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TV観戦 第100回天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会3回戦 HondaFCvsFCマルヤス岡崎

2020-10-30 18:40:25 | サッカー視聴記(2020年以前)

前回の天皇杯の記事-2回戦・Honda vs 常葉大

<Hondaスタメン> 4-4-2
GK 楠本
RSB 堀内 RCB 池松 LCB 中村 LSB 八戸
RSH 佐々木 DH 鈴木雄也 DH 松本 LSH 富田
FW 岡崎 FW 児玉

<マルヤススタメン> 3-4-1-2
GK 角井
RCB 飯田 CCB 多々良 LCB 森本
RWB 地主園 DH 阪本 DH 塩見 LWB 青木
CH 船谷 FW 平井 FW 犬飼

「森山泰行(選手兼チームディレクター)のチーム」という試合前の印象が強かったマルヤスでしたが、この日森山はベンチ外。
2013年にJFLへ昇格が決定して以降は定着を果たしているチーム状況ですが、順位的には中下位を6年間続けており、何かの拍子でどうなるかは不透明。
今季は下位に低迷していますが、幸いにも(Jリーグと同様)降格は無しというレギュレーションなため助かっている現状でしょうか。

Hondaと比べてもJリーグ経験者の多さが目を惹く選手構成で、この日もスタメンのうち7人を数えます。
前年松本でディフェンスラインに居た飯田をはじめ、ベテランが多数ながらもまだまだやれる選手が多く。
森山が居なくても、経験不足に困る事は無さそうな編成となっていました。

そんなマルヤスと相対したHondaですが、前回とは一転してフォーメーションを4-4-2へと変更。
2回戦でセンターバックを務めていた松本と、故障から復帰した本来CBの主将・鈴木雄というドイスボランチで、スタメンだった三浦・山藤・石田・大町はベンチ外となっていました。
石田以外前節ではベンチにすら居らず離脱中の疑いがあり、ヴェルスパ大分に首位の座を明け渡している状況も納得の、苦しいやり繰りを強いられているのでしょうか。
そんな中、札幌から育成型レンタルで所属中の中村がスタメン。

ややイレギュラーな状況でのキックオフとなりましたが、いきなり前半1分、富田がスライディングでシュートを放った(枠外)Honda。
5分にも児玉からパスを受けた佐々木がエリア手前からシュート、しかしGK角井のセーブに阻まれます。

強者の名に恥じない立ち上がりとなりましたが、内容的には2回戦とは異なり。
ポゼッション重視のスタイルながらも、普段よりもロングボールを多く交えての攻撃を敢行していました。

この日の相手のマルヤスも2回戦の常葉大同様に、前からプレスを嵌めてのショートカウンターを狙いとしていた感があり。
それをかわすべく、フィードが持ち味の中村を起用しつつのフォーメーション変更に踏み切ったのでしょうか。(中村はフリーキックを直接狙う場面でキッカーにも立っていた)
また単純に、大型選手が多いマルヤスの前線に対抗するべく、跳ね返しに期待しての起用だったのか。
反面、ショートパスでのビルドアップはぎこちなさを感じた中村。
おかげで左サイド(マルヤスから見て右サイド)でマルヤス・地主園に何度かボールを奪われる事態が発生し、冷や汗をかくシーンが見られました。

そのHondaのビルドアップ。
3バックの際には「ミハイロ・ペトロヴィッチ(現札幌監督)式」の最終ラインを採るなど、落とし込みの深さが感じられていましたが、この日は急造(といっても、2回戦でも終盤の布陣変更で4バックになっていましたが)なためか形式的の感があり。
オーソドックスなボックス型で、サイドバックが高めに上がるのは敵陣に入ってから、という具合。
それでもロングパスを絡めての攻撃が形になり、セットプレーからも有効打を放つなどで、2回戦よりもシュート数は増大を果たしていました。

29分のHonda、一旦右サイドでパスを繋ぐ(この際に左SBの八戸が上がっていたと思われ)も戻され、中村の左へのロングパスを上がっていた八戸が受けて攻撃開始。
ボランチまで戻されてから松本が右へスルーパス、受けた堀内がエリア内へと入り、切り返した後シュート。
ブロックされたボールが浮き上がり、富田の落としを受けた児玉がシュート(ブロック)、さらに岡崎が追撃してシュート(ブロック)と攻め立てて右コーナーキックへ。
そのCKでも、キッカー鈴木雄のクロスから佐々木がヘディングシュートを放ち、ゴールライン寸前でマルヤス・阪本が頭でブロックして防ぐという決定機を作りました。

