ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2022年J2リーグ第40節 アルビレックス新潟vsベガルタ仙台

2022-10-10 16:03:34 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の新潟の記事はこちら(37節・水戸戦、2-0)
※前回の仙台の記事はこちら(35節・大分戦、0-1)

<前節からの変更>

新潟=大一番でも、普段通りターンオーバーのペースを維持し6人変更。センターバックは早川・田上→千葉・舞行龍ジェームズと2人とも入れ替え。左サイドバックは堀米→渡邊・ボランチの片割れが秋山→島田。前線は左サイドハーフがイッペイ・シノヅカ→小見で、FWが鈴木→谷口。終盤に来て渡邊や早川といった辺りがスタメンの機会を増やすなど、競争意欲は衰えを知らない。

仙台=4人を変更。3バックのうち中央が平岡→佐藤・左が福森→キムテヒョンと2人入れ替え。その他右ウイングバックが石原→真瀬・ボランチの片割れが松下→レアンドロ・デサバトと、いずれも後方の選手を代えた。

スタメン

リーグ最終盤で迎えた、前半のトップ3同士の対決。
しかし「どちらが自動昇格に相応しいか」という審判は既についたような状態であり。
あと勝ち点1を積み上げるのみで昇格決定となる新潟と、それを下から見上げるだけの位置まで降りてしまった仙台。

19節の時点では首位に居た仙台だけに、それを易々と受け入れる訳にいかないのは当然でしょう。
しかし負けが込み、監督交代も行った事で、傍らからは「元から盤石の戦力では無かった」という意見もチラホラと表れている状況。
そこからは昇格するチームの覚悟は感じられる訳も無く、尚も敗戦を重ねてしまっている辺り、既に土台・軸といったものは失われているのでは無いか。
新監督の伊藤彰氏も既に自身の得意なフォーメーション(3-4-2-1)へとチームをシフトさせるなど、新たな積み上げをこの時期に図らなければならないのが苦境の表れでしょうか。

5-4-1のブロックを形成し、新潟のボールポゼッションに対し堅守で対抗する姿勢を見せる仙台。
新潟は前半3分、岩手戦のように早期の藤原のドリブルで崩そうとしましたがボールを奪われ、そこから仙台の攻撃。
中山のスルーパスを受けた氣田が左からカットイン、そしてハーフレーンからミドルシュート(GK小島キャッチ)とファーストシュートに辿り着きます。

しかし新潟は臆する事無く、以降は攻撃権を支配。
仙台はサンドバック状態という訳でも無く、良い守備から攻撃を仕掛ける姿勢を見せてはいたものの、フィニッシュまでは繋がらず。
怯まずにゲーゲンプレスで攻撃を継続しに掛かったものの、そこでの新潟のいなしが非常に巧く、結局は主導権を奪えずといった立ち上がりとなりました。
6分には自陣右サイドでパスワークでかわしきったのち、三戸が島田とのワンツーを経てドリブルで抜け出した末にシュート(GK小畑キャッチ)まで繋げます。

12分には、仙台の3バックに対し中々嵌らなかった前線のプレスを敢行。
三戸と伊藤涼太郎が前に出て、谷口と共に3バックへプレッシャーを与えてGKまで戻させ、フィードを蹴らせた末に回収。
元チームメイトのボランチ・中島に対しての激しい寄せでプレーさせない等、良い流れは出来上がりつつあり、後は決めるだけという状況に持ち込み。
14分には舞行龍が前に出て相手のミドルパスをカット、そこから素早くエリア内へ繋ぎ、受けた小見が切り返しからシュートを放ちましたがゴール前で仙台・佐藤がブロックして何とか防ぎます。

一方的な展開を避けたい仙台、15分にはゴールキックからショートパスでのビルドアップを敢行。
しかし中山のポストプレイで脱出しかけた所を、受けにいった遠藤康が新潟・小見に反則気味にチャージされ繋がらず。
そしてこぼれ球を千葉が縦パスで繋いで新潟がカウンター(シュートまではいけず)、という具合に実る事は無く。
それでもその後新潟のポゼッションに対しプレス意識を高め。
それに伴い右WB・真瀬のポジションが不安定となり、新潟左SB・渡邊にまで食いつく事で小見がフリーで受ける(21分、その後島田のグラウンダーでのクロスをファーサイドで三戸がシュート・枠外)、といったシーンも見られ。
しかし何とか破綻せず、ボールカットから攻撃に転じる場面を多く作るなどこの時間帯では奮闘していた仙台。

