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TV観戦 天皇杯 第102回JFA全日本サッカー選手権大会準決勝 京都サンガFCvsサンフレッチェ広島

2022-10-08 18:24:11 | サッカー視聴記(2022年その他)

<京都スタメン> 3-4-2-1
GK マイケル・ウッド
RCB 荒木大吾 CCB 長井 LCB メンデス
RWB 山田楓喜 DH 三沢 DH 金子 LWB 田中
IH 宮吉 IH パウリーニョ
FW ピーター・ウタカ
<広島スタメン> 3-4-2-1
GK 大迫
RCB 野上 CCB 荒木隼人 LCB 佐々木
RWB 茶島 DH 川村 DH 野津田 LWB 柏
IH 森島 IH 満田
FW ドウグラス・ヴィエイラ

前回の天皇杯の記事ー 準決勝・甲府vs鹿島

直近の試合は4日前(31節・浦和戦、4-1)ですが、そこから殆どメンバーを弄らずこの試合に挑んだ広島。
リーグ戦ではDAZNマネー圏を維持(3位)しつつ、ルヴァンカップでは既に決勝進出を決めているという盤石ぶりを発揮しており。
そしてこの天皇杯でも決勝進出を決めれば、タイトル獲得にW王手を掛けると共に、賞金大量ゲットで薔薇色のオフを夢見る……となるでしょうか。
近い未来には新スタジアムの開場も決まり、それに併せるようにクラブのランクアップを果たせれば……といった今季終盤戦。

そんなタイトルを目指す広島と、リーグ戦の事も考えながらの戦いを強いられる京都との一戦。
ターンオーバーを強いられた京都を尻目に攻勢に入る広島。
前半4分に柏が、5分に森島がシュート(前者はブロック・後者は枠外)と立ち上がりからゴールに迫り、8分間で3本コーナーキックを得るなどセットプレーでも押し込み。
そして10分過ぎからはボール奪取から好機を生み出すなど、三方良しといった感じでペースを握ります。
11分には佐々木が前に出てボールを奪い、森島の戻しを再度受けた佐々木からエリア内へ浮き球が送られ、満田の落としを経てヴィエイラがシュート。(ゴール右へ外れる)

成績面が示すように好調の広島、上位クラブらしくポジションの流動性を見せて攻め上がり。
シャドー同士のポジションチェンジを経て、右に移った満田がさらにワイドに張り、それに伴いウイングバックの茶島が中寄りに移るという具合に良く仕込まれている印象を受けました。
直前の鹿島の試合を観たのもあり、尻すぼみとなっている鹿島とは雲泥の差、と言っては失礼に値するでしょうか。

試合の方は、お互いプレッシング意識旺盛でかつミラーマッチという、スペースが殆ど無いのがデフォルトという布陣での対戦。
それ故にポジションチェンジを絡めて好機を作る広島の攻めが光るといった展開で、逆に京都は広島のプレッシングを中々跳ね除ける事が出来ず。
22分の京都はGKウッドからショートパス攻勢を始めて右サイドで繋ぎ、宮吉の三沢へのパスがズレたものの、これが怪我の功名となり拾ったメンデスのロングパスで前線へ脱出。
左サイドで受けた田中がカットインを経てミドルシュート、ブロックされてCKと、目に見える形で好機を生み出しました。

しかしその後は上位クラブかつベストメンバー・下位クラブかつサブ中心のメンバーという図式から生まれる、戦力差を覆す事が出来ず。
プレスで詰まり、パスワークで押し込まれるという流れに押しやられた京都。
27分には長いパスワークを経てヴィエイラがエリア内右からシュート(GKウッド足でセーブ)、32分には満田がミドルシュート(GKウッドセーブ)と、GKが大忙しという状況に。

迎えた34分、右サイドを茶島がドリブルで持ち上がり、野上経由でボールを受けた満田がカットインでエリア内右を突いてクロス。
これを京都・メンデスがブロックしゴールラインを割り、CKかと思われたもののメンデスの腕に当たったとして審判団はVARチェックに入ります。
そして長い確認を経てOFRまで行われた結果、メンデスの腕が開いていたとの判断を下し、判定変更でハンド・PKのジャッジに。
長いインターバルとなったものの、キッカーはヴィエイラが務めた広島。
ヴィエイラはゴール左へ蹴り込み、GKウッドは反応したものの届かずゴールに突き刺さり。
実力差を表すような先制点を挙げました。

反撃したい京都は、42分に左からのクロスをウタカが合わせる(枠外)場面を作りましたが、状況は厳しく。
44分の荒木大の(佐々木への)アフターチャージによる警告を境に、再び広島が攻め続ける展開に入ります。
リードしている状況もありボールポゼッションを優先しつつも、隙あらばスルーパスで裏を突いてゴールを狙うという立ち回りで京都を自陣に釘付けにしていくアディショナルタイム。
結局2点目は奪えずも、ペースを保ったまま前半を終える事となりました。

