ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2022年J2リーグ第31節 ベガルタ仙台vs大宮アルディージャ

2022-08-15 16:02:11 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の仙台の記事はこちら(28節・長崎戦、1-2)
※前回の大宮の記事はこちら(29節・水戸戦、0-1)

<前節からの変更>

仙台=前節2得点のフォワード・中山がベンチ外となり、フェリペ・カルドーゾが入りこれが18節以来のスタメン。1人の入れ替えに留まり、ベンチには3試合ぶりに遠藤が、4試合ぶりに加藤が復帰。

大宮=前節勝利の余韻に浸るべくか、11人とも不動のスタメン。ベンチでは出場停止の武田が空いた分、中野が15節以来に入った。

スタメン

依然として行方が分からない自動昇格枠争いを繰り広げる仙台。
一方で光明が見え辛い残留争いのなか藻掻く大宮と、明暗分かれた2クラブの戦い。

大宮は前回観た際の今一つな内容に、「これは次節からの上位陣との戦いで止めを刺されるパターンか……」と思わされたものですが、それを覆すように前節は横浜FC相手に撃ち合いを制しました。(3-2)
メンバー的には、緊急的なシフトかと思われたボランチ・菊地を継続、栗本と共にフィジカルの強さでその役割をこなし。
三門(現今治)・大山・小島・石川(現甲府)の4人でドイスボランチを回していた3年前からは信じられないそんな姿ですが、それを懐かしむ間に降格するとあっては溜まらず。
それが偶然であれ、相馬直樹監督は最適解に辿り着いたのか否か。

試合の幕が開かれると、守備意識の高い相手に仙台はボール保持重視の戦いを繰り広げるという、戦前の予想通りの展開に。
一方の大宮は前半2分にパスに入れ替わった仙台・富樫に対し、かわされた菊地が後追いで反則してしまうなど、仙台の変化への対応の拙さが顔を出し。
ディフェンス重視のサッカーは志は高く持てど、どうしても弱者の戦術と映ってしまいがちなものであり、相手の高レベルな攻撃にどれだけついていけるかが試される事となります。
その点で、前半戦サッカーを構築できずに日程を浪費してしまった大宮では不安が過り。

しかしセットプレー攻勢に持ち込む大宮、9分に奥抜が中央をドリブルする所仙台・佐藤に倒され反則。
中央からでしたが距離があるフリーキック、キッカー矢島慎也は放り込みを選択し、跳ね返りを小野がボレーシュートを放つもブロックされコーナーキックへ。
さらに連続して2本目の左CK、クリアされた跳ね返りがエリア内でバウンドした所を新里が落とし、そのボールを菊地が逆向きでラフに裏へ送り。
これに反応した袴田がボレーで合わせると、ボールはゴール右へと転がって先制点を生み出しました。

泥臭く繋がった攻撃に対し、仙台サイドはオフサイドのセルフジャッジなど対応の拙さが目立ち。(栗本がオフサイドポジションに居たものの影響無し)
前回観た際の先制点も然り、どうも判定面をアテにしてしまう癖がある様であり。
そんな事を考えていた刹那の12分、再度大宮に好機が訪れ、仙台のキックオフの攻撃を跳ね返したのち再びの菊地の裏へのパスで奥抜が抜け出し。
エリア内左で受けたのち左奥へスルーパス、走り込んだ矢島慎からのクロスが上がると、河田が中央でヘディングシュート。
今度は綺麗な攻撃でゴールゲットとなり、仙台は一つの集中力の途切れが一気に2点ビハインドを招いてしまう事となりました。

さらに続く13分、またも仙台のキックオフの攻撃を切ってから逆襲した大宮、栗本の裏へのミドルパスに河田が走り込んでシュート。(GK杉本キャッチ)
ここまではどちらが残留争いのクラブか分からないといった内容で、以降気を取り直して反撃に掛かる仙台、といった絵図に。
21分には前進の姿勢から最終ラインに戻されたのち平岡が右サイドへロングパスを送る攻撃、蜂須賀の落としから名倉がパス交換を経てカットイン、そしてエリア手前からシュートを放ちましたがGK志村がセーブ。
23分には左サイドのスローインから、中島が後方からエリア内へロビングを入れ、ファーサイドでの蜂須賀の折り返しにカルドーゾが跳び込んでのヘディングシュート。
しかしゴール右へと外れてしまい、得点出来ないまま飲水タイムへ突入します。

