アロマセラピー香屋(かや)【店主の日記】

英IFAアロマセラピストの日々生活~アロマと猫とアメリカに隣接するまち"福生"で過ごすLOHASな日記

アロマセラピー理論と実際

2006年07月01日 | 日々のアロマ
今週は慌しく過ぎてゆき、外出が続いたこともあってブログが更新できずにいました。
昨日は神田でアロマの勉強会があったのですが、アロマの理論と実際が違っていることが多々あることを改めて知りました。

例えば、『Aromatherapy』という言葉の生みの親、ルネ・モーリス・ガットフォセのお孫さんが、先日来日されたときのお話を聞いたのですが・・・

Aromatherapyという言葉が生まれたのは、1928年に同名の書籍が発表されたことから

と一般に言われていますが、1928年には何もなく実際は1937年だそうです。

また、その言葉が生まれたきっかけは、

ガットフォセが実験中に手に大火傷を負い、とっさにそばにあった液体(ラベンダー精油)に浸したところ、ケロイドにもならずきれいに治ったことから

と言うエピソードが有名ですが(私もそう習い、つい数日前の講座でも、生徒さんにそうお話しました)、実際は入院するほどの大火傷で大変だったとか、ラベンダーは退院してから使ったのだとか。
この事故がきっかけであったことは確かではありますが、語り継がれていくうちに尾ひれが付いてしまったんですな・・・

でも、炒め物をしていて油が跳ねた、とか、オーブンの端にうっかり肌が触れてしまったなどの、ちょっとした火傷では、流水で患部を十分冷やした後に、ラベンダー精油の原液をつけておくと、水ぶくれにもならず、跡も残らず、キレイに治った、というのは実際に何度も経験していますから、『火傷に有効』というのはウソではありません。

でも、ガットフォセのエピソードに関しては、フィクションが織り交ぜられていたということで、この場を借りて、訂正させて頂きます


さらに、精油の原料は、栽培種なら有機栽培が最高品質とうたわれていますが、実際に有機栽培の現場や蒸留場を見学してみると、疑問に感じることも多いようです。
家庭菜園などされている方は経験があるかと思いますが、農薬を使用していないので、まめに除草しないと、雑草がボーボーに生えてしまい、ともすると原料植物よりも背が高く成長していることもある。
そして、原料植物は雑草ごと刈り取られ、そのまま蒸留釜へ・・・そして精油ができあがる。
現地では、雑草は大して精油成分を含んでないんだからノープロブレム。気にしない、気にしなーい というスタンスらしい。
私たちが想像する栽培や蒸留風景と実際は随分違っているようです。
まあ、そうでないところもあると思いますが、多くはこんな感じみたい。
でも、それって純粋な精油と言えるのだろうか・・・?
なんか考えちゃいました。

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