ペースを奪われかかった新潟でしたが、27分に再び仙台のゲーゲンプレスをかわしての好機、右サイドで三戸がドリブルで持ち上がり。
そしてハーフレーンへ移った末のミドルシュート(GK小畑キャッチ)でゴールを脅かし。
これを境に再度新潟が攻撃権の支配に成功します。
コーナーキックでは島田・伊藤涼の2人がキッカーの位置に立つなど、心理的に揺さぶらんとする動きも見られ。

避けたかったであろう専守を強いられる仙台。
34分には三戸のスルーパスを阻みにいったキムテヒョンがアフターチャージ、アドバンテージで継続しCKとなったのちに警告を受け。
41分には伊藤涼の中盤でのボールキープを遠藤康が反則で止めると、新潟は素早いリスタートを選択し、パスワークを経て伊藤涼のミドルシュート(エリア内でブロック)にまで繋げ。
破綻は間近という状態で、迎えた43分にはついにエリアからすぐ手前の位置で反則を犯し(伊藤涼のカットインを佐藤が倒す)、直接フリーキックの絶好のチャンスとなった新潟。
これをキッカー伊藤涼は当然直接シュート、ゴール右上を襲ったボールはバーを直撃と、惜しくも決まらず。
結局先制点は奪えなかった新潟、前半は仙台が何とか耐え抜いたという流れで終える事となりました。

共に交代無く始まった後半、仙台は後半3分に新潟のパスミスから最初の好機を作り、流れの変化を予感させたものの後が続かず。
そして4分にCKを得た新潟、キッカー伊藤涼がライナー性のクロスで変化を付けると、高が中央でヘディングシュート。
ブロックされた跳ね返りをさらに高がシュート、これもブロックされるもさらに拾い、3度目のシュートを放つ高。
しかしこれも味方(三戸)に当たって跳ね返りと、1人による三連撃という珍しいシーンも実りませんでした。

再び凌ぎの時間を強いられる仙台、9分にベンチが動き氣田→富樫へと交代。
中山との二頭体制(しかし布陣は変わらず富樫はシャドーのまま)を作り、中山のポストワークに富樫の裏抜けを加える形でのカウンターの橋頭堡としたでしょうか。

その後は中島が、新潟の激しいデュエルに対してヒートアップ、思わず島田を小突いてしまう場面も見られるなど相変わらず苦しい仙台。
しかし新潟の攻撃を耐え抜いた末の明るい未来を信じ、失点は許さず。
15分辺りから自身でもボール保持の時間を作るなど、形にするための攻めの構築を図ります。
しかしキムテヒョンのエリア内へのフィードでボールを失い(17分)、再度新潟のターンへ。

19分後方でパスを多く繋いだ末に、全員敵陣に入る形を作った新潟。
舞行龍や千葉の前進も絡めて押し込み、左サイド奥で小見がカットインを仕掛けるも、奪われて実らず。
と思いきや、仙台サイドはクリアを相手に当てて出す選択を取り、これが(小見に)当たらなかったとされて新潟がスローインで継続。
これに仙台は気付かなかったのか足が止まってしまい、スローインを受けた伊藤涼が中央へパスを送り、島田のポストプレイを経てエリア内左からダイレクトでシュート。
グラウンダーのボールが右サイドネットへと転がり、仙台サイドの希望を打ち砕く先制点を挙げた新潟。
判定に納得出来ない仙台選手達は異議を唱えたものの当然覆る事は無く、判定への対応で浮き沈みを見せてしまうメンタリティは相変わらずといったシーンになってしまいました。(参考=28節・長崎戦31節・大宮戦

