Scientific Boxing

国内、海外のボクシング界の状況や試合の観戦記などを絶対的主観で書き綴るブログ

観戦記~エマヌエル・ロドリゲス vs 西田凌佑~

2024年05月05日 | BOXING
IBFバンタム級タイトルマッチ
王者:エマヌエル・ロドリゲス vs 挑戦者:西田凌佑
結果:西田判定勝ち

■分析~ロドリゲスの場合~
中間距離でサウスポーのジャブを避けるのが苦手なのか。
パリングは振りが大きく、空振りも多く、フェイントにもかかり、内側からビシビシ食った。
vsサウスポーの定石として突然の右ストレート。
90年代フリオセサール・チャベス、ウィラポンなどが得意とし、彼らはスタンスは変えず上体で打つ右ジャブだった。
この選手は打つ際、右足も前に持って行く打ち方。
序盤は打ち終わり右足を前に置いたまま両足が揃ったりバランス悪かったが
中盤以降は引きのスピードが上がってどんどんキレていった。
それにしてもこのパンチは相手が巧くても定石通りヒットするのだな、と感心する。

余談だが
vs井上のダウン時の苦しそうな顔は
映画Enter the Dragonでウィリアムズがハンの義手を蹴った時の顔そっくり。
管理人的にこの選手のイメージはそれだけ。

■分析~西田の場合~
80年代は互いに見合ったりルーズに過ごす瞬間があったりしたが
90年代初頭、ユーリ、ナザロフなどが台頭し、グイグイと空間を潰して相手に余裕を与えないスタイルを構築した。
この選手はそれを彷彿させる。
左ボディブローが巧く、ストレート、フック、アッパーを強弱、長短で使い分けている。
テイクダウンはストマックに突き刺すパンチ。
顔面への連打から最後に左ボディブローを持ってくるコンビネーションは効果的だ。
4連打、5連打からでもスムーズに強烈に打つ。
意識してトレーニングしているのだろう。
「 バンバンバンバン、ドゥン! 」 とかトレーナーの掛け声とともに。



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2 コメント

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Unknown (バタービーン)
2024-05-05 17:37:29
私もvsサウスポーではダイレクトで右スト打つ際右足ごと前に出します。
ジムでは「足が揃ってるよ」なんて言われますが、大体サウスは向かって左側へ逃げやがるので右足ごと前に持ってこないとパンチ届かないし次の対応遅れるんですよね。
Unknown (管理人)
2024-05-08 20:13:32
>バタービーンさん

サウスに対しオーソの右は遠いですね。
遠いから更に右足は前に行ったり。
vs西岡Ⅲのウィラポンがスタンス崩さず右をポンポン当てていたのは驚愕しました。
終盤は会場がざわついていましたから。

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