ブレイクが挟まれた事で、大宮の微調整が巧くいったのか仙台の攻撃は機能不戦に陥り。
片側のサイドバックが絞ってのビルドアップをメインとするも、大宮は2トップ+サイドハーフ(主に右の柴山)でセットする3人のプレッシングでそれに対抗。
こうなるといくら攻撃力が持ち味の仙台でも、2点差が響くといった格好となり、攻撃機会を失っていきます。

そしてその間に攻め込む大宮。
33分に栗本の右からのクロスがクリアされるも、その後仙台のパスをエリア内でカットした河田がそのままシュート。(仙台・佐藤がブロック)
仙台ディフェンスにプレッシャーを与えると、続く34分には主体的な攻撃で右サイドを前進、柴山がカットインでレーンチェンジしたのちエリア内中央へ縦パス。
これを河田がポストプレイで左へ繋ぎ、フリーで受けた矢島慎のシュートが仙台のブロックを掻い潜り。
これで3点目をゲットした大宮。

前半のうちに3点リード、それも下位の大宮の方が得るというまさかの展開となり。
全く下位らしくないという内容でしたが、その直後の攻撃で、河田のボールロストからカウンターを招いてしまい。(36分)
一旦はカルドーゾのドリブルをエリア内で止めるも、右サイドで奪い返されたのちに名倉のスルーパスがエリア内を突き、カルドーゾが合わせシュート。(GK志村セーブ)
大量リードにも拘らずカウンターを受けてしまうという、下位らしいチグハグさが顔を出すシーンになりました。
これを境に仙台が攻撃権を支配し、以降はボランチが降りての最終ライン3枚を基本形とし、ポゼッションを高めつつサイドチェンジで揺さぶる攻撃で押し込み。
しかし得点は奪えぬまま、0-3で折り返す事となります。

攻勢を形にしたい仙台、ハーフタイムで一挙3枚替え。
カルドーゾに代えて遠藤を投入の他、蜂須賀・氣田→真瀬・加藤へと交代。
遠藤投入により変化を加える事で、大宮のディフェンスを崩しに掛かった後半戦となりました。(尚4-4-2から、遠藤がトップ下の4-2-3-1へとシフト)

富樫がポストワークを務め、カルドーゾがフィニッシャーとして中央に張るという2トップの役割が明白であった前半の仙台。
しかし明白過ぎるという欠点もあり、カルドーゾの放った4本のシュートが決まらなかった事で、方針転換を余儀なくされた形となった後半。
1トップへとフォーメーションが変わり、遠藤が縦横に動き回り、富樫がゴールに近い位置でプレーする事となり。

それでも馴染むまでは時間が掛かり、後半4分の大宮の攻撃、右サイドでポストプレイをする河田に対して内田が後ろからチャージしてしまい反則。
これで得たFKから、クロスの跳ね返りを拾った岡庭がミドルシュート(GK杉本キャッチ)と、守勢にはならない大宮にゴールを脅かされ。
4点目を入れられて完全に終了となる前に、ペースを掴みたい展開となった仙台。

7分の仙台はGK杉本からショートパスで組み立て、前半と変わらぬ大宮のプレッシングを受けながらもかわし続けた末に、内田ミドルパス→富樫フリックで遠藤が抜け出す好機に。
遠藤はエリア内左を突いてマイナスのクロスを選択し、中央で名倉が合わせましたがシュートは大宮・小野のブロックに阻まれ。
得点こそならなかったものの、最終ラインから生まれた決定機で自信を得たでしょうか。
その後のセットプレー攻勢を終えた(CK3本+反則によるFK)のちも、大宮に攻撃権を渡す事無く、ひたすら押し込み続けるという反撃体制が出来上がりました。
11分には大宮のクリアミスで再び遠藤が抜け出す決定機となり、そのままドリブルでエリア内を突いた遠藤でしたが、大宮・新里の決死のショルダーチャージにより撃てず。(反則も無し)