何とか巻き返しを図らんと、キックオフの前に2枚替えを敢行した伊藤彰監督。(キムテヒョン・デサバト→福森・フォギーニョ)
しかし一度沈んだ機運を高めるのは容易では無く。
24分には最終ラインでのパスワークから、舞行龍がミドルパスで裏を突く新潟、エリア内へ走り込んだ高がスルー。
そして同じく走り込んでいた谷口がダイレクトでシュートを放つと、ボールはゴールバーを掠めて惜しくもゴールならず。
瀬戸際に追い込まれた仙台、それを突くように新潟は三戸のポジションチェンジを絡め始め、前線でディフェンスを翻弄。
28分には仙台のパスミスを拾った三戸、そのまま運んでミドルシュートに持っていく(ゴール上へ僅かに外れる)など、試合を決めに掛かります。

たまらず最後の交代を敢行する仙台、29分に内田・若狭→石原・名倉へと2枚替え。
これで4-4-2へとシフトし、遠藤が右サイドハーフ・名倉が左SHとなります。
一方の新潟も同時に、渡邊・高・小見→堀米・秋山・松田へと3枚替え。(三戸が右SH→左SHへシフト)

布陣変更の効果で押し込みに入る仙台、31分には名倉が中央からミドルシュート、ブロックされるも尚も左サイドで繋ぎ。
フォギーニョのカットインからのスイッチを経て、遠藤康がシュートを放つも枠を捉えられず。
ようやくフィニッシュを放てる流れとなりますが、その矢先にまたも突き落とされる事となります。

32分、ここもこぼれ球がタッチを割るかと思い込んだ仙台サイドの足が止まるというシーンから、敵陣へボールを運ぶ新潟。
そしてそんな起点を忘れさせるように数多くパスを繋いだ末に、右サイドから松田が仕掛けて奥からクロス。
クリアされるも尚も繋ぎ、素早くエリア内左を突いたのち三戸が逆向きでヒールパス、走り込んだ島田からのクロス。
仙台・佐藤がブロックするも、そのこぼれ球に反応したのは伊藤涼で、ダイレクトで放たれたシュートがまたもゴール右へと突き刺さり。
昇格を確定的にする2点目をゲットした伊藤涼。

決定的な失点に唖然としながらも、今後のためにも諦めは許されない仙台。
35分には右サイドから攻め上がり、遠藤康から入れられたクロスがこぼれた所を、中央で中山がバイシクルでシュート。
しかしこれも新潟・舞行龍のブロックに阻まれ、中々劣勢を挽回できません。

前掛かりの仙台に対し36分にカウンターを展開する新潟、松田のドリブルからのカットインで綺麗にフィニッシュへ向かう流れへ入り。
エリア内へラストパスが供給され、受けてシュートしたのはまたも伊藤涼でしたが、ジャストミート出来ず(GK小畑キャッチ)終わりハットトリックとはならず。
しかしその後はボール保持で時計を進めるなど、いよいよホーム大観衆の前で歓喜の瞬間を迎える体勢が整います。

そして迎えたアディショナルタイム、残っていた交代枠を使う新潟。
谷口・三戸に代えてアレクサンドレ・ゲデスと星を投入、星がボランチに入る事で秋山がトップ下・伊藤涼が左SHへとシフト、これが最終布陣となります。

このままゴールテープを切るかと思われたのち、なお一層の盛り上げを果たすシーンが生まれます。
クリアボールが巧く繋がり、1トップのゲデスがドリブルで抜け出すシーンが生まれると、エリア手前左でパスを受けた秋山が再度エリア内のゲデスへ。
これもゲデスはスルーで繋ぐ事を選択し、走り込んだ藤原の折り返しが三度ゲデスの足下に入ると、今度こそシュートをネットに突き刺したゲデス。
ケーキにイチゴを乗せるという表現がピッタリな3点目となりました。

そしてキックオフの直後に試合終了の笛が鳴り、とうとう悲願のシーンに辿り着いた新潟。
主将の堀米や、2ゴールの伊藤涼の感涙が印象的な終了直後となったように、ここまでの道のりは決して平坦では無く。
まだJ2優勝というゴールが待ち受けていますが、喜ぶべき所でしっかり喜びの感情に浸るのもまた必要な要素でしょう。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« TV観戦 天皇杯 第102回JFA... | トップ | DAZN観戦 2022年J2リーグ第4... »

コメントを投稿