ぼくらのありのまま記

ぼくらは
こんな大人になりました。

鈴木デイヴ「馬と子どもとおっさんと」第4話「それが人を一番感動させると思う」

2013-09-16 18:53:08 | ぼくらのありのまま記
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いつでも全力投球じゃあ
大人はつかれちゃうのかねー。
全力の人も見守る人も大切なんだろうね。


左から2番目の子は島っこなんだけどやっぱり黒いんだよね笑




デイヴ 
(俺が事務局スタッフの頃は)
小笠原がもう時代に合わなくてさ、
小笠原キャンプやることで
カウンセラーが集まらないんだよ。
ギリなわけ、小笠原申込み人数が。
もしくは「悪いけど小笠原行ってくんねえ?」
って世界になっちゃうとさ合わない。

たら  
小笠原キャンプが客寄せパンダにならない。

デイヴ 
小笠原ってビッグネームがあるから、
カウンセラーを1年頑張る2年頑張る、
新人カウンセラーがどかって集まる、
小笠原に申し込んできたやつをわっと
他のポニーキャンプに割り振る、
「ごめんね、来年頑張ろう?」
 っていうのが原理なのに。
まぁー小笠原人が集まらない。
なぜかっていうと10泊っていうのが
もう時代に合わない。
 


たら  
ああ、カウンセラーが集まらないの?
価値がなくなってきちゃったんだ?

デイヴ 
価値は確実に落ちたね。
(キャンプも研修も)宿泊じゃない方
 がいいって言われちゃうと
ハーモニィなんてやりにくくてしょうがないよ。
俺なんかは「研修で1泊2日で1500円で
馬に乗れて飯もついてるんでしょ?ラッキー!」
みたいなさそんなんで遊び感覚で行って、
キャンプで歌う歌、やだなーって思ってたけど
帰りは歌いいな!!もっと歌いたいな!!
と思ってるみたいなさ。
そういう感じだったけど。

たら  
何かキャンプって映画を作るみたいな感じ。
はじめましての出会いがあって、
出会った人たちとの物語があって、 
エンドロールまであるから成り立つんであってさ。
日帰りとかだとワンシーンだけ
撮ってるような感じになっちゃうよね。
そこだけじゃ伝えられない部分が。

デイヴ 
特にそのアウトドア団体の通説で行くと
3泊から人間の行動って
すごくよくなるっていうのがあって、
3泊以降カウンセラーが楽なのね。
1泊目2泊目でやっとペースを作るんだよね。
1泊目はまだ半日しか過ごしてないから
何やればいいのか
分かんない子がたくさんいるけど、
一日通すと
「ああ、次の日もきっとあれやるんだな。
朝起きたら顔洗うんだな。」
生活のパターンが分かる。
そうするとあとは楽になる一方だよ。
3日目から子どもが自主的に
動けるようになってどんどん楽になる。
で、やれることが増えてくから楽になってて、
小笠原で10泊もすれば当然さ、波はあって、
だめになることもあって、
さらに終わりにむけてみんな
よくしようって思ってくる。
「嫌な気持ちで終わりたくない」
っていう気持ちがすごく強いから。

たら  
ああ、いやなこともあったけど、  
何だかんだ言って最後は楽しかったな、みたいな。

デイヴ 
それで終わりにしちゃいたい
って思いもあるじゃない?
だから長い方が
「あーぁ、つまんなかった」 
で終わりたいやつはどんどん減ってくわけさ。
だからなるべくしてなってるというか。
そういうのはすごく感じるけどね。
で、その中でたらが言ってるみたいに
カウンセラーっていうのは
その中でより美しくするための努力を
全然惜しまないから、
映画チックになってるっていうのは
ハーモニィ的な発言だと思うけど。

たら  
それがすっげーうれしかったんだよね。
子どもの時に。こんだけ自分たちを喜ばせるために
一生懸命な人がいるんだっていうのが、すごい感動した。


デイヴ 
うんうん。子どもで?

たら  
子どもの時に。
で、今大人になって思うことなんだけどさ、
素人でもあんだけ子どもたちを
楽しませられたんだな
っていうのがハーモニィってすごいなと思う。
何のプロでもないじゃん?
すし屋でもないしカメラマンでもないしさ。    
ほんと普通の人たちがさ、
何の技術も知識もないのに、
何となく生きてる人たちが
子どもたちを楽しませてさ。
それが子どもにとって
一生忘れないような思い出に
なってるのがすごいいいなって思う。


デイヴ 
ハーモニィの戦略的に言うと、
永遠の素人性が大切なのよ。
プロフェッショナルじゃないからいい
っていうところを
どううまく毎年出すかっていうのが
実はハーモニィの一番の胆だと思うわけ。
プロフェッショナルになると手を抜くから。


たら  
素人の一生懸命さ?

デイヴ 
そう!それが一番人を感動させると思う。

たら  
高校野球だ。


今日はここまで。
感想お待ちしております。
arinomamaki@gmail.com

【今日の感想。】
でも僕たちはいつまでも
高校球児でいるわけにはいかなくて。
なにか人に喜んでもらえること。
それが仕事だと思うんだけど。
何かを身につけるために
時には魂を削るようにして働いたりする。
素人じゃなくても
一生懸命な仕事には本当に感動する。
プロの本気もすごいんだよなー、いやほんとに。

「福島の特別な夏」

素人の一生懸命さで感動したことを書いたプロの仕事です。
いやー、いつ読んでも、いい。

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