主に縦パス→フリックを使い、敵陣で攻撃を展開していく仙台。
アタッキングサードで大宮をどう崩していくかという課題故の選択でしょうが、その分シュート数は(完全な崩しを狙うため)膨らまず。
そんな流れで時間を浪費していましたが迎えた19分、フォギーニョのボール奪取から組み立て、右サイドで真瀬のスルーパスに走り込んだフォギーニョからのクロス。
クリアされたボールを名倉が落とし、中央で拾った中島が1枚剥がしたのちミドルシュートを放ち、低い弾道でゴール右へと突き刺さり。
反撃の狼煙を上げる1点を返しました。

すっかり守勢を強いられた大宮、キックオフの前に矢島慎・河田→泉澤・富山へと2枚替え。
フレッシュなアタッカー2人が投入されたものの、流れを変えるには至りません。
その後も仙台の攻撃は続けられ、22分にCKから放たれた富樫のヘディングシュートが枠外となった所で、後半の飲水タイムに。(22分に仙台は名倉→吉野へ交代、中島が左SHへシフト)

前半もこのブレイクにより大宮ペースへと流れましたが、後半も同様の展開を描き。
25分に栗本のボール奪取から左サイドで攻め、泉澤のボールキープからのスルーパスを受けた富山が奥を突いてマイナスのクロス、ニアサイドで柴山がシュート。
GK杉本にセーブされてCKとなり、そこからの二次攻撃で再び泉澤が今度は右サイドでボールを持ち、カットインでエリア内に進入。
そしてシュートが放たれましたが、これもGK杉本がセーブ。

ここで追加点が取れれば、という所でしたが、28分に栗本が足を攣らせてしまった大宮。
以降再び守勢を強いられる事となり、30分には富樫のポストプレイから加藤がミドルシュートを放ち、GK志村がセーブとゴールを脅かされ。

そして34分に2枚替えを敢行する大宮。
栗本・奥抜→茂木・田代へ交代すると共に、3-4-2-1の布陣へとシフト。
田代がリベロ(中央センターバック)の位置に入り、小野がボランチへと回り茂木が左ウイングバックの位置へ。
小野のボランチでのプレーは何時以来か、と回顧する間もなく、仙台の攻撃を凌ぐ体勢へ入る事となり。
36分にその変節の効果か、右サイドでスルーパスに走り込んだ岡庭からクロスが上がり大外で茂木がヘディングシュートを放つ(枠外)好機を作ったものの、基本的に守勢は変わる事はありません。

5-4-1で守る相手には中央からの崩しはキツく、ひたすらサイドからクロスを入れる攻撃へとシフトする仙台。
39分に大宮が最後のカードを切り、柴山→中野。
その後も得点出来ぬまま時間は進み、42分に仙台も最後のカードを使い富樫→皆川。

何とか早めにもう1点取りたい仙台、44分に右サイドから加藤のクロスが上がると、ファーサイドつまりエリア内左で中島が収めて逆からクロス。
この揺さぶりに振られた大宮ディフェンスは、遠藤のゴール間近の位置からフリーで放たれたヘディングシュートに成す術が無く。
1点差に迫った仙台、アディショナルタイムに望みを託します。

その後も攻撃の手を緩める事は無い仙台。
左CKからクロスの爆撃を入れ続ける攻撃、遠藤の左からのクロス、クリアに入られこぼれたボールを逆から真瀬が折り返し。
そして中央で加藤がシュートにいくも、ミートする前に奪われてしまい撃てず。
大宮の決死のディフェンスに阻まれ続け、最後はエリア内への放り込みから再びCKに。
ここもクロスがGK志村のパンチングで跳ね返され、拾ってからタイムアップの笛を恐れつつ慎重に繋ぐも、中島のエリア内への縦パスは通らず万事休す。

最後は綱渡りを強いられたものの、無事勝ち点3を得られた大宮。
横浜FC・仙台という上位クラブを下しての連勝は正直言って意外でしたが、掴んだはずの手応えと自信が、勝ち点6以上の価値になるでしょうか。

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