかず)でしたが、以前の38分には磐田・山本康裕に対するアフターチャージで警告を受けており、この日は積極性が仇となった感があり。

後半に入り、立ち上がりは磐田の攻撃。
それも後方から裏へのロングパスに、遠藤が走り込んで受けようとするという変化を付けてきました。
以降も暫く、遠藤が前線に留まりFWのように振る舞う姿勢を取ります。(代わりに大森が下がっていた)

しかしそんな思惑とは裏腹に福岡に決定機が。
後半3分自陣からのスローイン(左サイド)で組み立て、前のスルーパスに走り込んだ松本泰志が、福満とのパス交換ののちグラウンダーでクロス。
これを中央で増山がスルーし、流れたボールに走り込んだエミル・サロモンソンがシュートを放つも、GK八田が辛うじて触れて左ゴールポストを直撃。
尚も福満がシュート(ブロック)、クロスから増山がヘディングシュート(GK八田キャッチ)と攻め立てた福岡でしたが、ここを逃してしまいます。
すると手痛い代償を支払ってしまう事に。

5分の磐田の攻撃、遠藤が自陣から左サイドへと向かうドリブル、そしてパスを受けた大森が今度は中央へと向かうドリブルでエリア手前へ。
そして大森からパスを受けた松本昌也がエリア内右へ短いスルーパス、走り込んだ小川航がシュート。
ブロックに入った福岡・上島に当たり、ループの軌道となってゴールに吸い込まれるラッキーともいえるシュートとなり、磐田が追加点を手にします。

2点のビハインドを背負った福岡、とにかく攻めなければならない状況。
6分に遠野が左からクロスを受けてシュートするも、ブロックされてコーナーキックへ。
そのCK、キッカー・サロモンソンのニアへの低いボールを福満が頭でフリックするも、逆サイドに流れていきます。
遠野が拾い、戻しを受けた前のクロスを上島が擦らすヘディングシュート、しかし惜しくもゴール右へと外れてしまいました。

ポゼッションに拘らない福岡ですが、「ボールを持たされる」事を強いられる展開に。
しかも長らく無敗(15試合)でこの試合を迎えたため、この状況は新鮮でもありました。
11分にはサロモンソンがエリア内右へとスルーパス、増山が走り込んでクロスを上げ、山岸がヘディングシュートをするも枠外に。
18分には中央からのFK、かなり手前の位置からキッカー・サロモンソンがエリア内中央へとロビングを上げ、上島が走り込んでヘディングシュートしますがこれも枠を捉えられず。
相手を押し込んで辛抱強くシュートチャンスを探りつつ、そこで得たセットプレーをモノにしていく。
そんな理想形の攻撃は何度か見せたものの、得点出来ないまま時間が経過。

飲水タイムと前後して、福岡は増山・福満→城後・木戸へと、磐田は山田→舩木へと交代。
両チーム動いて明けた後は、磐田がペースを握りボールを支配。
何度かアタッキングサードに進入するも、基本的にはボールを繋ぎ、相手の攻撃機会を減らす振る舞いで時間を使っていきます。
そして中心となってその役目を果たしていた遠藤は32分にお役御免。(上原と交代、同時に小川航・松本昌→ルキアン・小川大貴へと交代)

そしてここから福岡が再び攻勢に。
相手を押し込み、セットプレーを数多く得るという理想の形を作っていきます。
城後が投入された事で、遠野のポジションが不透明になっていたのも磐田サイドからして嫌らしいものになっていたでしょうか。
当初はトップの位置に城後が入り、遠野が右SHとなっていましたが、次第に両者入れ替わってのプレーが目立っていきました。

それが37分に得点に結びつきます。
中盤左サイドでのパスワークののち前が縦パス、受けた遠野が山岸のサポートも得て収める事に成功、そのままエリア手前からシュート。
これがゴール右へと突き刺さり、福岡が1点差に詰め寄りました。

以降は守勢を強いられる磐田、それに対しボールを繋いで攻め上がる福岡。
39分には右サイドで攻める姿勢から中央→左へとサイドを変えて攻撃、松本泰がグラウンダーでクロス。
これに跳び込んだ城後には合わずも、逆サイドで拾ったサロモンソンから再度クロスが入り、ニアサイドで山岸がヘディングシュート。
しかしゴール上に外れてしまいます。

40分以降はセットプレー攻勢、FKからCKを得、そこからアディショナルタイムまで4本もCKを得ます。
その中で、こぼれ球を前がミドルシュート(ブロックに当たりGK八田セーブ)といった場面も生まれましたが、ゴールを破る事は出来ず。
とうとうATに突入し、三國を前線に上げてパワープレイの体勢で全てを賭けにいく事に。

しかしその後は守備が薄くなったのを突いた磐田に決定機が。
舩木のロングパスをルキアンが収めにいき、こぼれ球を中野が拾ってドリブルすると、そのままGKと一対一の状況へ。
しかし放たれたシュートはゴール右に大きく外れてしまいます。
その後もルキアンがエリア内左へと持ち込む場面がありましたが、シュートはGK村上が正面でキャッチ。
決定的な追加点で楽になる事は出来なかった磐田、その後山本義道が足を攣らせる(交代枠は既に無し)など苦しい場面を描きます。
しかし福岡のパワープレイも不発に終わり、2-1のまま試合終了。
16戦ぶりの黒星を福岡に付ける事に成功しました。

攻めてはフアンマの、守ってはグローリの不在が高さ不足という点で響いてしまった福岡。
両名次節から戻れるので悲観的になる事は無く、気を取り直して自動昇格圏を守る戦いに入りたい所でしょう。

一方無敗を続けたものの、内容的には怪しさが目立った磐田。
遠藤が退いてから完全に押され気味になり、「彼が居なければどうなるか……」という疑念を抱かざるを得ないものでした。
結果重視へと針が振れる時期に差し掛かり、上位争いに加わろうとする中で故障者も増えてきた状況、大ベテランである彼の無理使いも考えられます。
それで将来残されるものはJ1への道筋か、はたまた転落・彷徨への道か。


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