共に交代は無く迎えた後半。
京都は依然として戦力差が響く厳しい状況で、前へベクトルを向けるものの、裏目に出るように警告を量産。
後半2分にウタカが再び佐々木へのアフターチャージで反則・警告を受けると、5分には反則を犯したパウリーニョが、あろう事かFKを蹴ろうとした広島・川村を押し倒すように妨害。
見た目上は退場になっても可笑しくないような、余分な警告を受ける破目となりました。

直近のリーグ戦での鳥栖の試合を彷彿とさせるスペースの無さに、攻撃陣のイライラも募りがちな京都。
しかし6分、空中戦を経てパウリーニョがボールキープし、広島のゲーゲンプレスをかわして右サイドで攻撃。
荒木の前進からの三沢とのパス交換がこぼされた所をウタカが拾う好機となり、スイッチを経て金子がシュート。(枠外)

1本フィニッシュを放った事で反撃の橋頭堡としたい京都。
対する広島は、10分にヴィエイラが(京都・荒木大のチャージで)足を痛めた事で交代の措置が採られ。
その間に数的不利での戦いを強いられた事で、ベストメンバー故の弱点、つまりフィットネス面が顔を出す格好となったでしょうか。
13分にようやくナッシム・ベン・カリファを投入する広島。

一方の京都も16分にパウリーニョが足を痛め、ピッチ外に退いたもののこちらはプレーを続行。
迎えた19分、金子が敵陣で反則気味にボール奪取、こぼれ球がウタカに直接渡ってショートカウンターの好機。
ドリブルでエリア内に進入したウタカ、広島DFをかわしてシュートを放ちましたがGK大迫のセーブに阻まれます。
しかし徐々にデュエル勝負で有利になってきた事が示される一幕で、その後京都らしいプレスの強さ・切り替えの速さで流れを呼び込みます。
その間の22分に山田楓・パウリーニョ→井上・イスマイラへと2枚替え。(荒木大が右CB→右WBへとシフト)

運動量が落ちた様相でも、攻撃の際は変わらずにパスワーク・ポジションチェンジを駆使する広島。
それを凌ぎつつの京都の攻撃は、GKウッドのロングフィードで一気に前線へ送る割合が増えていき。
そしてフィットネスでの有利さを活かし、セカンドボールをモノにしてから仕掛けていきます。
さらに有利を固めるべく矢継ぎ早にベンチも動き、27分に田中・宮吉→植田・中野桂太へと2枚替え。
そして31分にはウタカを諦め、川﨑を投入してかつ三沢が一列上がりシャドーへシフトと、5人の交代を使いきりました。
その中で、2種登録の植田の突破力がやや脅威となり。

広島にとっては、徐々に京都の強さに押される展開を受け、2点目を得る事で楽になりたい状況。
それ故に最初の交代以降も、それを果たすべくレギュラー陣を引っ張る選択を採ったでしょうか。
30分に京都のミスで好機が生まれ、野上のミドルパスに対してメンデスがクリアミス、拾ったカリファが右サイド奥を突き。
そしてエリア内の満田へパス、カットインで中央に流れてシュートした満田でしたが、京都・三沢がスライディングでブロック。

ここに来てミスによる失点は致命的という他無いですが、何とか防いだ京都。
すると34分広島のフリーキックからの攻撃を切り、カウンター気味に仕掛ける京都、右サイドで荒木大がドリブルで持ち運び。
ディフェンスに遭うもこぼれ球がエリア内へ転がり、すかさず拾いにいったイスマイラ、ダイレクトでのヒールパスを選択。
これに意表を突かれたか、カットに入った広島・荒木隼がコントロールを誤り、さらにこぼれた所をイスマイラがシュート。
豪快にゴール上部に突き刺さり、相手に生まれたミスを突く形で同点に追い付きました。

一方直前に2枚替えの用意をしていた広島、その矢先の同点劇。
それでも変える事は無く、直後に森島・茶島→エゼキエウ・住吉ジェラニレショーンへと交代します。(野上が右CB→右WBへシフト)

息を吹き返した京都、その後もGKウッドからのロングボールやカウンターを目立たせる立ち回り。
対する広島も目の色を変え、攻撃権を支配していくもフィニッシュは生み出せず。
次第にデュエル合戦の色も濃くなり、それにより生まれる主審の判定も際どいものとなり。
倒されたにも拘らず反則無しというシーンにベンチがヒートアップするなど、熱戦さながらの様相に。
しかし勝ち越し点は生まれる事無く、1-1のまま後半終了・延長戦への突入を告げる笛が鳴りました。