以降も激しく攻め立てたHondaでしたが、先制点は奪えずに前半終了。
2回戦の、早めに2点リードを奪ったのちペースダウンした展開とは逆を行き、相手ゴールを幾度も脅かしたもののスコアレスに終わったこの日の前半。

後半もHondaペースで入り、そのまま推移しますが、前述したビルドアップでのミスでピンチを招きます。
後半9分、GK楠本の左サイドへのパスがややズレた所を地主園が突き、Honda・八戸からボール奪取して敵陣深めで攻撃開始したマルヤス。
そのまま低いクロスを上げると、船谷のポストプレイを受けた犬飼がエリア内右からシュートを放ちますが、GK楠本にセーブされてモノに出来ず。
地主園はその後も躍動し、クロスを上げたりスルーパスを出したりとマルヤスの好機を作り、ロングパスをFWに当てるのが主体のマルヤスの攻撃と違いを出す橋頭堡として活躍。
Hondaに主導権を握られ、その機会は少なかったですが。

危ない場面を作ってしまったHonda、その後は何とか冷静さを取り戻し。
すると19分に決定機を得、左サイドをパスワークで突破し岡﨑が奥でキープしたのち、中央へと戻されて佐々木がエリア内へ縦パス。
これを富田がトラップして裏に抜け出し、シュートを放ったもののGK角井がセーブしてゴール上に逃れ、こちらもモノに出来ず。

中盤に差し掛かり、マルヤスの運動量も落ちてきたか攻撃機会は激減。
そんな中Hondaは23分、児玉→古橋へと交代を敢行します。
レジェンド・古橋の投入でボール支配力を高めにかかったのでしょうか。

一方のマルヤス、飲水タイム(24分)まで何とか無失点で凌ぐと、明けた際に動きます。
平井・阪本→水野・寺尾と2枚替え、船谷がトップ下→ボランチへとシフト。
トップ下に入ったであろう寺尾ですが、以降は地主園に変わって右サイドでチャンスを作る動きが目立ちました。
交代投入された2選手のコンビネーションを生かし、ペースを握る事に成功します。
29分から35分まで、6度連続で攻撃機会を得て押し込みます。
31分には寺尾のパスを受けた犬飼がエリア内からシュートしますが、オフサイドで無効に。

しかしこの有利な時間帯を逃すと、直後のHondaの最初の攻撃。(35分)
GK楠本のロングフィードから敵陣でパスを繋ぎ、富田が中央でキープ。
マルヤス・塩見にこぼされるも、そのこぼれ球が左サイドの八戸へと転がり、八戸は奥からグラウンダーでクロス。
すると岡崎がニアサイドに走り込んで合わせ、ゴールに突き刺す事に成功。
マルヤスがトランジションの面で迷ったのか、動きが止まった隙を突いた格好の先制点でした。

攻めなければならなくなったマルヤス、40分に犬飼→津田へと交代。
津田は元徳島のストライカーで、ドウグラス(現神戸)とともにJ1昇格に貢献した実績で有名な選手。
窮地に陥ったチームの切り札として起用されましたが、逃げ切り体制を採った相手に対し持ち味は生きず。

支配力をふんだんに生かし、ボールサイドに選手の数を増やしてのショートパスの連続でキープを続けるHonda。
相手を守備に奔走させ、攻撃機会を無くしていくという姿勢なのは明白であり、プロ顔負けの試合運びを展開していく終盤。
クリアされても敵陣でセカンドボールを拾って攻撃を継続、時計の針を進めていきます。

マルヤスは最後の手段とばかりに、DFの飯田を前線に上げてパワープレイで対抗せんとします。
しかし同点どころかシュートを放つ事すらままならず、そのまま試合終了と相成りました。

既にHondaは、井幡博康監督の今季限りでの退任が発表されている状況。
さらには元プロ選手である古橋・山藤・大町も揃って今季限りで退団と、今季を一つの区切りとする姿勢を執っています。
果たして有終の美を飾るのはリーグ戦か、ないしはこの天皇杯か。


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