既にカードを使いきった京都も、試合が続く事で1枚新たに加わりますが、頭からの交代は行わず。
広島サイドも交代は無く、延長戦開始を告げる笛が吹かれます。

小休止が挟まれた事で、プレッシング合戦という様相での立ち上がり。
お互いにプレッシャーをかわすように速いパスで前線に送るも、その分精度を欠いて繋がらずのトレードオフ。

そんなシーンが続いたのちの延前5分。
最終ラインでの繋ぎで一息つく広島でしたが、そこから住吉縦パス→エゼキエウフリックで変化を付けると、カリファが抜け出して受けて一気にエリア内へ進入する事で迎えた絶好機。
放たれたカリファのシュートがゴールに突き刺さり、勝ち越し点を奪った広島。
一瞬のスピードアップで緩急を付け、前に意識がいっていた京都ディフェンスは見事に隙を突かれた格好となったでしょうか。

その後反撃に転じる京都ですが、後半の終盤同様に、主審の判定に不満を表すシーンが目立ち。
10分にエリア内でのハイボールでイスマイラと佐々木が競り合い、イスマイラがヒートアップし反則を猛アピールしたものの、齎されたのは異議による警告に終わります。
ここで空回りのシーンを見せては、反撃の機運も高まる事は無く。
11分にベンチが動き6人目の交代、インアウトで植田が退き、代わって入ったのは麻田。
布陣変更もチラつくカードながら、麻田がそのまま左WBを務めました。

時間が進み、フィットネス面での有利さも失いつつあった京都。
以降延長前半は広島ペースで試合が進み、13分にはロングパスのセカンドボールを拾ってから敵陣でパスワーク、満田がエリア内左を突いてシュート。(ブロック)
京都は中々形を作れず、自陣からのFKでもGKウッドが放り込むという手法に頼らざるを得ない状況。

1-2で延長前半を終え、そのまま後半へ。
京都は最後の手段として、投入した麻田をFWへと上げる策を採ります。
<延長後半頭~延長後半7分までの京都> 3-3-2-2?
GK ウッド
RCB 井上 CCB 金子 LCB メンデス
RWB 荒木大 DH 川﨑 LWB 長井
IH 中野桂 IH 三沢
FW 麻田 FW イスマイラ
まさにパワープレイという感じでしたが、メンデスの疲労に伴い最中に再度布陣変更。
<延長後半7分からの京都> 3-3-2-2?
GK ウッド
RCB 井上 CCB 長井 LCB 麻田
RWB 荒木大 DH 川﨑 LWB 三沢
IH 中野桂 IH 金子
FW メンデス FW イスマイラ
慌ただしく入れ替わりましたが、メンデス最前線の方が(前年の甲府を知っている身としては)収まり良く感じました。

必死の布陣で同点を狙う京都に対し、広島のパスワークが冴え渡る展開に。
疲労困憊のなかボールを奪わなければならない京都ディフェンスをいなしつつ、隙あればポケットを突く攻撃という、強者の立ち回りを見せていきます。

しかし延後5分にロングボールを収めにいったイスマイラが反則を受け、FKでの放り込みによる京都の攻撃。
クリアされたボールを空中で繋いでいき、イスマイラの落としからメンデスがシュートするもブロック、跳ね返りをさらに川﨑がミドルシュート。
これもエリア内でのブロックに阻まれ、パワープレイで押し切る事は出来ず。
それでもこれを境に攻守は入れ替わり、7分にはあろう事かGK大迫のパスミスによる京都の好機。
慌てた広島のディフェンスを受けつつもエリア内中央へ運び、中野桂のシュートまで繋げたものの枠を捉えられず。

試合終了も近付く中、10分に乾坤一擲の攻撃を見せる京都。
広島の攻撃を断ち切り、後方でプレスをかわすパスワークを経て金子から右サイド裏へロングパス、走り込んだのは川﨑。
そして上がったクロスを合わせにいったのはDFの井上と、後方のポジションの選手の猛烈な上がりで放たれたヘディングシュート。
しかしGK大迫のセーブに阻まれ、これでもゴールを破る事は出来ず終わります。

以降もセットプレーの際はGKウッドが前線に上がるなど、必死の攻めを見せた京都でしたが、苦しさは隠せず。
広島は残っていた交代カードを切り、14分に満田→松本。
ATにはエゼキエウ→ピエロス・ソティリウと、投了を迎えるべくメンバーを代えていきます。
そして突入したAT、右サイド奥でボールキープする体勢を作る事に成功した広島。
無事に時間を使いきり、1-2で勝利に辿り着きました。


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